コラム
児童の権利条約と家庭養育
児童虐待について専門家の話を聞く機会があった。最近の事件を受けて必要な対策について語られたが、その中で「児童の権利条約」への言及があった。話を聞くまで気付かなかったが、児童の権利条約が国連で採択されて今年で30年、日本…
来年の東京五輪・パラリンピックのボート…
来年の東京五輪・パラリンピックのボート・カヌー会場として新設された東京臨海部の「海の森水上競技場」の記事が、昨日と一昨日の小紙に掲載された。競技場の完成式典の祝辞で、国際ボート連盟のジャン・クリストフ・ローランド会長は…
自家製の風力発電で地域の未来を切り開いた…
つかまえた少年」を試写会で見た。原作は世界で大ベストセラーになったウィリアム・カムクワンバ氏の同名ノンフィクション。 2001年、旱魃(かんばつ)に襲われたアフリカ・マラウイ。農業を営むウィリアム一家も飢饉(ききん)の…
「旅人の如くに汚れ梅雨の蝶」(上野泰)。…
「旅人の如くに汚れ梅雨の蝶」(上野泰)。梅雨に入ってから、空が曇っていることが多い。そのせいか、初夏の時期といっても肌寒く感じられることがある。実際、薄めの毛布を掛けて寝ていると、朝方に寒くて目が覚めてしまったほど。 …
奈良の都、平城京の心臓部だった平城宮跡…
奈良の都、平城京の心臓部だった平城宮跡歴史公園に行って驚いた。復元された大極殿の南側に、工場のような大きな建物が二つ建っていたからだ。実はこれ、昨年から本格復元工事が始まった南門のための施設。 大極殿は天皇の即位や元…
晴れ舞台の卒業式の日
地球だより 6月1日土曜日、全国の高校で卒業式が行われ、約2万5000人が卒業した。その日は、1教科につき6時間にも及ぶ卒業試験をパスした高校生たちの晴れ舞台の日だ。 午前中は卒業式。一人一人に高校を卒業した証しであ…
横浜市の神奈川近代文学館で「江藤淳展」…
横浜市の神奈川近代文学館で「江藤淳展」(7月15日まで)が開催されている。没後20年を記念した企画だ。文芸評論家の江藤は1999年7月21日、神奈川県鎌倉市の自宅で自殺した。享年66。 見学しながら「批評家の展覧会は…
祭り祝うも火事が心配
地球だより イスラエルでは5月22日の夜、ユダヤ教の祭り「ラグ・バオメル」を祝った。過ぎ越しの祭りから数えて33日目に当たるこの日、学校は休みになるが、店や官庁などは平日通りだ。ラグとはヘブライ文字数秘術のゲマトリア数…
高試合格者の転落
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 高試(かつて高級公務員、法曹、外交官などの資格付与のため行われた国家試験=高等考試の略語)合格は出世の保証手形だ。行政高試(現、国家公務員5級公開採用試験)に合格すれば、5級事務官…
昨年は音楽家ロッシーニの没後150年で、日本…
昨年は音楽家ロッシーニの没後150年で、日本でもこれを記念してオペラ公演など40件以上の演奏会が行われた。11月には、東京文化会館小ホールで記念展示も開催。 それらの記録が、先月末刊行された日本ロッシーニ協会紀要『ロ…
韓国メディアよ、自己批判もしながら頑張れ
韓国メディアも最近急に日韓関係を心配し、文在寅政権の日本無視を批判し出したが、政府批判と同時に自省もしてほしい。 私は新聞記者時代、韓国人記者に親近感を持っていた。40年前のタイ駐在時、金さんという、日韓併合下で育ち…
かりゆしウェアの苦い経験
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ) 6月1日は「かりゆしウェアの日」。この日を境に、沖縄県内では多くのビジネスマンがかりゆしウェアを着用する。 6月最初の閣議においても、閣僚全員がかりゆしウェアを着用して臨むのが…
米航空宇宙局(NASA)は、早ければ2020年…
米航空宇宙局(NASA)は、早ければ2020年から国際宇宙ステーション(ISS)への「商業宇宙旅行」を認める方針だ。ISS往復にかかる費用は約5800万㌦(約62億円)という。 桁外れの費用に“金満ジャーニー!”と嫌…
「グレタ世代」の蜂起
地球だより スウェーデンの女子生徒、グレタ・トゥーンベリさん(16)は昨年8月、スウェーデン議会前で地球温暖化問題、気候変動対策のための学校ストライキを行ったことで一躍有名となった後、同年12月の第24回気候変動枠組み…
中国を含む武器管理交渉が必要
2010年に米露間で交わされた新戦略兵器削減条約(新START)が21年に失効する。トランプ米政権は、新たな条約に中国も参加させて、中露の核戦力増強に歯止めをかけたい意向だが、中国は多国間の武器管理交渉への参加を拒否し…
子育ても人生の実績だ
今年の母の日は特別だった。人生で初めて経験した母がいない母の日だったからだ。 それほど親孝行とは言えない筆者でも、母の日に何を贈ろうかと悩みながらデパートを探索したり、妻とああだこうだ言いながら、プレゼントを決めたり…
少し嫌だなと思う梅雨に入ったが、スーパー…
少し嫌だなと思う梅雨に入ったが、スーパーの野菜コーナーには長さ10㌢ぐらいの五角柱状の朔果(さくか)を詰めた深緑色のアミ袋が並ぶ。袋の中は緑色鮮やかな、今からが旬のオクラである。タイやフィリピン産の輸入ものは春先から出…
雨模様の空を見上げながら傘を持ち、道路を…
雨模様の空を見上げながら傘を持ち、道路を駅の方へ向かうと、同じように傘を持った人々が歩いている。梅雨の季節特有の光景だが、そこにツバメが風を切るように飛び交っている。 ヒナの鳴き声も軒先から聞こえてくる。毎年の光景な…
清流に棲(す)む鮎は、日本を代表する川魚…
清流に棲(す)む鮎は、日本を代表する川魚。その香りのよさから、香魚(こうぎょ)の異名もある。岐阜県は日本一の鮎の生産量を誇り、平成27年には「清流長良川の鮎」が世界農業遺産に登録された。 その長良川で鵜(う)飼いを観…
路地裏パワー、運河の早舟
地球だより バンコクは繁華街やビジネス街の表通りの活気は半端じゃないが、路地裏も結構、にぎわっている。それは駅前といえどもシャッター街が続き、子供が路地裏で遊ぶこともまれになった日本とは好対照をなす。 その路地裏では…
「私も弟も、自分の不運を嘆いたことは一度も…
「私も弟も、自分の不運を嘆いたことは一度もありません。嘆くというのは、虫のいい考えです。(略)覚悟がないのです」。作家車谷長吉(ちょうきつ)(2015年没、享年69)の「人生相談」での回答の一節だ。 「虫がいい」「覚…
今年で最後のバイク大行進
地球だより 5月最後の日曜日、首都ワシントン近郊で車を運転していると、轟音(ごうおん)を立てながら行進するバイク集団に出会った。一行は、ハーレーダビッドソンなどの大型バイクに乗り、首都を目指して疾走。通過するのを待つた…
ドナウ川のアリラン
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 数万里の異国でも彼らの霊魂は寂しくなかった。韓国人26人をのみ込んだドナウ川で一昨日夕、切ない『アリラン』の歌声が響き渡った。追悼に訪れた1000人余りのハンガリー人が事故現場付近…