社説
北ミサイル発射、迎撃システムの強化急げ
北朝鮮が北西部の東倉里付近から弾道ミサイルを発射し、4発が東方に約1000㌔飛んだ後、秋田県男鹿半島の西約300~350㌔の海域に落下した。4発のうち3発は日本の排他的経済水域(EEZ)内に、残り1発もEEZのすぐ近く…
自民党大会、改憲にも「常在戦場」の気概を
自民党は党大会で「憲法改正原案の発議に向けて具体的な歩みを進める」と明記した平成29年の運動方針を採択した。自主憲法制定は自民党の党是だ。今年5月で施行70年を迎える現行憲法は、時代の変化と齟齬(そご)を来している。運…
中国国防費、好戦的な「兵営国家」の脅威
中国の2017年の「公表国防予算」が初めて1兆元(約16・5兆円)を突破することが確実となった。習近平政権の「強軍路線」を反映したものである。この「公表国防費」には兵器開発費、装備輸入費などは含まれていない。国際社会で…
宅配見直し、求められる利用者の協力
宅配最大手のヤマト運輸が、インターネット通販の拡大と人手不足を背景に、宅配サービスの抜本的な見直しに着手する。 荷受量抑制の検討始める ヤマト運輸を傘下に持つヤマトホールディングスは2017年3月期、国内取扱量が前期…
米韓合同演習、中朝の挑発抑止に不可欠だ
米韓両軍は韓半島有事に備えた定例の合同演習を韓国で開始した。北朝鮮は核実験や弾道ミサイル発射を繰り返し、その脅威が高まっていることに加え、最高指導者・金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、正男氏の殺害事件に国家ぐるみで関わっ…
トランプ氏演説、世界の安定に資する軍備増強
トランプ米大統領は連邦議会の上下両院合同会議で、就任後初めての議会演説に臨んだ。演説では米国の自由、正義、真実などの価値観を強調。「アメリカン・スピリット(米国精神)の再生」を目指すと強く語り、米国民と世界に向けて内政…
民泊法案、健全な普及につなげたい
住宅やマンションの空き部屋を旅行者らに有料で貸し出す「民泊」について、政府は年間営業日数の上限を180日と定める住宅宿泊事業法案を今国会に提出する方針だ。 なし崩し的に広がっている民泊のルールの明確化は、利用する外国…
クロマグロ、持続可能な資源の活用を
すしネタとして人気の太平洋クロマグロの漁をめぐって、岩手、宮城、千葉、新潟、静岡、和歌山、熊本、鹿児島の8県で違反操業や水揚げの報告漏れがあった。 高値で取引されるクロマグロは、乱獲で生息数が減少している。違反防止を…
プレ金、認知度高めて定着を図れ
毎月の最終金曜日に早めに仕事を終えるよう呼び掛け、買い物や飲食、宿泊などを奨励する「プレミアムフライデー」が導入され、24日が初回となった。消費拡大や働き方改革の起爆剤とすることを狙った官民一体の取り組みだ。 初回の…
文科省天下り、組織ぐるみの不正にあきれる
文部科学省の組織的な天下りあっせん問題をめぐる調査結果の中間報告が公表され、政府の再就職等監視委員会が国家公務員法違反の疑いがあると指摘した28件のうち17件を新たに違法と認定した。組織ぐるみの不正にあきれる。 新た…
相模原事件、心の闇解き明かす裁判を
相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で昨年7月、入所者19人が殺害された事件で、横浜地検は殺人罪などで元職員植松聖被告を起訴した。 植松被告には精神鑑定で人格障害があることが判明したが、地検は事件当時、完全責任能…
部活の外部指導者、地域・学校挙げ楽しく支援を
あと1カ月余りすると、新学期を迎える。小学校であれ中学校であれ、ピカピカの1年生が夢と希望を持って通い始める。一方、中学校や高校では何らかの部活動入部を強制される学校が多い。何をやりたいのか自分が決め、先輩、同級生、指…
パレスチナ問題、和平への新たな道模索を
自治開始から20年以上がたつパレスチナの処遇をめぐる未来が、いっそう不透明感を増している。 2国家共存から方針転換 トランプ米大統領は15日、訪米したイスラエルのネタニヤフ首相と会談、その後の共同会見で「2国家と1…
都議会百条委、悪者仕立てより真相の究明を
東京都議会は豊洲市場(江東区)への移転問題で、百条委員会(調査特別委員会)を設置した。この問題をめぐって参考人招致する予定だった石原慎太郎元知事を、地方自治法に基づく強い権限を持つ百条委で証人喚問することで、さらに厳格…
拉致家族会20年、待たれる全面解決の結果
北朝鮮による日本人拉致事件を受け、被害者の家族と親族らによって「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」(家族会)が結成されてから来月で20年が経過する。また今年は最初の事件発生から40年になる。メンバーの高齢化が進む中、政…
北方領土、容認できぬ露の無人島命名
ロシア政府は北方領土周辺の三つの無人島に旧ソ連軍人やロシア政治家にちなんだ名前を付けた。北方領土の不法占拠を正当化するものであり、決して容認できない。 不法占拠正当化の狙い 歯舞群島の秋勇留島近くの無人島には、ミズ…
少年法改正、「18歳」論議は慎重を期せ
少年法の適用年齢の「20歳未満」から「18歳未満」への引き下げが法制審議会(法相の諮問機関)に諮問された。18歳選挙権導入を受け、有権者であれば責任も果たすべきだとの考えからだが、18歳から「大人」にすることには異論も…
日米韓連携、韓国内政の混乱が懸念材料
岸田文雄外相とティラーソン米国務長官、韓国の尹炳世外相はドイツ・ボンで3カ国外相会談を開き、北朝鮮の弾道ミサイル発射を「最も強い表現で非難する」との共同声明を発表した。 今後の北朝鮮の挑発に備えるためにも、日米韓によ…
金正男氏暗殺、恐怖政治で権力固める異常さ
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄である金正男氏がマレーシアのクアラルンプール国際空港で殺害された。マレーシア警察は北朝鮮の工作員とみられる女2人を逮捕した。 正恩氏の「指示があった」(韓国の情報機関・国家情報院…
「チーム学校」で主体的学びを
討論・意見発表を重視した「主体的・対話的で深い学び」、社会の変化に対応できる子供たちの教育を目指した次期学習指導要領改定案が公表された。 「主体的に課題を見つけ、対話を含めて解決に取り組むことで豊かな思考力を育む」授…
10~12月GDP、自律的な拡大には程遠い
2016年10~12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、実質で前期比0・2%増、年率換算では1・0%増と4四半期連続のプラス成長になった。 しかし、内需の柱である個人消費は相変わらず低迷し、成長をリード…
北ミサイル発射、日米揺さぶりは通用しない
北朝鮮が北西部の亀城付近から中距離弾道ミサイル1発を東方に向けて発射した。ミサイルは約500㌔飛行して日本海に落下した。安倍晋三首相とトランプ米大統領による初の首脳会談に合わせ、日米両国を牽制(けんせい)したものとみら…
日米首脳会談、同盟強化で地域安定に貢献を
安倍晋三首相は米国でトランプ大統領と初の首脳会談を行った。両首脳が日米同盟や経済関係の強化で一致したことを歓迎したい。 「米軍受け入れに感謝」 両首脳による共同声明には「核と通常戦力による米国の軍事力を使った日本防…