欧州
曲がり角の仏原発産業
苦戦続く大手メーカー 経営不振にあえぐフランスの原子力大手アレバは最近、大規模な人員削減を行うことを発表した。一方、同社が設計し、フランス電力公社(EDF)が英国に建設予定の欧州加圧水型原子炉(EPR)2基の受注という…
前法王が再び苦悩する時
独週刊誌シュピーゲル最新号(10月17日号)は自分は同性愛者と告白したバチカン法王庁教理省のハラムサ神父(Krzysztof Charamsa)とのインタビュー記事を掲載していた。会見場所は同神父のパートナーが住んでい…
殺到する難民は「トロイアの木馬」?
欧州諸国は北アフリカ・中東諸国から殺到する難民・移民への対応で苦慮しているが、欧州に避難する難民・移民たちを「トロイアの木馬」と見なし、欧州のイスラム化に対し脅威を感じる声が出始めている。 「トロイアの木馬」とは、ギ…
民主的選挙に程遠いベラルーシ大統領選
旧ソ連のベラルーシで任期満了に伴う大統領選挙が行われ、現職のルカシェンコ大統領が当選し、1994年以来の連続5選を決めた。同じ人物が既に21年間支配し、さらに5年間も権力の座にとどまり続けるこの国の政治体制は到底民主的…
ローマ法王が祈りながら眠る時
フランシスコ法王は祈りながらよく眠ってしまうという。法王の日常生活を世話している関係者の話ではない。フランシスコ法王本人が若者向け聖書「Youcat」の前文に書いた内容だ。法王は「神にとって、自分は息子だ。親子の関係だ…
難民が避ける国
地球だより 大量の難民がシリアやイラクから押し寄せる欧州だが、なぜかフランスを目指す難民は少ない。英仏海峡を命懸けで渡り英国に向かおうとする難民が押し寄せるフランス北西部カレーでは、誰もフランスに踏みとどまろうとはしな…
ユネスコの横暴に制裁を下せ!
国連教育科学文化機関(ユネスコ)は中国が提出した「南京大虐殺文書」を世界記憶遺産に登録した。中国外務省の華春瑩報道官は9日の定例記者会見で、「歴史を銘記し、平和を大切にし、ともに人類の尊厳を守ることだ」とその意義を強調…
露大統領の陰謀か否か 総括待つ元スパイ死因審問
日本対外文化協会理事 中澤 孝之 英内相に12月にも報告予定 やや旧聞に属するが、今年1月27日午前10時からロンドン王立裁判所第73法廷で始まったリトビネンコ暗殺事件公聴会のヒアリングはようやく7月末に終わった。9年…
同性愛問題で揺れるバチカン
ローマ・カトリック教会の総本山バチカン(ローマ法王庁)で4日から25日まで、今年最大イベント、世界代表司教会議(シノドス)が開催中だが、そのオープニング前日の3日、バチカン教理省の職員(43)が記者会見で自分が同性愛者…
「縮原発」の波 老朽廃炉反対の電力総裁解任
環境先進国フランスの挑戦(下) フランスは、アメリカ、日本と並び原子力発電への依存度が高く、東日本大震災で被害を受けた福島第1原発の廃炉に向けた処理でも協力関係にある。そのためフランス人の日本の原発動向に対する関心は極…
都市のエコ改造 EVカーシェアにも本腰
環境先進国フランスの挑戦(中) フランスでは現在、ディーゼル乗用車が全体の新車登録台数の6割強と欧州一高い。この20年間で普及が大きく進んだ。多くのディーゼル車ユーザーが「燃費やエンジンの耐久性があり、排ガス規制もクリ…
経済再生の切り札に エコ住宅400万戸目指す
環境先進国フランスの挑戦(上) フランスでは今年11月30日から12月11日まで気候変動枠組条約の第21回締約国会議(COP21)がパリ郊外で開催される。そこでは京都議定書以来となる新たな温暖化防止の国際合意を採択する…
バチカン内に同性愛ネットワーク
ローマ・カトリック教会の今年最大イベント、世界代表司教会議(シノドス)を明日に控えた3日、バチカン法王庁教理省の職員(43)が記者会見で自分が同性愛者だと告白した。欧米メディアは一斉に速報で流した。バチカン放送独語電子…
フランシスコ法王「神は泣いている」
訪米最後の日(27日)の午前、フィラデルフィアでローマ法王フランシスコは聖職者らに性的虐待を受けた5人の犠牲者と会った。3人は女性で2人は男性だ。彼らは成人だが、性的虐待を受けた時はいずれも未成年者だった。法王と犠牲者…
祈りすら許されぬ北朝鮮
地球だより 国際宣教団体でキリスト者の迫害問題を訴えてきた非政府機関「オープン・ドアーズ」創設60周年の記念イベントが19日、ウィーン工科大学内で開かれた。 「オープン・ドアーズ」によれば、世界でキリスト信者たちがそ…
EU、難民受け入れで課題山積
人道的支援にも限界 テロリスト流入の恐れも 第2次世界大戦後、最大規模の移民・難民が押し寄せている欧州連合(EU)では、12万人の難民受け入れと加盟国に対する割当制度を設けることを決めた。だが、押し寄せる難民は、その数…
なぜハンガリーは難民を拒むか
ハンガリーの国境警備隊が対セルビア国境沿いでフェンスを越えて入ろうとした難民・移民に対し放水する一方、催涙スプレーを使用するなど厳しい対応に出た。このニュースが流れると、欧州諸国や人権グループからハンガリー政府の対応に…
ローマ法王の危険な10日間の「旅」
ローマ法王フランシスコの米国とキューバ訪問が差し迫ってきた。南米出身の法王にとって、今回の両国訪問は法王就任後10回目の外国訪問だが、「危険な旅だ」という警告の声が米情報機関筋から流れている。 バチカン法王庁のロンバ…
難民と人々の出会いのスケッチ
オーストリア最大の難民収容所トライスキルヒェに入ったアフガニスタンの青年は、「難民が多くて、テント生活を強いられているが、3度の食を与えられ、薬ももらえる。オーストリア政府には感謝している。なんといってもここは安全だか…
アフリカ人F君が見た「シリア難民」
「ハンガリーからオーストリア経由でバスや列車でドイツ入りしたシリア難民はほとんど豊かな階層出身者だ。彼らを難民と呼ぶことに僕は少々抵抗を覚えるね」 アフリカから逃げてきた元難民のF君はこのように呟いた。 「彼らは財…
難民たちの人権
地球だより シリア難民の幼児の遺体がトルコの浜辺に打ち上げられた写真は、世界中の人々に衝撃を与えた。とりわけ実際に難民が押し寄せている欧州では深刻に受け止められ、その話題で持ち切りだ。 パリ市内に住む友人のマリーエレ…
移民・難民殺到で揺れる欧州
衝撃と不安続く“人の波” オーストリア東部のブルゲンランド州で8月27日、高速道路(A4)の路肩に駐車していた小型冷凍トラックの中から71人の遺体(子供4人、女性8人、男性59人)が発見された。このニュースが流れると、…
移民対策が示すEUの「本当の実力」
北アフリカ・中東諸国などから移民・難民が海路と陸路を通じて欧州に殺到中だ。それに対し、難民を受け入れる側の欧州では移民対策で足並みがそろわず、苦慮している。 ダブリン条約では、「難民が初めて土を踏んだ欧州の条約加盟国…