「潜伏キリシタン」の関連遺産が世界文化遺産…
「潜伏キリシタン」の関連遺産が世界文化遺産に登録された。全く結構な話だが、潜伏キリシタンという名称には違和感を覚えなくもない。「隠れキリシタン」という表現の方が一般的だからだ。
もっとも隠れキリシタンに関しては、江戸幕府によるキリスト教禁止後も密(ひそ)かに信仰し続けた信者を潜伏キリシタン、明治維新後に解禁されてからも江戸時代の秘境形態を守ってカトリックに復帰しなかった信者を「かくれキリシタン」とする区別はある。
だが、こうした区別がいつから始まったのかは分からない。専門家の間では以前から使われていたのかもしれないが、潜伏キリシタンという用語は今回初めて聞いたのでなじめない。今後、この言葉はメディアでも一般的になるのだろうか。
違和感といえば、「日本大学」は「にほんだいがく」と読むはずだが、テレビのニュースで女性アナウンサーが「にっぽんだいがく」と言っていたのには驚いた。単なるミスか、それとも読み方が変わったのだろうか。
「日本」は、正式な国号として使う場合は「にっぽん」、このほかは「にほん」と言ってもいい。ただ同じ「日本橋」でも、東京のものは「にほんばし」、大阪のものは「にっぽんばし」と読み方が決まっているものもある。
もちろん、読み方は変わることもある。時代の流れも含め、それなりの根拠があるのだろう。だが変更する場合は、理由なり経緯なりを明らかにした方がよいとは思う。