サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア…


 サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会で、日本が2大会ぶりの決勝トーナメント進出を決めた。ポーランドに0-1で敗れたものの、同成績のセネガルよりイエローカードが2枚少ないという、予想だにしない形で。

 最後の10分間は大ブーイングの中、選手たちはパス回しで時間を稼いだ。そんなプレーを見たくないという気持ちと、もしセネガルが同点に追い付いたらという心配から、チャンネルをセネガル-コロンビア戦に切り替えた人も多かったのではないか。

 気流子もそんな一人。格好悪くても、決勝トーナメントには進んでほしかった。案の定、海外からは厳しい批判が寄せられ、サムライらしくないとの声もある。

 日本の16強入りを決めたフェアプレーポイントは、警告の回数などで計算される。今大会から導入され、日本が初適用となった。たまたまこういう巡り合わせになったというより、やはり日本サッカーの持ち味がこんな形で生きたというべきだろう。

 西野朗監督の決断は見事だった。方針をはっきりと決め、3人目の交代で長谷部誠選手をピッチに送って選手に方針を伝えた。「究極の他力本願」で賭けの要素もあったが、もちろん責任の全てを引き受ける覚悟だった。

 この采配にはしばらく賛否の論が渦巻き、もやもやした空気が続くだろう。しかし来月3日のベルギー戦に勝利し初のベスト8入りを決めれば、そんなもやもやは吹っ飛んでしまうはずだ。