社説
パートナー制度、結婚制度の崩壊につながる
札幌市が6月から、同性愛者など、いわゆる「性的少数者」のカップルの関係を公認する「パートナーシップ制度」を導入している。 もともとは4月に導入する予定だったが、市民から「同性婚」と同じではないかなどと批判の声が高まり…
大坂容疑者逮捕、今も続く「沖縄闘争」に警戒を
1971年に警察官が殺害された渋谷暴動事件の容疑者が46年ぶりに逮捕された。極左集団「中核派」の活動家、大坂正明容疑者で、非公然活動家らが組織的に逃走を支援していた。現在も極左集団が公然、非公然の活動を続けていることを…
上海協力機構、同床異夢の中露に楔打ち込め
中国、ロシア、中央アジア4カ国でつくる「上海協力機構(SCO)」の首脳会議が、カザフスタンの首都アスタナで開催され、インドとパキスタンの正式加盟を承認した。 SCOが加盟国を増やすのは初めてだが、来年以降、イランやト…
退位特例法成立、安定継承を伝統踏まえた形で
天皇陛下の退位を可能にする特例法が成立した。これによって、天皇陛下は2018年末にも退位され、皇太子殿下が皇位を継承される。天皇陛下が退位されるのは光格天皇以来200年ぶり、終身在位制となった明治以降では初めてとなる。…
自民改憲論議、内外の課題克服できる成案を
安倍晋三首相が憲法9条への自衛隊明記を提案したことを受け、自民党の憲法改正推進本部(本部長・保岡興治元法相)が、年内をめどに党の改憲案を取りまとめる方針を確認した。 70年前に施行された憲法は、時代の変化に十分に対応…
IS「首都」奪還戦、テロ拡散の事態を見過ごすな
過激派組織「イスラム国」(IS)が「首都」と位置付けているシリア北部の都市ラッカに、米軍の支援を受けるクルド人主体の民兵組織「シリア民主軍」(SDF)が突入し、奪還作戦は最終段階に入った。ISは全世界で見境なくテロを企…
近海の海洋資源、掘削技術の研究開発加速を
房総半島から約350㌔離れた海域の海底に、レアメタルを高濃度で含む「コバルトリッチクラスト」(CRC)が広がっているのが確認された。 調査や採取が比較的容易な近海での確認は初めてだ。商業化に向けた掘削技術の研究開発を…
アジア安保会議、米国は地域安定へ関与強化を
英国のシンクタンク「国際戦略研究所(IISS)」が主催する「アジア安全保障会議」が開かれ、アジア太平洋地域や米欧など50カ国以上の国防相や軍幹部らが参加した。 会議では、弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮や、中国が軍事…
ロンドンのテロ、抑止への戦いを継続せよ
英ロンドン中心部のロンドン橋でワゴン車が歩道を暴走して通行人をはねたほか、車に乗っていた男3人が近くの食品市場で人々を刃物で襲撃して7人が死亡、48人が負傷して病院に搬送された。 英国では今年に入ってテロが連続して起…
パリ協定離脱、政府は米の残留働き掛けよ
トランプ米大統領が、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」からの離脱を表明した。中国に次ぐ世界第2位の温室効果ガス排出国である米国の離脱は、温暖化対策にとって大きな打撃となる。そればかりか、米国の国際的な信頼・指導力…
みちびき2号、独自の測位システム構築急げ
日本版GPS(全地球測位システム)の実現を目指している政府の準天頂衛星「みちびき」2号の打ち上げが成功した。GPSによる誤差を縮小するほか、国土地理院の電子基準点と連携して数㌢単位の精密測位も実現する。 年内にさらに…
高安大関昇進、世代交代の先頭に立つ闘いを
大相撲夏場所で活躍した高安(田子ノ浦部屋)が大関に昇進した。平成生まれでは2015年夏場所後に誕生したモンゴル出身の照ノ富士以来2人目で、日本出身では初めてとなる。世代交代の先頭に立つ闘いを期待したい。 直近の3場所…
米迎撃ミサイル、北の脅威への備えを万全に
米国防総省は大陸間弾道ミサイル(ICBM)を迎撃ミサイルで撃ち落とす初の実験に成功した。北朝鮮は米本土を攻撃できるICBM開発を急ピッチで進めている。今回の実験には北朝鮮を牽制(けんせい)する狙いがある。 国防総省は…
北ミサイル連射、この暴挙いつまでも許すな
また北朝鮮が弾道ミサイルを発射した。これで3週連続、今年だけで9回目というハイペースだ。その多くは日本海に落下しており、日本としては近くを航行する航空機や船舶への影響はもちろん、領空・領海・領土で被害がいつか発生するの…
G7サミット、米国は「反保護主義」尊重を
イタリア南部シチリア島タオルミナで開かれた先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)は首脳宣言を採択して閉幕した。 焦点となっていた貿易の在り方については「開かれた市場を堅持し、保護主義と闘う」と首脳宣言に明記した。 …
河野統幕長発言、問題視すべきものではない
自衛隊制服組トップの河野克俊統合幕僚長が日本外国特派員協会で記者会見を行った時の発言を、一部メディアと野党が批判している。安倍晋三首相が3日の憲法記念日に「憲法9条に自衛隊を明記する」と表明したことへの感想を求められた…
NATO首脳会議、トランプ氏は集団防衛明言を
トランプ米大統領は、ベルギー・ブリュッセルで開催された北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議に初めて出席した。加盟国の首脳らを前にした演説では、加盟国の多くが国防支出の目標を達成していないことに不満を表明。加盟国による…
トランプ氏外遊、中東和平へビジョン示せ
歴代の米大統領が取り組みながら失敗してきた中東和平を実現できるのか。 トランプ米大統領は就任後初の外遊先に、中東のサウジアラビアとイスラエルを選んだ。オバマ前米大統領も就任後間もない2009年6月にサウジ、エジプトを…
テロ等準備罪、対策強化は待ったなしだ
「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案が、衆院本会議で自民、公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決し、参院に送付された。全世界でテロの脅威が高まっており、対策強化は待ったなしだ。速やかに成立させる必要がある…
英国自爆テロ、対策強化に向け国際的結束を
英国マンチェスター市でのコンサート客を巻き添えにした自爆テロは、市内のモスクに勤務する22歳のリビア系英国人が実行犯と判明し、逮捕者も複数に上っている。 犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」(IS)との関係は不明…
中国ドローン、領空侵犯への対策が急務だ
沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で中国の小型無人機「ドローン」の飛行が初めて確認され、航空自衛隊のF15戦闘機が緊急発進(スクランブル)した。 ドローンが飛び立った中国海警局の船は日本の領海内にいたため、船から発艦した時点で…
家庭教育支援法、子供たちに必要な法整備だ
家庭での子育てや教育を支援し、子供たちに豊かな未来を――。そんな趣旨で全国の自治体の中には、家庭教育支援条例を制定し、家庭教育、子育て支援策に取り組むところがある。 これは本来、国が責任を持って進めるべきものだ。それ…
万景峰号航路、制裁の抜け穴になりかねない
ロシアと北朝鮮を結ぶ貨客船「万景峰号」の定期航路の第1便が、北朝鮮北東部の経済特区、羅先の羅津港を出発してロシア極東のウラジオストク港に到着した。今後、1週間ごとに両港を往復する。 核・ミサイル開発を進める北朝鮮への…