アジア・オセアニア
象の背に乗る
地球だより タイの首都バンコクでは時々、象がノッシノッシと歩いている光景を目にすることがある。交通渋滞の原因にもなるし、暴れれば何が起こるか分からない治安上の問題もあって、首都圏への象の侵入を当局は禁じているが、それで…
デモ隊暴徒化で民主派混乱
道路占拠に早期撤退世論増す 香港行政長官選挙の民主化を求める学生らによる道路占拠デモは、裁判所による強制排除で転機を迎えている。デモ隊側は強硬派による立法会(議会=70)ビル突入で求心力が落ち、香港世論も占拠長期化を望…
占拠デモ、台湾政局に影響
香港誌「前哨」編集長 劉達文氏に聞く(下) ――香港の占拠デモは11月29日に投開票される台湾の統一地方選挙に影響を与えるか。台湾政局への影響をどう見るか。 鄧小平が提唱した一国二制度の本当の狙いは台湾にあり、香港政局…
中国の民族抑圧示すウイグル族学者への不当判決
中国新疆ウイグル自治区の抱える問題をインターネットなどで訴え、国家分裂罪で無期懲役判決を受けたウイグル族学者、イリハム・トフティ氏に対する二審判決公判が開かれた。同自治区高級人民法院(高裁)は上訴を退け、一審判決を支持…
民主派は持久戦の戦略転換を
香港誌「前哨」編集長 劉達文氏に聞く(中) ――学生を中心とする今回の占拠デモは天安門事件で鎮圧された学生たちを支援する香港での民主化運動とどのような関わりがあるか。 香港は英領時代の1989年、北京で天安門事件が発…
民主派の道路占拠、予想外の長期化に焦りも
香港誌「前哨」編集長 劉達文氏に聞く(上) 香港行政長官選挙の普通選挙改革をめぐり、制度の民主化を要求する学生ら民主派が幹線道路の占拠デモを50日以上続け、香港警察はバリケードの一部撤去を開始することで再び強制排除に乗…
周永康氏、罪状認め親族免罪交渉か
中国共産党規律検査委員会から汚職容疑で取り調べを受けている周永康・前政治局常務委員(71)は家族や親族に罪が及ばないことを条件に罪状を認め、党籍剥奪や懲役刑を受け入れる最終交渉段階に入った。香港政治月刊誌「前哨」の劉達…
暮らしにくくなる季節
地球だより 「クリスマスまであと○○日です」。国民の気持ちを代弁するかのように、毎日夜のニュースの終わりにアナウンサーがうれしそうにカウントダウンを行う。もうすっかり慣れたが、9月ごろからカウントダウンが行われることに…
中国「法治」後のAPEC外交
拓殖大学名誉教授 茅原 郁生 日中突破口の先は難題 首脳に差つけた多角的会談 中国では今秋、第18期中央委員会第4回総会(4中総)とアジア太平洋経済協力会議(APEC)という大きな二つの行事が続いた。4中総では、「法に…
鍵握る議会での攻防
「雨傘革命」下の香港 揺れる一国二制度の行方(4) 香港の占拠デモは、警官隊の強制排除執行後も、散発的に続く可能性が高い。長期的な見通しとしては香港トップの梁振英行政長官(2012年7月から任期5年)が中央政府の判断…
軍事政権タイに急接近する中国
中国南進の実態は何度も本紙で取り上げた経緯がある。鉄道のないラオスに南北を貫く高速鉄道の建設計画を持ち込んだり、ミャンマーのチャオピューに港湾を整備し、雲南省の昆明まで天然ガスと石油の2本のパイプラインを建設したりとい…
新文化で「香港人意識」拡大
「雨傘革命」下の香港 揺れる一国二制度の行方(3) 「どんなトラブルも私を悩ませない(中略)打算で数えることも勧告を受け入れることもない 天にそびえる頂き もう止まらない」 香港政府庁舎のある金鐘(アドミラルティー)…
英米の介在を非難する中国
「雨傘革命」下の香港 揺れる一国二制度の行方(2) 中国の習近平国家主席は9日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席した香港の梁振英行政長官と北京で会談し、「中央政府は今後も一国二制度と香港基本法を貫徹させる。…
非暴力抵抗のシャープ理論、中国は本土への波及警戒
「雨傘革命」下の香港 揺れる一国二制度の行方(1) 香港のトップを決める2017年の行政長官選挙の普通選挙改革案をめぐり、制度の民主化を要求する学生ら民主派が幹線道路の占拠を継続し、膠(こう)着状態が続いている。「雨傘…
忍耐と時間が解決の糸口 「愛港之声」主席 高達斌氏
揺れる香港 各派リーダーに聞く(6) 香港の学生団体ら民主派が幹線道路で占拠デモを続けている問題に対し、親中派の民間組織「愛港之声」の高達斌(パトリック・コ)主席に聞いた。(聞き手・深川耕治、写真も) ――デモに対す…
長官選挙全人代決定見直しを 公民党副主席・陳淑荘氏
揺れる香港 各派リーダーに聞く(5) 香港の幹線道路を占拠するデモの行方について民主派政党・公民党の陳淑荘副主席に聞いた。(聞き手=深川耕治、写真も) ――8月末の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会による香港…
タイの灯籠流し
地球だより タイも雨期が終わり、日本の秋に相当するいい季節に入っている。雨もなく、朝夕には涼しい風も吹いてしのぎやすい季節だ。 タイでは11月から来年2月までベストシーズンを迎え、タイを訪問する外国人観光客もどっと増…
フィリピン南部のイスラム過激派への懸念強まる
襲撃・誘拐繰り返すアブサヤフ フィリピン南部を拠点とするイスラム過激派が活動を活発化させている。イスラム武装勢力のモロ・イスラム解放戦線(MILF)と政府の和平合意に期待が集まる中、イスラム過激派のアブサヤフや、MIL…
デモ反対署名こそ「民意」 全国人民代表大会代表 呉秋北氏
揺れる香港 各派リーダーに聞く(4) 香港民主派が幹線道路で占拠デモを続けている問題について警察による取り締まり強化の署名活動を展開した全国人民代表大会(全人代=国会)代表の呉秋北・香港工会連合会理事長に聞いた。(聞き…
中台統一は香港動向次第 立法会議員・涂謹申氏
揺れる香港 各派リーダーに聞く(3) 香港の占拠デモと民主化動向について史上最多得票で当選した民主党の涂謹申・立法会議員に聞いた。(聞き手=深川耕治、写真も) ――占拠デモは今後、どれぐらい継続するのか、撤退するのか…
高度な自治は独立ではない 民建連副主席 蔣麗芸氏
揺れる香港 各派リーダーに聞く(2) 香港立法会(議会=定数70)で最多の13議席を占める親中派政党・民主建港協進連盟(民建連)で副主席を務める蔣麗芸立法会議員に学生団体らの占拠デモや立法会での動向を聞いた。(聞き手=…
対話での解決が最優先 公民党名誉主席・梁家傑氏
揺れる香港 各派リーダーに聞く(1) 香港行政長官選挙の普通選挙改革をめぐり、制度の民主化を要求する学生ら民主派が幹線道路の占拠デモを継続して40日が過ぎた。デモを継続する民主派と政府や親中派の動きは立法会(議会=70…
中国の草刈り場
地球だより タイ軍事政権の外相代行を兼務するシーハサク外務次官が、中国を訪問し王毅外相や楊潔篪国務委員(副首相級)と会談した。 毛沢東語録に「銃口から政権が生まれる」とある通り、中国には軍事政権に対するシンパシーが…