コラム rss

人間国宝の柳家小三治さん

落語家で人間国宝(重要無形文化財)の柳家小三治さんが亡くなった。81歳だった。リウマチ、糖尿病に加え、2017年には変形性頸椎症(へんけいせいけいついしょう)の大手術を受けるなど、体は決して丈夫でなかったが、病躯(びょう…

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タンザニア出身の作家にノーベル文学賞

ノーベル文学賞の受賞者

このほど発表されたノーベル文学賞の受賞者は、残念ながら有力候補の村上春樹氏ではなく、タンザニアのアブドゥルラザク・グルナ氏だった。 毎年この時期になると、今回こそはという報道がなされる。その意味で、今年ばかりは静かな反応…

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新渡戸稲造と『武士道』

5千円札の肖像で馴染(なじ)み深かった新渡戸稲造には『武士道』の名著がある。1899年にニューヨークで発刊され、ジョン・F・ケネディらに愛読された。 新渡戸が執筆を思い立ったのは、ベルギーの法学者ド・ラブレーとの会話から…

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コロナ禍でも「中秋の焼き肉」 ー台湾から

 「中秋節は家族で焼肉」というのが台湾の風習だ。スーパーに焼肉用品が並び始めると中秋節が近いことを思い出させる。一風変わったこの風習だが、1980年代後半、ある企業が「中秋節は家族で焼肉を」と銘打ち、焼肉のタレを大々的に…

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台湾海峡情勢、対岸の火事ではない

台湾海峡をめぐる情勢が緊張の度合いを高めている。1日から4日にかけ中国軍機計149機が台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入し、挑発・威嚇。台湾の邱国正国防部長は立法院(国会)で「2025年にも本格的な(台湾への)侵攻が可能…

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【韓国紙】不安な次期大統領候補の安保識見

韓米同盟の離間謀る北  韓半島情勢が揺れ動いている。北朝鮮は休む間もなくミサイルを試射し、韓米同盟を離間させる策略を使っている。9月の1カ月間に長距離巡航ミサイル、列車から発射する弾道ミサイル、極超音速ミサイル“火星8型…

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米誌タイム、影響力ある100人に大谷翔平選手

B・ルースと大谷翔平

韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」  スポーツや芸能記事を見ていると、“マンガから出てきた男”(マンチッナム)という表現に接するようになる。非現実的に優れた外見や能力を持った男性を指す縮約語だ。ところが、マンガですらあ…

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雄大なアスワンのナイル川 ーエジプトから

 エジプトにある数多くの眺望に中で、一番心穏やかに楽しめる風景はどこだろうかとの問いがあるとすれば、それはアスワン市内を南北に流れるナイル川の風景だと答えたい。雲一つない快晴の中で、真っ青な川の上を、無数のヨットがゆった…

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動物に出会う機会

山登りをしていて動物に出会う機会は結構多い。雪の降り始めた時期の飯豊山塊で、山形県側のブナの森を下っていた時、ニホンザルの群れが現れ、枝から枝へ飛び移りつつ、いつまでもわれわれに付いてきた。 動物との出会いは、場所と時期…

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温かい豆腐が店頭から消えた、支援事業展開へ

沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)  10月2日は語呂合わせから「豆腐の日」。豆腐は沖縄の台所に欠かせない食材だ。植物性タンパク質が豊富で、値段も手ごろで、簡単に満腹感を得られる。沖縄では、チャンプルー料理として炒めて…

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投打二刀流で大活躍した大谷翔平選手

今季の米大リーグでは、日本人選手が野球選手の可能性を大きく広げた。投打二刀流で大活躍したエンゼルスの大谷翔平選手である。どちらか一つでも一流になるのは大変な中、投打共に優れた成績を残したことには驚嘆するばかりだ。 惜しく…

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世界に誇る日本の救急車の親切な対応を体感

 新型コロナの新規感染者が、東京で一日2000人近くを数えていた頃だった。朝早く、駅に向かう路地を歩いていたら、犬を連れた女性(60歳前後か)が血相を変えて走り寄ってきた。  「人が倒れているので、救急車を呼んでください…

