上昇気流
TBSで先月、2度にわたって「やらせ」…
TBSで先月、2度にわたって「やらせ」が発覚した。一つは、映像の早回し問題。少年の野球の投球場面を早回しすることで、球速が実際よりも速いように見せ掛けた。次が爬虫(はちゅう)類ハンターの番組。現地にあらかじめ珍しい爬虫…
北アルプス唐松岳(2696㍍)東面の唐松沢…
北アルプス唐松岳(2696㍍)東面の唐松沢雪渓(長野県白馬村)が、新潟大などの調査で氷河と確認された。氷河は雪が押しつぶされてできた氷の塊「氷体」が重力により長期間流動しているもの(小紙10月4日付)。 調査で用いた…
魚好きの日本人にとって、鯛(たい)は特別な…
魚好きの日本人にとって、鯛(たい)は特別な位置を占めている。その付き合いは古く、縄文時代の貝塚からも鯛の骨が出てくる。味が良く、比較的日持ちがし、周辺のほとんどの海で取れる。 日本人が鯛を好んできた最大の理由は、その…
まったく縁もゆかりもない人だけど、6年前…
まったく縁もゆかりもない人だけど、6年前から毎年10月1日になると思い浮かべて冥福を祈る人がいる。村田奈津恵さん(享年40)。平成25年のこの日、横浜市緑区のJR横浜線の鴨居-中山間の川和踏切で、倒れていた線路上の男性…
フランス資産運用大手ナティクシス・イン…
フランス資産運用大手ナティクシス・インベストメント・マネージャーズが公表した2019年版の「世界老後指数」ランキング(快適な老後番付)で、日本は23位にとどまった。アイスランドが1位、米国は18位、韓国は24位だった。…
「雲あれど無きが如くに秋日和」(高浜虚子)…
「雲あれど無きが如くに秋日和」(高浜虚子)。最近、散歩をしていると、地域の神社の秋祭りや商店街の祭りなどの練習で、太鼓や笛などの音を聞くことがある。実りの収穫とともに、秋という感じがいっそう胸に迫る。懐かしい気がするの…
芸術の秋である。東京都内でも今月から始まる…
芸術の秋である。東京都内でも今月から始まる展覧会が目白押しだ。気流子が利用する地下鉄駅ホームには、ベラスケスの油彩「青いドレスの王女マルガリータ・テレサ」を用いた大きなポスターが張られている。 電車を待つ間、「画家の…
大和王権(大和朝廷)は三輪山が苦手だった…
大和王権(大和朝廷)は三輪山が苦手だったと梅原猛(本年没)が語っている(『対話 日本の原像』中公文庫/1989年)。三輪山は奈良県桜井市にある467㍍の山。山そのものが大神(おおみわ)神社の神体で、祭神は大物主神。 …
「日本の国民はその文化・礼儀・作法・風俗…
「日本の国民はその文化・礼儀・作法・風俗・習慣において、いうも恥ずかしいほど多くの点で我々スペイン人より遥(はる)かに優秀である」。1549年8月に来日したイエズス会宣教師フランシスコ・ザビエルが書簡で本国に伝えた言葉…
日本を代表する建築家の安藤忠雄さん(78)…
日本を代表する建築家の安藤忠雄さん(78)は建築について独学だった。その代わり「たくさんの本を読み、読書から多くのことを学んだ」という。一昨年、都内で「安藤忠雄展」が開かれ、初日に足を運んだ本人から聞いた。 また「若…
「史上最大級の番狂わせ」(英BBC放送)…
「史上最大級の番狂わせ」(英BBC放送)、「南アを破った『ブライトンの奇跡』に『静岡の衝撃』が加わった」(AFP通信)――。ラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会で、日本が優勝候補の強豪アイルランドを撃破した快挙は世…
宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの…
宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの最新の観測で、北極域の海氷面積が史上2位の小ささとなり、その減少傾向が続いていることが分かった。ただし、海氷減の減少は海洋生物に負の影響を及ぼすだけではないようだ。今夏、開催された…
「虫聞くや音符にとつてみたくなる」(猪子…
「虫聞くや音符にとつてみたくなる」(猪子生牙)。そろそろ秋の虫の声の時期だと思って、帰宅時間に街路樹や家の塀などの暗がりで耳を澄ませてみるが、細々とした声が聞こえてくるばかり。 まだ本格的な秋ではないこともあるだろう…
食欲の秋である。テレビのグルメ番組や旅番組…
食欲の秋である。テレビのグルメ番組や旅番組で、ゲストやアナウンサーが食べるシーンはいまや当たり前となった。そして必ず「おいしい」とか「柔らか~い」など感想を一言二言述べる。 しかし大体は月並みな言葉で、おいしさは伝わ…
テレビで女性アナウンサーが「××に目が…
テレビで女性アナウンサーが「××に目が離せません」と発言したことがある。普通「目が離せない」は、赤ちゃんや幼児などについて言われる。「常に注意していないといけない」という文脈で使われることが多い。頼りないもの、弱い者に…
米国カリフォルニア州にあるヨセミテ国立…
米国カリフォルニア州にあるヨセミテ国立公園は大自然の宝庫で、ユネスコの世界遺産の一つ。観光客が向かうのはヨセミテ渓谷で、白い花崗(かこう)岩の岩壁、巨大な滝、大小の川、巨木の林で魅了する。 絶壁エル・キャピタンはクラ…
連休の一日、久しぶりに東京の歌舞伎座へ…
連休の一日、久しぶりに東京の歌舞伎座へ足を運んだ。昼の部の最初の演目が「極付(きわめつき)幡随(ばんずい)長兵衛(ちょうべえ)」。松本幸四郎が幡随院長兵衛を演じた。NHKの録画で中村吉右衛門演じる長兵衛を観(み)て以来…
関脇が強い場所は面白い――と言われるが…
関脇が強い場所は面白い――と言われるが、大相撲秋場所(22日千秋楽、東京・両国国技館)は、まさにそんな場所であった。鶴竜、白鵬の両横綱は途中休場、大関高安が全休した場所を盛り上げたのは、大関復帰の懸かる貴景勝と御嶽海の…
昭和54年と、ずいぶん前のことだが、千葉県…
昭和54年と、ずいぶん前のことだが、千葉県曽呂高田などで起きた大規模な地滑り滑動の災害取材で、房総半島を車で横断したことがある。その時、半島内陸部はずいぶん山が深く、森林が長く続いたことに驚かされたのを覚えている。 …
「湖の空ある限り鰯雲」(戸田静子)。この…
「湖の空ある限り鰯雲」(戸田静子)。このところ台風が次々にやって来るという印象を受けるが、台風一過の空を見上げた時、鱗(うろこ)のように広がる雲の群れを見掛けた。「鰯雲(いわしぐも)」あるいは「鯖雲(さばぐも)」「鱗雲…
訪日外国人(インバウンド)拡大の鍵は、…
訪日外国人(インバウンド)拡大の鍵は、地方への拡散とリピーターにあると言われる。その成功例の一つが、岐阜県高山市。今や人口の5倍、年間約50万人の外国人が訪れるこの町を訪ねてみて、訪日客が溢(あふ)れているのに驚いた。…
作家の島田雅彦氏(1961年生)は、現代…
作家の島田雅彦氏(1961年生)は、現代文学の重要な担い手の一人だ。氏がこのほど、自伝的小説を刊行した。題して『君が異端だった頃』(集英社/8月刊)。「君」と呼ばれる作中人物が作者本人だ。 小説だからフィクションが含…
クララ・シューマンは史上最も傑出した女性…
クララ・シューマンは史上最も傑出した女性音楽家の一人。ロベルト・シューマンが師事したピアノ教師F・ヴィークの娘で、伝説的な恋愛の後、彼の妻になった。が、夫は精神的に不安定でクララが7人の子供と経済を支えることに。 今…