上昇気流 rss

今期芥川賞では、話題作の受賞はならなかった…

 今期芥川賞では、話題作の受賞はならなかった。話題作といっても、内容や力量ではなく、作品の一部に先行作と類似した表現があった点で注目を集めた作品だ。  作者は北条裕子さん(32)、作品名は「美しい顔」。東日本大震災を題材…

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「人生には成功も失敗もない。あるのはそれを…

 「人生には成功も失敗もない。あるのはそれを味わい尽くすことのみ」。日本を代表するアルゼンチン・タンゴ歌手、香坂優さんがかつてブエノスアイレスに留学し、修業の難しさに落ち込んだ時の気持ちだった。  横浜みなとみらいホール…

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猛暑が続いている。一昨日は岐阜県揖斐川町で…

 猛暑が続いている。一昨日は岐阜県揖斐川町で今年の全国最高となる39・3度を記録。3連休中、共同通信の集計によると、全国で5616人が熱中症で搬送され、14人が亡くなった。西日本豪雨の被災地では、暑さと戦いながらの復旧作…

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この32日間は世界中が沸いたと言っても過言…

 この32日間は世界中が沸いたと言っても過言ではなかろう。サッカーW杯ロシア大会(モスクワなど)は15日の決勝で、クロアチアを4-2で下したフランスに栄冠が輝いた。フランスの強さとクロアチアの奮闘を称(たた)えたい。  …

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「実際に迫る水を見るまで重い腰が上がら…

 「実際に迫る水を見るまで重い腰が上がらなかった」。西日本豪雨で避難が遅れ、辛くも一命を取り留めた岡山県倉敷市真備町の竹内昇さん(70)。近接の堤防が決壊し、道路の両側から水が押し寄せてきて、初めて「まさかの事態」に気付…

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「もみくちやに洗ひゐるなり汗の顔」(三條…

 「もみくちやに洗ひゐるなり汗の顔」(三條羽村)。じっとしていても動いていても暑い季節。シャワーを浴びても、すぐに汗が噴き出す。洗濯した衣類も、部屋干ししてもわずかな時間で乾く。  酷暑が続き、ものを考えるのもおっくうに…

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「世界三大料理」は何かと問われ、フランス…

 「世界三大料理」は何かと問われ、フランス料理、中国料理までは言えても、トルコ料理と答えられる人は少ないのではないか。日本でも羊の肉を焼いたケバブなどが知られるようにはなったが、残念ながらトルコ料理店は中仏と比べると遥(…

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「潜伏キリシタン」の関連遺産が世界文化遺産…

 「潜伏キリシタン」の関連遺産が世界文化遺産に登録された。全く結構な話だが、潜伏キリシタンという名称には違和感を覚えなくもない。「隠れキリシタン」という表現の方が一般的だからだ。  もっとも隠れキリシタンに関しては、江戸…

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「いったい、これがわれわれの祖先によって…

 「いったい、これがわれわれの祖先によって作られたものなのだろうか? これらはふつう考えられている、なごやかで繊細な日本の伝統とはまったくちがっています。むしろその反対物です」(「縄文土器」)。  美術家の岡本太郎がヨー…

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日本の河川には二つの特徴がある。一つは…

 日本の河川には二つの特徴がある。一つは勾配が急で流れが速いこと、もう一つは最大流量と最小流量の差が大きいことだ。それで洪水を起こすこともあれば、雨が降らないと水の流れが細くなり、干上がってしまうこともある。  水に恵ま…

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七夕を挟んだ3日間に西日本を中心とする…

 七夕を挟んだ3日間に西日本を中心とする広い地域を襲った記録的豪雨の死者が100人を超え、豪雨災害の死者数としては平成最悪となった。被災地は土砂崩れや河川の氾濫(はんらん)、堤防の決壊などで川と道路、田畑の区別がつかない…

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「乾坤(けんこん)に一擲(いってき)くれし…

 「乾坤(けんこん)に一擲(いってき)くれし大夕立」(安積素顔)。「乾坤」とは天地のこと。よく使われる用語として「乾坤一擲」がある。「天に運を任せて大勝負に出ること」という意味だ。  本来は賭け事などに用いられる言葉だが…

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日本で18件目となる世界文化遺産登録が…

 日本で18件目となる世界文化遺産登録が決まった「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」。キリシタン時代や潜伏キリシタンについては、作家の故遠藤周作氏が深い関心を示し、『沈黙』『銃と十字架』などの作品を残した。それらは…

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サッカー・ワールドカップ(W杯)の決勝…

 サッカー・ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント進出に当たって、西野朗監督がポーランド戦で攻撃の姿勢を見せることなく、「パス回し」による時間切れを狙う方法を取ったことは、賛否両論あるが興味深い。  日本では高校野球を…

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1909年に伊藤博文がハルビンで暗殺された時…

 1909年に伊藤博文がハルビンで暗殺された時、懐に忍ばせていたという本がある。米国のイエール大学講師の朝河貫一が書いた『日本の禍機』という時事問題を論じた著作だ。  日露戦争後、日本が直面している危機の一つについて論じ…

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落語の笑いも噺家(はなしか)によって随分…

 落語の笑いも噺家(はなしか)によって随分質が違う。ばかばかしい笑い、こそばゆい笑い、ニヒルなブラックユーモアなど。人気番組「笑点」の大喜利では、笑いの個性が際立つ。  「笑点」の開始時から出演し、司会も務めた桂歌丸さん…

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今年上半期(1~6月)の全国の交通事故…

 今年上半期(1~6月)の全国の交通事故死者数は1603人で、昨年同期比で72人の減少を記録した。昨年は、昭和24(1949)年の3790人という年間の戦後最少記録を実に68年ぶりに破り、3694人という交通安全運動にお…

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再生可能エネルギーの太陽光発電は発電パネル…

 再生可能エネルギーの太陽光発電は発電パネル設置という比較的小さい初期投資で済むことから、森林伐採や農地転用を行うことで各地に建設された。しかし採算が取れず撤退し、環境悪化が進んで事業者と住民との間でトラブルが起きている…

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「七月の蝌蚪が居りけり山の池」(高浜虚子)…

 「七月の蝌蚪が居りけり山の池」(高浜虚子)。「蝌蚪」とは難しい漢字だが、オタマジャクシを指す。きょうから7月。夏本番という天候が続く。  気象庁が、関東甲信地方は先月29日に梅雨明けしたとみられると発表した。このところ…

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サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア…

 サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会で、日本が2大会ぶりの決勝トーナメント進出を決めた。ポーランドに0-1で敗れたものの、同成績のセネガルよりイエローカードが2枚少ないという、予想だにしない形で。  最後の10分…

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今月の大阪府北部の地震。地震となれば地震…

 今月の大阪府北部の地震。地震となれば地震学者の出番だ。思い出すのは東日本大震災の時。特別報道番組(生放送)で高齢の地震学者が何かの映像を見て「非常に面白い」と言った。  本音が出たのだろうが、一視聴者として聞いていて「…

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美術展の内覧会に行くとどこでも同じような…

 美術展の内覧会に行くとどこでも同じようなことを感じることが多い。それは学芸員がよく研究していることだが、視点を変えて言うと、見方を強制されている感じがすることだ。  その見方は時代の鏡のようなものなのだろう。ところでそ…

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復元工事を終えた名古屋城本丸御殿の一般…

 復元工事を終えた名古屋城本丸御殿の一般公開が始まり、連日多くの人が列を成している。1615年、尾張藩主の住居や宴席の場などとして建設された本丸御殿は、太平洋戦争中の1945年に空襲で焼失。約70年ぶりによみがえった。 …

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