露骨な贔屓、キャンプ地首長のプロ野球優勝予想
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)
プロ野球のペナントレースが25日、始まるのに合わせ、興味深い動画が配信された。タイトルは「『俺にも言わせろ!』プロ野球キャンプ地首長による激論ペナントレース予想!」。
参加者は、プロ野球春季沖縄キャンプ地である那覇市、浦添市、宜野湾市、北谷町、宜野座村の5市町村長。動画を企画配信したのは松本哲治浦添市長だ。セ・リーグ全6球団が沖縄でキャンプをしているが、沖縄市の桑江朝千夫市長は公務で欠席したため、5人で今季セ・リーグの優勝予想をし、開幕前から熱気ムンムンだ。
松本市長は、昨年優勝したヤクルトについて「戦力ダウンはほとんどないし、今年もヤクルトの2連覇を楽しんでもらう」と、自信たっぷりに話した。
これに対抗意識を燃やす城間幹子那覇市長は「生れた時から(読売)ジャイアンツファン。今年は強い。他球団をたっぴらかします(やっつけます)」と闘志をあらわにした。當眞淳・宜野座村長は「矢野監督は今年で終わりだと選手に宣言している。覚悟が違う」と話し、阪神の優勝を予想した。
昨年は下位に沈んだチームにも支持が集まった。渡久地政志北谷町長は「中日ドラゴンズは投手陣がしっかり抑えて堅実な野球をする」と投手力で優勝できると予想。松川正則宜野湾市長は横浜DeNAの打力を評価。今年は優勝すると強気に予想した。
結局、5人とも自身のキャンプ地のチームの優勝を予想。主観と願望による予想になってしまった。
ただ、昨シーズンに目を向けると、前シーズンに最下位だったヤクルトとオリックスがリーグ優勝を果たし、それを予想する専門家はほとんどいなかった。実力伯仲の熱いペナントレースを期待したい。
(T)