上昇気流
「他の人より私は初恋に対する価値を高く…
「他の人より私は初恋に対する価値を高く評価しているのかもしれません。恋に陥ることは何度かあるかもしれませんが、初恋は一回だけ。その純粋さは比べ物になりません。純粋さの極致が初恋です」。 あさってから公開される映画「心…
特定の刑事裁判に有権者が参加する裁判員制度…
特定の刑事裁判に有権者が参加する裁判員制度が、2009年に施行されてから8年が過ぎた。鳴り物入りで始まった制度だが、ここにきて裁判員候補者の欠席率の高さが目立っている。 最高裁によると、選任手続きに呼び出された候補者…
いまの高校生の割と健全な食生活と意識を…
いまの高校生の割と健全な食生活と意識を浮き彫りにした農林中央金庫(東京・有楽町)のアンケート調査結果(先月26日発表)はなかなか興味深い。平成17(2005)年、24年に続く3回目の今年の調査は3月下旬に、東京近郊の高…
気象庁が、四国、中国、近畿、東海、関東甲信…
気象庁が、四国、中国、近畿、東海、関東甲信地方が「梅雨入りしたとみられる」と発表した。「みられる」とアイマイな表現になっているのは、ここから「梅雨入り」とはっきりと言えないからだろう。 実際、関東地方では曇りの日は多…
英国人は賭け好きという定評がある。ブック…
英国人は賭け好きという定評がある。ブックメーカーという賭け屋が、競馬やサッカー、さらには選挙やノーベル文学賞まで何でも賭けの対象にしてしまうことで知られている。国民性というしかない。 メイ首相は英国人らしく、欧州連合…
「人間同士のつき合いは、たとえ、どんなに…
「人間同士のつき合いは、たとえ、どんなに遠慮のない仲であっても、常に一種の演技である」と、フランス文学者で評論家の河盛好蔵(1902~2000)が書いている。谷沢永一著『百言百話』(中公新書)という本の中で紹介されてい…
「江戸時代の正月風景で案外参考になるものに…
「江戸時代の正月風景で案外参考になるものに、式亭三馬の『浮世風呂』みたいな滑稽本のたぐいがございますね」。このほど亡くなった小説家の杉本苑子さんが故村上元三さんと対談した時の言葉だ(小紙「江戸新春芝居」1983年1月1…
人口減、少子化が加速している。2016年の…
人口減、少子化が加速している。2016年の出生率は1・44、出生数は97万人で初めて100万人を割る一方、死亡数は戦後最多の130万人。年齢層別出生率は30代前半が最も高く、20代後半と30代後半が続いている。 「子…
平成32(2020)年の東京五輪・パラリンピック…
平成32(2020)年の東京五輪・パラリンピックまでの達成を目指す国の目標の一つに、厚生労働省などが26年7月に改定した「ストップ結核ジャパンアクションプラン」がある。32年までに「低蔓延国を目指す」としている。 昭…
「前回の東京五輪が開催された1964年と比べる…
「前回の東京五輪が開催された1964年と比べると隔世の感がある」と、日本ホテル協会の志村康洋会長。2020年の訪日外国人の政府目標は4000万人で、実現すれば前回64年(35万人)の110倍超に達する。 志村氏は「滞…
「紫陽花の毬まだ青し降りつゞく」(松下古城)…
「紫陽花の毬まだ青し降りつゞく」(松下古城)。まだ梅雨入りはしていないが、アジサイの方が待ち切れないのか、花が咲いている株を見掛けるようになった。まだ薄緑の茎の先に花が薄青く咲いている。 中には薄いピンク色に染まった…
トランプ米大統領が「パリ協定」からの離脱を…
トランプ米大統領が「パリ協定」からの離脱を表明した。中国に次ぎ世界第2位の温室効果ガス排出国である米国の離脱は、地球温暖化対策への大きな打撃だ。 米中に加え、途上国にも削減目標を義務付けた同協定は、前の京都議定書とは…
『徒然草』(137段)の中に葵祭を話題にした…
『徒然草』(137段)の中に葵祭を話題にした箇所がある。祭りの行列は次々とやって来るわけではない。見物席で待つのも面倒なので、奥に入って飲み食いしたり、囲碁や双六(すごろく)をやったりして時間をつぶす者もいる。行列がや…
インドは歴史が長く深いが、文書や資料を…
インドは歴史が長く深いが、文書や資料をよく保管してきた国でもあるらしい。インド人写真家のダヤニータ・シンさんは、幼少から母親の写す家族写真に親しんできたが、その母親が悩んできたのが大量の書類。 土地相続のためのものだ…
<春の苑紅にほふ桃の花下照る道に出で立つ…
<春の苑紅にほふ桃の花下照る道に出で立つをとめ>。「万葉集」巻19に収められた大伴家持の歌である。印象派の外光表現を歌にしたように絵画的で、特別な説明は不要のように思われる。 しかし、この歌が詠まれた場所が、大和では…
「週刊文春」が「週刊新潮」の中吊り広告を…
「週刊文春」が「週刊新潮」の中吊り広告を盗み見して「スクープ泥棒」を繰り返したとする新潮(5月25日号)の告発に対し、文春側は疑惑を突っぱねる編集長のコメントを出した。 証拠を元にした告発に反論の記者会見をするでもな…
難病患者の福音と言われたiPS細胞(人工…
難病患者の福音と言われたiPS細胞(人工多能性幹細胞)。京都大学の山中伸弥教授がiPS細胞を作製し、その論文を発表してから10年が経(た)つ。 今年3月には、備蓄された他人のiPS細胞を使った再生医療で世界第1号とな…
「子燕のさゞめき誰も聞き流し」(中村汀女)…
「子燕のさゞめき誰も聞き流し」(中村汀女)。駅前に向かって歩いていると、風を切るようにツバメが飛び交っていた。そろそろと思っていたので、嬉(うれ)しい気分とともに夏の到来を実感した。道路の両側には所々にツバメの巣があり…
シチリア島といえば、マフィアを連想する人が…
シチリア島といえば、マフィアを連想する人が多いだろう。フランシス・フォード・コッポラ監督の映画「ゴッドファーザー」も、それにひと役買った。パレルモ空港の正式名称、ファルコーネ・ボルセリーノ空港は、マフィアとの戦いで犠牲…
「関西というのは難しい土地柄です」と山崎…
「関西というのは難しい土地柄です」と山崎正和氏(劇作家、評論家)が話している。24時間にも及ぶインタビューをまとめた『舞台をまわす、舞台がまわる』(中央公論新社刊)という本の中での発言だ。 京都人は、例えば祇園祭では…
山開きのシーズンである。群馬、福島、新潟…
山開きのシーズンである。群馬、福島、新潟、栃木の4県にまたがる尾瀬国立公園でも山開きが行われ、夏山シーズンが始まった。尾瀬ケ原では例年より雪が多く残っているが、傍らではミズバショウが開花している。 「夏がくれば思い出…
地震学者のロバート・ゲラー元東大教授が…
地震学者のロバート・ゲラー元東大教授が「日本政府は地震予知ができないことを認めるべきだ」という論考を英科学誌ネイチャーに掲載し話題になっている。1984年の来日以来、地震研究が予知に偏っていることに疑問を抱いてきたとい…
「ドロボー」の証拠を現場グラビア写真で…
「ドロボー」の証拠を現場グラビア写真で突き付け、10㌻の大特集を組んで「週刊文春」を「スクープ泥棒」だと告発した「『文春砲』汚れた銃弾」(週刊新潮・5月25日号)。 状況証拠を積み重ねた疑惑リポートから推認される印象…