上昇気流
新型コロナウイルス禍の重たい空気は続くが…
新型コロナウイルス禍の重たい空気は続くが、季節は移ろい秋も深まりを見せている。久しぶりに東京・多摩川の土手に足を伸ばすと、濃い黄色の小さな花を多く付けた1~3㍍ほどの高さの草が道沿いに遠くまで生えている。 セイタカア…
新型コロナウイルスの感染対策でマスクを…
新型コロナウイルスの感染対策でマスクをしていると息苦しい。と同時に、外部の匂いも遮断されてしまう。だが先日、かすかな花の香りを感じた。 見ると、地面に無数の橙(だいだい)色の小さな花弁が散らばっている。キンモクセイだ…
フランス・パリで預言者ムハンマドの風刺画…
フランス・パリで預言者ムハンマドの風刺画を生徒に見せ、イスラム過激思想を持つ男に殺害された教師の政府主催の追悼式が行われた。2015年、週刊風刺新聞シャルリエブドの編集部が襲撃されて12人が殺害され、全土で抗議デモが起…
子供は、全てのものに意図や理由があると…
子供は、全てのものに意図や理由があると考える傾向が強いという(三浦雅士著『出生の秘密』2005年)。子供が大人に向かって「××はなんで××なの?」と答えにくい質問をするのはそのためだ。 これは三浦氏の独創ではなく、ス…
今年は音楽家ベートーヴェンの生誕250年を…
今年は音楽家ベートーヴェンの生誕250年を迎えた年で、故郷ドイツだけでなく、各地でコンサートやイベントが開催されている。生まれたのはボンで、1770年12月16日ごろ。 正確な月日が分からないのは記録がないからで、レ…
NHKの「新日本風土記」は、日本各地の…
NHKの「新日本風土記」は、日本各地の歴史と風土、そして人々の今を伝える番組で、新しい発見も多い。奈良時代、国ごとに編纂(へんさん)された『風土記』のように、この番組も将来、貴重な民俗資料となるだろう。 先週放送され…
フィンランドからの小紙「地球だより」 (9日付)…
フィンランドからの小紙「地球だより」(9日付)は、新型コロナウイルス感染の有無を匂いから嗅ぎ分ける探知犬がヘルシンキ空港に配置された話だ。特別に訓練された10匹の犬は、希望する乗客や空港スタッフを検査して判定するが、ほ…
今年のノーベル物理学賞は、ブラックホール…
今年のノーベル物理学賞は、ブラックホールに関する研究で業績を挙げた英オックスフォード大のロジャー・ペンローズ名誉教授ら3人に授与される。ブラックホールは高密度のエネルギーの塊で、周辺の空間をゆがめてしまう。 日本では…
かつて、電車でマンガを堂々と読んでいる…
かつて、電車でマンガを堂々と読んでいる通勤、通学中の日本人を見て異様な印象を受けたという外国人についての記事を読んだことがある。今では、そのアニメやマンガが日本の文化として世界中で認知されていると言っていい。 価値観…
中国・内モンゴル自治区で、当局は言葉を奪う…
中国・内モンゴル自治区で、当局は言葉を奪うだけでなく、歴史教科書からチンギスハンも抹殺した。今度はそれを国外でも行おうとし、強い反発を招いている。 フランスのナントの歴史博物館が準備をしていたチンギスハンをテーマにし…
「映画製作で一番重要なのは脚本」と脚本家…
「映画製作で一番重要なのは脚本」と脚本家の橋本忍(2018年没)が書いている。「映画は監督のもの」との通念とは違った見解だが、橋本の書いた『複眼の映像 私と黒澤明』(文春文庫 10年3月刊/単行本は06年6月刊)を読む…
「馬酔木(あしび)」を主宰した水原秋櫻子…
「馬酔木(あしび)」を主宰した水原秋櫻子は昭和45年当時、俳人協会会長を務めていて、高校生からよく質問の手紙を寄せられたという。教科書に掲載された句について、友達と話し合うと意見が相違するというのだ。 秋櫻子は返事を…
トランプ米大統領の新型コロナウイルス感染…
トランプ米大統領の新型コロナウイルス感染が公表された時、日本のテレビの報道・情報番組で、女性タレントが「コロナは誰でもかかる普通の病気になったんですね」とコメントしていた。 家族が差別されたり、居住地周辺で嫌がらせを…
自社の世論調査結果(9月4日付掲載)は…
自社の世論調査結果(9月4日付掲載)は朝日新聞にとって腰を抜かすほどの衝撃だったろうと小欄(同8日付)で書いた。病気で辞任した安倍晋三前首相の実績を「評価する」との回答が71%にも上ったからだ。「安倍ロス」が話題となる…
新型コロナウイルス禍による運動不足を少し…
新型コロナウイルス禍による運動不足を少し解消しようと、近郊の川沿いで散歩をするようにしている。普段は電車を利用しており、高齢となって足腰が弱っているせいもあってか、ひと駅歩いただけでも結構息が上がる。 途中、軽いジョ…
NHKテレビの「英雄たちの選択」は、歴史…
NHKテレビの「英雄たちの選択」は、歴史学者の磯田道史さんが司会兼コメンテーターを務める歴史教養番組。面白いので毎週のように観(み)ているが、先回放送の「板垣退助“自由民権”の光と影」には、がっかりした。 番組では、…
子供用のノート「ジャポニカ学習帳」の表紙…
子供用のノート「ジャポニカ学習帳」の表紙に、昆虫の写真が8年ぶりに復活したとの報道があった。「気持ち悪い」「怖い」といった苦情が寄せられたために、これまで表紙に用いることをやめていた。 虫嫌いは、都会化の進行とともに…
フランスの哲学者シモーヌ・ヴェイユ(1909…
フランスの哲学者シモーヌ・ヴェイユ(1909~43)は劇的な生涯を送った女性だった。工場労働を体験し、スペイン戦争に赴き、ユダヤ人であるが故に亡命を余儀なくされ、ロンドンで亡くなった。 全16巻の全集が刊行されている…
日本学術会議が推薦した新会員候補6人の…
日本学術会議が推薦した新会員候補6人の任命を菅義偉首相が拒否したことに、学術会議が「学問の自由の侵害」と反発し、映画関係者まで批判に加わっている。発足間もない政権批判の材料にしたい野党が国会の閉会中審査で追及する構えだ…
武蔵野の近くの高級マンションの前庭で、…
武蔵野の近くの高級マンションの前庭で、枝のような小さな木は今年も丸い小さな紫色の玉をいっぱいにつけていた。密な草木の中で柔らかな緑葉とその付け根にある実は、よく見ないと気付かない。 散歩中に見つけ、毎年その小さな玉を…
内閣府の特別の機関の一つ「日本学術会議」…
内閣府の特別の機関の一つ「日本学術会議」(梶田隆章会長)は、推薦した新会員候補が任命されなかったことで、理由説明を求める要望書を菅義偉首相に提出した。菅首相は「法に基づいて適切に対応した」としている。 一般社会では推…
ようやく清涼な秋らしい日が多くなってきた…
ようやく清涼な秋らしい日が多くなってきた。新型コロナウイルス禍で外出がままならず、家にこもっていたため、室内での娯楽、テレビやパソコンなどで過ごした人が多いのではないか。そのほか、読書などに没頭した人も少なくないだろう…
毎年3月に開かれる中国の全人代(全国人民…
毎年3月に開かれる中国の全人代(全国人民代表大会)は日本の国会に当たる。今年は新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)で5月に延期されたが、テレビには毎年恒例の情景が映し出された。華やかな民族衣装を着て開会式に参加する少数…