上昇気流 rss

「おそらく剱岳の一番のみごとな景観は、…

 「おそらく剱岳の一番のみごとな景観は、仙人池あたりから望んだものであろう。眼前に、岩と雪の交錯したダイナミックな光景が迫ってくる」。深田久弥は『日本百名山』の中で、剱岳(富山県)について眺めるのに良い所まで紹介している…

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米大統領選の開票から2週間過ぎても、次期…

 米大統領選の開票から2週間過ぎても、次期大統領を確定できない状況が続いている。バイデン前副大統領が「勝利宣言」し、メディアはそれを前提に報道をしているが、トランプ大統領は大規模な不正があったとして訴訟を起こし、一歩も引…

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紅葉の盛りながら、霜月11月も後半に入った…

 紅葉の盛りながら、霜月11月も後半に入った。二十四節気の立冬から10日が過ぎ、この22日は小雪(しょうせつ)。<木々の葉は落ち、平地にも初雪が舞い始めるころ>という。暦の上ではいよいよ冬近しである。  翌23日は、五千…

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学生の教職志願者が激減している。公立学校…

 学生の教職志願者が激減している。公立学校教員採用試験の倍率は、20年前に小学校12・5倍、中学校18倍だったのに対し、今年は(均〈なら〉すと)4・2倍。人材の質を維持できる危険水域ラインは3倍だという(全国教育問題協議…

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「飴(あめ)袋黒土擦つて七五三」(沢木…

 「飴(あめ)袋黒土擦つて七五三」(沢木欣一)。きょうは七五三の日。この俳句を見て、そういえばと思う人は少なくないだろう。とにかく、飴が長かったということである。七五三に付き物の千歳(ちとせ)飴は、小さな子供にとって地面…

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ジョー・フレージャーといえば、ボクシング…

 ジョー・フレージャーといえば、ボクシングファンには懐かしい名前だ。モハメド・アリやジョージ・フォアマンと死闘を演じた元世界ヘビー級チャンピオンは、2011年11月7日に亡くなった。ところがそのフレージャーが、今回の米大…

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本の世界から「函」が激減しているとの報道…

 本の世界から「函」が激減しているとの報道があった。本を保護するのが函だ。「箱」ではない。箱となると「本箱」になってしまい、本を収納する家具の意味になる。この場合は、函館の函でなければならない。  函が減っているとの印象…

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「現代は確かに狂った時代である。異常な…

 「現代は確かに狂った時代である。異常なもの、反常識の世界に対する喜び、否定的な、破壊的な要素にのみひきつけられる心、すべてがアブノーマルであり、そのアブノーマリティは限度を知らない」。  歴史学者の故木間瀬精三が『死の…

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小紙昨日付で早川俊行編集委員が「今回の…

 小紙昨日付で早川俊行編集委員が「今回の大統領選の敗者は、間違いなく米国の民主主義そのものである」と。  激戦州で選挙監視員が郵便投票の開票作業に立ち会うのを拒否されたり、他の州では選挙管理委員会の役人たちが郵便投票のル…

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何年か前のこの時期、公演後の演歌歌手…

 何年か前のこの時期、公演後の演歌歌手・走裕介さんを居酒屋「庄や」で慰労した内山斉氏(現・読売新聞顧問)夫妻の席に同席した。走さんは網走出身で、夫妻も共に北海道が故郷。同郷のよしみで走さんを後援している。  まず出てきた…

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「実朝の歌ちらと見ゆ日記買ふ」(山口青邨)…

 「実朝の歌ちらと見ゆ日記買ふ」(山口青邨)。文房具店や書店などの棚の一角に来年の日記や手帳があるのを見掛け、もうそんな時期になったのかと感慨深かった。  手帳は仕事上、必須のアイテムである。誰でもいろいろな種類の手帳を…

