片上 晴彦 rss

図らずも米国の大量消費・廃棄社会の弊に気づかされるNW日本版

◆CO2対策で違和感  ニューズウィーク日本版(1月16日号)「地球を救うビジネスモデル」の記事は異常気象をテーマにした記事だが、それを克服する方策や切り込み方に違和感がある。  「自然資本が枯渇するほど急速な経済成長を…

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「凍身政策」には呆れるが原発製造躍起の中国の実態つくべきNW日本版

◆凍える北部中国人民  一部の全国紙にも出ていたが、今冬、中国北部の住民たちは、暖房が使えず凍えながらの生活を余儀なくされているという。ニューズウィーク日本版(12月19日号)の「中国の大気改善のため暖房なしの厳寒に耐え…

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太陽電池でエネルギー需要を「100%近く」満たせると説くNW日本版

◆太陽光パネル改良版  「建物や車の窓、携帯電話の画面といった透明な面から大量のエネルギーを取り込むことができたら――それを可能にする新世代の『透明な太陽電池』技術の開発が進められている」という書き出し。ニューズウィーク…

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大国の自然災害対策の不備な実情を垣間見せたNW日本版山火事記事

◆900平方キロが焼失  10月初旬、米国カリフォルニア州で恐るべき山火事が起きたことは、日本のメディアでも現場の映像を含め、かなり大きく取り上げられたから、憶(おぼ)えている読者も少なくないと思う。ニューズウィーク日本…

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未婚率急増に対し匿名氏の発言とらえ安手の分析に終始した週刊朝日

◆4人に1人が未婚男  週刊朝日9月25日号の「未婚・独身男が増えている裏事情」は「国立社会保障・人口問題研究所の調べで『50歳まで一度も結婚したことのない男性』が4人に1人に。2035年には3人に1人になるとの試算だ。…

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中国の圧力で検閲加担したケンブリッジ大の弱腰を追及するNW日本版

◆「中国マネー」の誘惑  ニューズウィーク(NW)日本版(9月5日号)が、中国の言論・学問の自由侵犯を糾弾して、骨のあるところを見せている。「欧米の名門大学よ、中国マネーに屈するな」がそれ。  英国の名門ケンブリッジ大の…

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西欧科学の可能性と限界を見るNW日本版「癌治療レボリューション」

◆異分野学者が癌研究  週刊誌の今週の自然科学に関する話題では、ニューズウィーク日本版8月8日号の「癌治療レボリューション」特集の中の「宇宙研究者が挑む癌のミステリー」がダントツ面白かった。  がん治療の在り方に一石を投…

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反・脱原発をフォローする週刊金曜日が太陽光発電の不都合をリポート

◆「太陽光発電は汚い」  実用的な再生可能エネルギーのトップランナーの一つである太陽光発電。発電ためのパネル設置という比較的小さい初期投資で済むことから、同業界へ参入する事業者も少なくない。ところが、施設の設置をめぐって…

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「未来型交通の時代は目前」を強調するNW日本版の記事は疑問

◆時速は1220キロ?  ニューズウィーク日本版6月6日号で「夢の交通システム ハイパーループ」と題し「超高速の次世代輸送技術」について取り上げている。  ハイパーループは「気圧を下げたチューブ内をポッドと呼ばれる輸送車…

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「黒塗り」文書に「情報開示の悪化」を決め付けたアエラ記事の誤り

◆圧力をかけた文書?  アエラ5月15日号で、「問われる原子力規制委員会の情報公開 新しい判断は『黒塗り』」という意味深長なタイトルの記事が掲載された。  2006年4月に原子力安全・保安院が原子力安全委員会(原安委)に…

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中等教育のあるべき姿見えてこないサンデー毎日の大学合格関連記事

◆「ランク付け」高じる  従来、新聞社系の週刊誌は、親メディアの新聞で受験戦争の過熱ぶりに非難のつぶてを加えながら、当の誌面ではいち早く有名大学の出身校ランク付けをにぎにぎしく掲載してきたことで、世の顰蹙(ひんしゅく)を…

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週刊現代の曽野綾子氏「家族を見送る」連載途中での議論に違和感も

