「グレタ世代」の蜂起


地球だより

 スウェーデンの女子生徒、グレタ・トゥーンベリさん(16)は昨年8月、スウェーデン議会前で地球温暖化問題、気候変動対策のための学校ストライキを行ったことで一躍有名となった後、同年12月の第24回気候変動枠組み条約締結国会議に出席。欧米ではグレタさんの活動に刺激を受けた学生や生徒たちが毎週金曜日、地球温暖化対策デモ集会を開催してきた。欧米のメディアではグレタさんの活躍は大きく報道され、最年少のノーベル平和賞候補者に上がるほど有名人となった。

 彼女が先日、ウィーンで開催された環境問題の会議に参加。翌日の金曜日、英雄広場で慣例の地球温暖化対策デモ集会(フライデー・フォー・フューチャー)に参加したばかりだ。数千人の若者たちが参加した。

 ところで、「グレタ世代」と呼ばれる若者たちの間では、地球温暖化問題だけではなく、参政権を求める声が広がってきた。スイス・インフォによると、スイスでは「8人に1人は年齢ゆえに意思決定に参加できないのは正しくない」と主張、16歳の参政権を要求している。同国では唯一、グラールス州が州レベルの住民投票で16歳の参政権が認められているが、国政レベルは全州、18歳からだ。

 反対論は「今日の教育システムは16歳の投票権を前提にしていない。学校では政治に関して教育が行われていない」、「参政権は重要だが、責任が出てくる。政治的成熟が必要だ」というものだ。

(O)