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米大統領選は、バイデン前副大統領が選挙人…

 米大統領選は、バイデン前副大統領が選挙人獲得で過半数に近づく一方、バイデン陣営が不正を行ったとしてトランプ大統領は最高裁まで戦う構えだ。激戦州のウィスコンシンでバイデン氏の票が1時間ほどの間に13万票加算されたのに対し…

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「重ね聞き」という単語を最近新聞で知った…

 「重ね聞き」という単語を最近新聞で知った。世論調査などでメディアが質問する時、あいまいな回答があった場合に「どちらかといえば支持しますか、支持しませんか?」ともう一度だけ質問するというパターンのことだ。「どちらかといえ…

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秋の一日、東京郊外を走るJR青梅線の列車…

 秋の一日、東京郊外を走るJR青梅線の列車は登山をする人たちでにぎわっていた。駅で降りていく人たちを見ると、高水山か御岳山に登るのだろうかと想像された。  鳩ノ巣渓谷のマス釣り場には、釣りをする家族連れがいた。眺めている…

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新型コロナウイルスの感染拡大で足の…

コロナ感染警戒の博物館で桃山絵画を鑑賞  新型コロナウイルスの感染拡大で足の遠ざかっていた東京国立博物館に、特別展「桃山―天下人の100年」を観(み)に行った。桃山美術の傑作を一堂に集めた見応えのある展覧会だったが、感染…

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地球温暖化防止を目指す新たな国際枠組み…

 地球温暖化防止を目指す新たな国際枠組み「パリ協定」の運用は、今年1月から始まっている。協定は、産業革命前から今世紀末までの気温の上昇幅を2度未満、できれば1・5度未満に抑制することを目指している。  そのため、参加各国…

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名古屋市近辺には先端技術を扱う大企業から…

 名古屋市近辺には先端技術を扱う大企業から小企業、その工場が多く、わが国が誇るハイテク産業のメッカだ。H2Aロケットの機体中心部分の製造を行ったのは三菱重工業飛島工場(愛知県飛島村)、自衛隊の輸送機C2は川崎重工業岐阜工…

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きょうから11月。今年もあと2カ月となった…

 きょうから11月。今年もあと2カ月となった。一年を回顧するには早いが、新型コロナウイルスに始まり終わる印象が強い。  連日、ウイルスという言葉を新聞やテレビで見るが、具体的にどのようなものかと聞かれるとよく分からない。…

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新型コロナウイルスの感染再拡大でフランス…

 新型コロナウイルスの感染再拡大でフランスでは、この春に次ぐ2回目の全国一律の外出禁止が始まった。12月1日まで、カフェやレストランももちろん閉店だ。  25日には過去最多の5万2000人もの新規感染者が報告された。フラ…

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敗戦直後に「戦前の教科書に墨を塗って使った」…

 敗戦直後に「戦前の教科書に墨を塗って使った」という伝説が75年たった今も残っている。そこに疑問を投げ掛けた人がいる。文芸評論家の秋山駿(2013年没)だ。  『私の文学遍歴』(作品社)という本の中で、敗戦時15歳の少年…

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ハロウィーンは仮装やコスプレのイベント…

 ハロウィーンは仮装やコスプレのイベントとして知られているが、日本で行われるようになったのは1990年代後半。東京ディズニーランドで開催されて、各地でイベントが増えていった。  今月31日に行われるが、毎年大勢の人が集ま…

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東日本大震災で、福島県の中山間地で有機…

 東日本大震災で、福島県の中山間地で有機農産物を栽培する農家の団体が風評被害に遭い、信用を取り戻すのに5年ほどかかったという話の経緯は以前、小欄に記した。  都内のスーパーマーケットへの販促ルートが一方的に止められたため…

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古希を過ぎた団塊の世代が若者だった1970年…

 古希を過ぎた団塊の世代が若者だった1970年代に人気を集めたジャズなどの評論家・植草甚一氏(79年12月没)には、こんな伝説がある。パリやニューヨークに一度も足を踏み入れたことがなかった時に、まるで何回も歩き回ったかの…

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