遠藤 哲也
2020年の日本外交を展望する
元日朝国交正常化交渉日本政府代表 遠藤 哲也 日米同盟強め中国牽制を 対北も米韓との緊密協力必要 2019年も相変わらず、激動の年であった。海図のない、不安定な世界であったが、日本外交は何とかやってきたというより、良く…
難問山積の対北朝鮮外交
元日朝国交正常化交渉日本政府代表 遠藤 哲也 非核化交渉、米国支援を 拉致解決には首脳会談不可避 日本の対北朝鮮外交の中長期目標は国交正常化である。その大筋は2002年9月の小泉純一郎総理(当時)の訪朝の際の日朝平壌宣…
危機に直面する日本の原子力
元原子力委員会委員長代理(福島原発事故独立検証委員会委員) 遠藤 哲也 「国策国営」で再生を図れ エネ安保・温暖化対策に不可欠 2011年3月の福島第1原発事故以前は、日本の原子力は54基が稼働しており、総発電量の約3…
核武装は現実的な選択肢か
元原子力委員会委員長代理 遠藤 哲也 法律・条約・外交的に問題 日本として国際的自殺行為に 広島、長崎の74年目の原爆記念日を迎え、日本国民は「核兵器のない世界」を祈っている。しかし、現実には事態は、逆行しているとさえ…
上半期の安倍外交を振り返る
日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 日米同盟強め対中牽制を 冷静な対応必要な日韓関係 今年の上半期を振り返って、下半期の見通しを述べてみたい。結論を先に言えば、安倍外交は長期安定政権を基礎に、かつ総理自身の積極的…
準備不足だった米朝首脳会談
元日朝国交正常化交渉日本政府代表 遠藤 哲也 当面「膠着状態」継続か 「緊張の再燃」のシナリオも 昨年6月8日、シンガポールで行われた第1回米朝首脳会談と、2回目となった2月27、28日のハノイでの会談は、いずれも政治…
どこへゆく 危機状態の英国
日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 再度の国民投票実施も EUと共に“次善の策”模索を 「英国よ、どこへゆく(Quo Vadis,Britain?)」、この言葉が現実味を帯びてきた。来たる3月29日の欧州連合(E…
試練の年迎える日本外交
日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 難題の北核・米中関係 G20での首相の手腕に期待 今年の国際情勢はどのように展開していくのだろうか。その中で、日本はどのように外交の舵(かじ)を切っていくべきなのか。国際政治は…
正念場迎えた英のEU離脱
日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 依然、先行きは藪の中 最悪シナリオは合意なき離脱 英国の欧州連合(EU)離脱は正念場を迎えているが、去る12月11日に予定されていた英国議会でEUとの合意(案)は採決にかけられ…
進展見られぬ北朝鮮非核化
元日朝国交正常化交渉日本政府代表 遠藤 哲也 国際社会は圧力継続を 実務レベル交渉で詳細詰めよ 去る6月12日に、シンガポールで画期的な米朝首脳会談が開かれてから、4カ月が過ぎた。再度首脳会談が遠からず、開催される可能…
北朝鮮非核化への茨の道
元日朝国交正常化交渉日本政府代表 遠藤 哲也 引き伸ばし画策する北 安保理決議と期限の設定を 去る6月12日の米朝首脳会談は画期的な出来事であった。つい先程までの米朝間での激しい言葉の応酬、一触即発の核・ミサイルの対立…
トランプ米政権の1年半
日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 自国第一主義の影響大 外交面の新基軸には評価も 人物評価、業績評価は棺(ひつぎ)を覆ってからと言われるのに、たった1年半であれ、これを言うのは、至難の業である。しかし、トランプ…
日本の外交はどうあるべきか
元在ウィーン国際機関日本政府代表部大使・元駐ニュージーランド大使遠藤 哲也 国際協力と協調推進を 中長期的な目標設定が必要 このような大上段に構えたテーマについて意見を述べるには、いささかじくじたる気がするが、筆者は5…
日米原子力協定の行方
元原子力委員会委員長代理 遠藤 哲也 大勢は自動延長の方向 核燃料サイクルの確立急務 最近、本紙(1月18日付社説)をはじめ、各紙、テレビ等で日米原子力協定の延長問題が取り上げられている。30年以上も前になるが、筆者は…
試練の年迎える日本外交
日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 一層強まる中朝の脅威 日韓米協調、日米同盟強化を 新年を迎えるに当たり、恒例のことだが、昨年を振り返り今年を占ってみたい。昨年も多事多難の年であった。激動の年であった。世界各地…
英のEU離脱交渉は藪の中
日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 溝大きく「貿易」手付かず 双方の足を引っ張る内部問題 本編は本紙2016年12月19日付の続きであり、今回は英国の欧州連合(EU)加盟の是非を問う国民投票後の経緯、難航する離脱…
北朝鮮にさらなる圧力を
元日朝国交正常化交渉日本政府代表 遠藤 哲也 要注意の対話・交渉路線 極力避けるべき軍事力行使 北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐって、米朝間で激しい言葉の応酬が続き、緊張が高まっている。北朝鮮からの核の脅威は新たな局面に…
岐路に立つ日本の原子力
元原子力委員会委員長代理 遠藤 哲也 電力安定供給に不可欠 福島事故は避けられた人災 日本の原発は今岐路に立っている。極言すれば、このままの状態が続けば自然死する恐れさえある。2011年3月11日の福島第1原発事故以降…
韓国新政権への期待と不安
元日朝国交正常化交渉日本政府代表 遠藤 哲也 南北関係改善は茨の道 日韓首脳の対話活発化を 「一衣帯水」「唇歯輔車(ほしゃ)」だと言われる日韓関係であるから、韓国の大統領が誰になるか、どのような政策、特に対日政策が展開…
深刻化する北の核・ミサイル
日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 対日韓報復招く限定攻撃 制裁強化へ一層の対中圧力を 北朝鮮をめぐるニュースは日本の新聞、テレビに登場しない日はないといってよい。そのうちでも、日本の安全保障にとって、最も深刻な…
トランプ政権への不安と懸念
日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 予測難しい内政・外交 個人的関係深めた安倍首相 大方の予想を裏切って、当選したトランプ第45代米国大統領は選挙戦の最中から激しい言動で物議を醸してきたが、1月20日に大統領に正…
どこへゆくEU離脱の英国
日本国際問題研究所特別研究員 遠藤 哲也 交渉難航、経済的損失も 選択迫られる在英日本企業 英国の欧州連合(EU)からの離脱(Brexit)は、日本では対岸の火事のように思われがちであり、本年6月23日の国民投票の際に…