中国建国70周年パレードの光と影


茅原 郁生

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生

 中国では10月1日の建国記念日を祝して、大々的な軍事パレードが北京で実施された。既報のように中国は精いっぱいの新兵器などを登場させて軍事力を誇示して見せた。しかし同日に香港では春から続く反中デモで警察官の発砲が流血の惨事を招いており、せっかくの国威発揚を期した建国70周年記念軍事パレードも思惑外れの血塗られたものになった。実際、わが国メディアも北京での慶事よりも香港での反中デモにまつわる惨事を先に報じていた。本稿では、軍事パレードを国内・国民向けの政治ショーと対米抑止力の両面から見ておきたい。


...【全文を読む】
記事の全文をご覧になるには会員登録が必要です。
新規会員登録へ
ログインへ