消えた初版の「まえがき」、証言と食い違いも


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歪められた沖縄戦史 慶良間諸島「集団自決」の真実
上原 正稔 (42)

 ここ数回にたって、曽野綾子さんの『ある神話の背景』についてその概要を紹介してきた。渡嘉敷島の住民の「玉砕」すなわち「集団自決」について、「極悪人赤松嘉次」の神話を一つ一つ突き崩していくという手法で解明しており、筆者は曽野さんを「ミステリー作家」と呼んでいる。彼女は数々の証人や記録を駆使し、読者をミステリー解明に引き込ませてゆく。


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