◆夫の最後の日々綴る  作家の曽野綾子氏が、間質性肺炎のため2月3日91歳で亡くなった、夫で作家の三浦朱門氏の最期の日々を週刊現代に綴(つづ)っている。「家族を見送るということ」というタイトル(初回は「夫・三浦朱門との別…

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今日的教訓が欲しかった週刊現代・ニュージャパン火災から35年特集

◆大火災惨事から35年  死者33人、負傷者34人を出した「ホテルニュージャパン火災」から2月8日で35年を経た。ニュージャパンは東京・赤坂の一等地で、地下鉄・赤坂見附の地上出口の大通りを隔てた所にあった。深夜(正確には…

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親子の介護で実家周辺の共助意識を強調すべきだったアエラ介護特集

◆連絡時に既に認知症  超高齢化社会を迎え、介護問題は疾(と)うから雑誌記事の定番の一つとなっているが、アエラ1月23日号は、「親をリスクにしない」をメインタイトルに、同問題で22ページの大特集。タイトルは「介護により親…

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東電憎しと原発憎しを一緒くたにする週刊朝日原発記事の危うさ

◆経産省が上乗せ提言  東京電力の福島第1原子力発電所(原発)事故が起きて5年以上たつが、原発憎しの論調を断続的に続けてきた週刊朝日などは、その議論の調子を一向に変えていない、いや高じているように思われる。  経済産業省…

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iPS細胞の倫理問題を問うたが尻すぼみの内容のアエラ科学記事

◆iPS細胞発見10年  iPS細胞(人工多能性幹細胞)という言葉は、テレビや新聞の報道で茶の間の話題としても登場するようになった。今や、人口に膾炙(かいしゃ)された感すらあるが、iPS細胞そのものは、遺伝子工学など最先…

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ノーベル文学賞受賞でボブ・ディランをべた褒めのNW日本語版特集

◆西洋文学の最高水準  「偉大なアメリカの歌の伝統に、新たな詩的表現を生み出した」―米国のミュージシャン、ボブ・ディランが今年度のノーベル文学賞を受賞した理由について、ノーベル財団はこう話したという。ニューズウィーク(N…

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現代技術の盲点を書き切れていないNW日本版「リチウム電池」事故

◆発火のリスク抱える  たかが電池、されど電池…の話題。ボルタの電池が発明されて以来、営々と続けられた電池開発は、今や最新の化学知識と技術が凝縮され製品化され、一大産業に膨れ上がろうとしている。そのトップランナーの一つが…

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東京の都市機能の掘り下げ必要だったNW日本版「東京五輪への期待」

◆東京の機能は驚異的  リオ五輪の終了を待ってましたとばかり、「ニューズウィーク日本版」(8月30日号)が、「TOKYO in 2020 世界は4年後の東京に何を期待しているか」と題した特集記事を載せている。その中で、東…

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中国の「水戦略」の影響を強調すべきだったNW日本版の水関連記事

◆メコン川襲う水不足  ニューズウィーク日本版(8月2日号)で、インドシナ半島を縦断する国際河川メコンでも、水不足が急速に悪化していることを伝えている。題して「メコン川を襲う世界最悪の水危機」。  日本列島は今夏、当初は…

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社会保障の将来的全体像の必要を指摘すべきアエラ「子供の貧困」特集

◆「選挙用」は決め付け  アエラ7月4日号で、「すぐ隣にある『子どもの貧困』」と題して特集し、ジャーナリストの池上彰とNPO法人「Living in Peace」理事長、慎泰俊が対談している。今、問題となっている子供の貧…

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生き残り策に産官学連携の指摘が必要だったアエラ「大学の底力」特集

◆看板学部の強さ取材  2017年春卒業予定の大学生らを対象にした、主要企業の面接や筆記試験などの「選考活動」が1日から始まった。  そんな中、古くて新しい話題だが、アエラ6月6日号は大学、学部の可能性を探る大特集がメー…

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プリンスの同性婚反対表明を「小さなさざ波」としたNW日本語版

◆「伝説的歌手」を追悼  世界的ヒットとなったアルバム「パープル・レイン」などで知られる米国の男性人気歌手のプリンスさんが4月、米国ミネアポリス郊外の自宅で死亡、57歳だった。グラミー賞を7回受賞しており、米メディアは「…

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