子供用のノート「ジャポニカ学習帳」の表紙…
子供用のノート「ジャポニカ学習帳」の表紙に、昆虫の写真が8年ぶりに復活したとの報道があった。「気持ち悪い」「怖い」といった苦情が寄せられたために、これまで表紙に用いることをやめていた。
虫嫌いは、都会化の進行とともに年々増えているようだ。60年前も虫嫌いは多かった。虫嫌いと虫好きを比較すれば、昔から虫嫌いが多数派だったろう。
写真がいけないのであれば、昆虫図鑑もいけないし、博物館などで昆虫標本を展示するのも禁止しなければならなくなる。標本は昆虫学で必要なものだから、研究もできなくなる。
「小学生の多数が利用するノートだから影響が大きい」との説もあるだろうが、昆虫写真を表紙に使うことをやめることもなかっただろうにとも思う。が、復活となったことは結構な話には違いない。
好き嫌いは人間にとって全く自然なことではあるが、過度にそれが強調されるのはいただけない。その一方で、最近は昆虫食も一部で流行しているらしい。将来の食料問題の解決のためにも好ましいとの議論もあるようだが、「食べる」となると話は違ってくる。
ノートの表紙はともかく、いざ食するとなれば尻込みする人はそこそこ多いのではないだろうか。長野県で蜂の子を食べたことはあるが、特に気持ち悪くはなかったものの、好きこのんで食べようと思うほどのものでもなかった。写真と食料では、人間にとってのインパクトはだいぶ違うようだ。