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緊急事態宣言が解除されて初めての週末

 神奈川県藤沢市の観光名所、江の島。弁天橋を渡ってから江島神社の大鳥居までの参道は、両側に煎餅や団子を売る店、土産物店が並ぶ。新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が解除されて初めての週末は、賑(にぎ)わいがかなり戻ってき…

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反ワクチン新政党が州議会選で躍進 -オーストリアから

  オーストリアでは、新型コロナウイルスワクチンに反対する新しい政党が誕生し、州議会選で議席を獲得するという異変が起きている。  先月26日に実施されたオーバーエステライヒ州議会選では、与党の中道右派「国民党」が37・6…

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共働き世帯・子育て世代に照準を定めた都市計画

東京スカイツリー(東京都墨田区)に隣接する大型商業施設の東京ソラマチに行ってきた。生活用品、食堂、娯楽施設など計300以上の店舗が所狭しと並んでいる。緊急事態宣言の解除前だったのに、相当な混みようだった 日本の人口の3割…

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大谷翔平が43号3ラン、疲れ知らずの活躍

もろもろのものを吹き払う台風

「台風に機能さらはれ大都会」(稲畑広太郎)。東京では「台風一過」の青空が見られた。朝は気温が低かったが、昼には30度を超えて真夏日となった。 台風はもろもろのものを吹き払う。その被害も大きいが、雲を一掃した青空も与えてく…

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自民党の新総裁に選出された岸田文雄氏=29日午後、東京都港区

個人プレーかチームプレーか

プロ野球の元巨人軍監督、川上哲治さんは現役時代に「打撃の神様」の異名をとり、監督としては王貞治さんや長嶋茂雄さんらを率いてV9(9年連続優勝)の偉業を成し遂げた。「中途半端だと愚痴が出る」などの名言を残している。 川上さ…

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日本記者クラブ主催の自民党総裁選討論会を前に、記念撮影をする(左から)河野太郎規制改革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行=18日、東京都千代田区

政策論争で大きな成果があった自民党総裁選

岸田文雄新総裁を選出した今回の自民党総裁選。政策論争の面で大きな成果があったのではないか。憲法改正、安全保障、皇位継承、選択的夫婦別姓や同性婚、原発そして年金問題など。どれも日本のこれからを大きく左右する問題で、各候補の…

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進むワクチン接種者限定の店内利用  ーフィリピンから 

 世界的な新型コロナウイルス感染拡大の中で、フィリピンではワクチン接種が進むにつれて、レストランなど店内での飲食などをワクチン接種完了者に限定する動きが加速している。   このほど政府はマニラ首都圏などで、飲食店での店内…

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消えゆくATM

消えゆくATM

韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」  銀行や郵便局が閉まっている深夜、どこでもお金を引き出したり送金できるATM(現金自動預け払い機)は金融革命の始まりだった。ATMが初めて登場したのは1967年、英国のバークレー銀行…

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リフレーミングとは

東京都写真美術館で沖縄出身の山城知佳子さんの作品展「リフレーミング」が開かれている。映像・写真を表現手段として使っている作家で、リフレーミングとは「物事を見ている枠組みを変えて見直すこと」である。 これは最新作の作品名で…

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ただでは転ばないたくましさ  ーブラジルから

先日、久しぶりに自宅近くのショッピングセンターを訪れて驚いた。入場口での検温やアルコール消毒を促し、入場人数を制限する係員や警備員がいなくなっていたのだ。  入場口には、セルフチェック用の検温器とアルコールが設置してあり…

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白鵬が引退へ、不世出の横綱がついに花道

横綱の父

現役引退を申し出た大相撲の横綱白鵬関。7年ほど前、その父親、ジジド・ムンフバトさん(故人)が来日した折、都内で開かれた歓迎会にうかがったことがある。モンゴルの民族衣装を身に着け無口で小柄だが、70歳を超えて矍鑠(かくしゃ…

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