新型コロナウイルスの感染拡大で足の…
コロナ感染警戒の博物館で桃山絵画を鑑賞
新型コロナウイルスの感染拡大で足の遠ざかっていた東京国立博物館に、特別展「桃山―天下人の100年」を観(み)に行った。桃山美術の傑作を一堂に集めた見応えのある展覧会だったが、感染予防の入場規制があり、いつもと勝手が違った。
東博のホームページを開くと、当日券は発売しているが、定員に達するとその時間に入館できなくなる恐れがあるので、インターネットでの購入を極力推奨するとある。事前申し込みの画面は、入場時間の指定から住所氏名その他個人情報をいろいろ書き込む欄があり、かなり煩わしい。
途中で嫌になり直接電話をした。すると、きょうは余裕があるので当日券で入れるだろうとのことだった。
結局、3時すぎに正門横のチケット窓口で当日券を購入し、その時間帯の入場許可書のような紙をもらってすぐに入れた。会場の平成館も実に閑散とした感じである。
ゆったりと鑑賞できるのは悪いことではない。ただ、桃山絵画を代表する狩野永徳や長谷川等伯の名作などを集めた特別展にしては、いくら入場制限をしているとはいえ、少な過ぎる。もったいないと主催者でもないのに思ってしまう。
本来であれば多いはずの年配の客が少ないようにも見えた。まだ高齢者は外出を控える傾向があるが、ネットによる事前申し込みの煩わしさも一因と考えられる。博物館側の感染への警戒は当然だが、許容範囲内で、もっと入館者を増やす努力をしてはどうか。