社説
ブラックホール、国際連携での成功を喜びたい
国立天文台などが参加する日米欧などの国際共同研究プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」が、世界各地の電波望遠鏡による観測で、史上初めてブラックホールを撮影することに成功した。 史上初めて撮影に成功…
日米貿易交渉、双方が利益得られる協定を
日米両政府が新たな貿易協定交渉の初会合を開き、農産品、自動車を含む物品の関税撤廃・削減交渉を開始したほか、電子商取引など「デジタル貿易」についても議論を行うことで合意した。 日米双方が利益を得られる協定を結ぶべきだ。…
大聖堂炎上、復元誓う心で一つになる欧州
キリスト教文化の欧州の歴史的建造物として、またフランス国民の心のよりどころでもあったパリ中心部のノートルダム大聖堂が炎上し、数百年もの長い間にわたり人々が見上げてきた高い尖塔(せんとう)も、悲しみに暮れて聖歌を口ずさむ…
北最高人民会議、一向に見えない非核化意志
北朝鮮の国会に相当する最高人民会議の第14期第1回会議が首都平壌で2日間にわたり行われた。金正恩朝鮮労働党委員長の施政方針演説や人事発表などがあったが、最後まで非核化の意志は確認できなかった。仮にこのまま3回目の米朝首…
WTO逆転敗訴、引き続き禁輸解除を訴えよ
2011年3月の東京電力福島第1原発事故後、韓国が福島など8県産の水産物輸入を禁止している問題で、世界貿易機関(WTO)の最終審に当たる上級委員会は、禁輸を「不当」とみなした紛争処理小委員会(パネル、一審に相当)の判断…
米韓首脳会談、文氏は北擁護を説得する気か
韓国の文在寅大統領はいったいどこまで北朝鮮を擁護するつもりなのだろうか。ワシントンでトランプ米大統領と首脳会談を行い、2月にベトナム・ハノイで行われた2回目の米朝首脳会談で北朝鮮にその意思がないことが確認されたばかりの…
桜田五輪相更迭、驕り・緩み猛省し国政に臨め
桜田義孝五輪担当相が「復興より大事なのは(自民党議員)」との発言の責任を取って辞任した。塚田一郎国土交通副大臣が“忖度(そんたく)”発言で辞任に追い込まれてからわずか5日後だ。いずれも「身内」の集会ではあったが、国民の…
紙幣一新、偽造防止と経済活性化を
2024年から紙幣が一新されることになった。令和へと改元され、続いて新しい紙幣が登場するのは、新時代の到来にふさわしい。偽造防止が第一の目的だが、景気浮揚も期待される。 世界最先端の技術を搭載 偽造を防ぐため、海外で…
米・台湾法40年、連携して中国の脅威に対処を
米国が台湾関係法を制定して40年が経(た)った。中国の海洋進出は国際法に違反する領土問題を起こしており、中国共産党の覇権主義を警戒するトランプ米政権は、台湾をアジア地域において自由と民主主義を守る安全保障の要衝として重…
モルディブ、日米は関係強化に努めよ
インド洋の島国モルディブで総選挙(一院制、定数87)の投開票が行われ、ソリ大統領の与党モルディブ人民主党(MDP)が単独過半数の議席を獲得して圧勝し、親中国派のヤミーン前大統領が率いるモルディブ進歩党(PPM)は大敗し…
NATO創設70年、米欧の結束で脅威に対処を
冷戦初期から西欧安全保障の礎となってきた北大西洋条約機構(NATO)は4日で創設70年の節目を迎えた。 ワシントンで開催された外相理事会では、対ロシア政策など直面する課題について協議し、結束して対応していくことを改め…
統一選前半戦、地域の魅力高める行政を
第19回統一地方選の11道府県知事選、6政令市長選、41道府県議選、17政令市議選の投開票が行われた。 知事選は、北海道、神奈川、福井、三重、大阪、奈良、鳥取、島根、徳島、福岡、大分の11道府県、政令市長選は札幌、相…
コンビニ、負担軽減でインフラ維持を
セブン&アイ・ホールディングス(HD)は、傘下のコンビニエンスストア最大手セブン-イレブン・ジャパンの古屋一樹社長が8日付で退任し、後任として永松文彦副社長が昇格する人事を発表した。 24時間営業をめぐる加盟店とのト…
ゴーン容疑者逮捕、「本丸」に迫って全容解明を
日産自動車の資金を中東オマーンに不正送金し、同社に損害を与えたなどとして、東京地検特捜部は、会社法違反(特別背任)容疑で、前会長カルロス・ゴーン容疑者を再逮捕した。これで4度目の逮捕となる。 「オマーンルート」の容疑 …
北の「瀬取り」、各国で歩調合わせ取り締まれ
韓国外交部当局は、韓国国籍の船舶1隻が国連安全保障理事会による対北朝鮮制裁決議に違反した疑いで、昨年10月から釜山港に係留中だと明らかにした。海上で積み荷を移し替える、いわゆる「瀬取り」を放置していては、北朝鮮の非核化…
中高年引きこもり、社会の課題として支援を
衝撃的な数字である。内閣府の調査で、中高年の引きこもりが推計約61万人に上ることが分かった。 若者層を対象とした既存の調査と合わせると、全体では100万人を超えることになる。 深刻な「8050」問題 当事者の高年…
景況感悪化、消費税増税実施の再考も
今年10月予定の消費税増税を実施するには、経済環境が厳しくなりつつあるようだ。日銀の3月全国企業短期経済観測調査(短観)でも、景況感の悪化が示されたからだ。政府予算で増税に伴う景気腰折れを防ぐ対策を盛り込んだ2019年…
新元号「令和」、誇り持って新しい御代へ
新しい元号が「令和」に決まった。天皇陛下が新元号を定める政令に署名され公布された。皇太子殿下が新天皇に即位される5月1日に施行される。新しい御代への理想と祈りを込めた新元号の決定を喜びたい。 出典は国書の「万葉集」 …
後半国会、将来見据えた骨太の議論を
一般会計総額が過去最大の101兆4571億円となる2019年度予算が成立し、国会は後半戦に入った。 対決姿勢強める野党 19年度予算は、10月の消費税率10%への引き上げに伴う景気対策として、キャッシュレス決済向けポ…
辺野古移設、地域の安定に欠かせない
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設をめぐり、政府は名護市辺野古沖の新区画で土砂投入に着手した。 2月の県民投票では移設反対が多数を占めたが、政府は推進する姿勢を堅持した形だ。 新区画で土砂投入に着手 今回、着…
中伊覚書締結、欧州の結束乱れないか懸念
イタリアを訪問した中国の習近平国家主席は、コンテ首相と会談し、シルクロード経済圏構想「一帯一路」推進に協力する覚書を締結した。 インフラ整備協力で合意 中伊両国は道路や港、情報通信などのインフラ整備の協力で合意。外国…
小学校教科書、教師の力量向上と環境整備を
「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニング)を掲げた新しい学習指導要領に則し、2020年度から小学校で使われる教科書の検定が行われた。正規の教科となる5、6年生の「英語教科書」が初めて検定され、これまでの「聞…
露疑惑報告書、米は分断の遺恨を乗り越えよ
ドナルド・トランプ氏が当選した2016年の米大統領選にロシアがサイバー攻撃などで介入したとの疑惑で、トランプ氏らとの共謀があったか、また大統領就任後のトランプ氏が司法妨害をしたかなどをめぐる捜査報告書の概要が公表された…