上昇気流
「絵日記に残りし頁夏休」(稲畑汀子)。…
「絵日記に残りし頁夏休」(稲畑汀子)。真夏の日差しの中で歩いていると、汗でシャツが重く感じることがある。そんな時には、しばしの涼を求めて喫茶店に避難する。 コーヒーを頼む時に、アイスかホットかで迷う。普通は迷わずにア…
38度線で緊張が高まっている。北朝鮮軍は…
38度線で緊張が高まっている。北朝鮮軍は韓国軍に対し20日午後5時から48時間以内に北に対する宣伝放送を中止しない場合、軍事行動に出ると警告。金正恩第1書記は、朝鮮労働党中央軍事委員会の非常拡大会議を緊急招集し、前線部…
自閉症の人は方言を話すことが苦手、との…
自閉症の人は方言を話すことが苦手、との研究結果が弘前大学教育学部の松本敏治教授によって明らかにされた。自閉症の人は津軽弁が苦手なので、共通語を使う。十分に解明されたわけではないが、社会性の発達障害である自閉症の人にとっ…
岐阜県郡上市八幡町は長良川と吉田川が合流…
岐阜県郡上市八幡町は長良川と吉田川が合流する盆地にあって、古い街並みや水路の残る城下町である。ここの盆踊りは7月16日から9月10日まで各地区で行われ、延べ四十数日に及ぶ。 訪れる観光客の数は数十万に上る。このように…
関西人の作家、田辺聖子さんの「いい顔」と…
関西人の作家、田辺聖子さんの「いい顔」と題した1980年代半ばのエッセーに、地方都市にない東京のよさは、さまざまな生業の人たちをのみこむ「ふところの深(さ)」だとある。 「芸術家のタマゴたちが、ドタ靴にボロ服を着て修…
安倍晋三首相の戦後70年談話について、新聞に…
安倍晋三首相の戦後70年談話について、新聞に掲載された識者の言葉から。「中国や韓国は、『外交カード』として歴史認識論議を続けるかもしれませんが、今回のメッセージは、多くの日本国民の胸の中には届くのではないでしょうか」(…
「ふるさとに墓参のこゝろありながら」…
「ふるさとに墓参のこゝろありながら」(河合正子)。お盆の時期になると、不思議にセミの声もうるさいという感じがしなくなり、しっとりとしめやかに聞こえてくる。なぜかは分からないが、そんな印象を受ける。 日本の伝統文化では1…
日本を代表する哲学者、西田幾多郎と田辺元は…
日本を代表する哲学者、西田幾多郎と田辺元は、激しい論争を行ったことで知られている。長く音信も途絶えていたが、ドイツが降伏した昭和20年5月、田辺から西田へ書簡が届く。西田は5月20日付で返信を送るが、これが両者最後のや…
今期芥川賞受賞作は2作。その中の又吉直樹さんの…
今期芥川賞受賞作は2作。その中の又吉直樹さんの「火花」(「文藝春秋」9月号掲載)を読むと「本物だ」と安心する。人気芸人のネームにあやかった受賞ではないことがはっきり分かる作品だからだ。 芸人が芸人の世界を描いたからと…
東京・地下鉄銀座線の京橋駅で下車した。…
東京・地下鉄銀座線の京橋駅で下車した。東京スクエアガーデンが2年前にできて、駅の出入り口と、地上の景観が変わり、一瞬、戸惑いを覚えた。地上に出ると、ビルの谷間からセミの声が流れてくる。 映画の試写会に行くためだったが…
70年前の敗戦でそれまで国民が持っていた…
70年前の敗戦でそれまで国民が持っていた価値観が、一気にひっくり返ったと言われる。壮烈な戦死を遂げた「軍神」や遺族に対する評価の変化にも、それがよく表れている。 昭和19年10月25日、神風特攻隊の隊長として先陣を切…
平成26年の日本人の平均寿命が男女とも過去…
平成26年の日本人の平均寿命が男女とも過去最高となった。前年に初めて80歳を超えた男性が80・50歳とさらに伸ばし、香港(81・17歳)、アイスランド(80・8歳)に続き、スイスなどと並ぶ世界3位。女性は86・83歳(…
自衛隊の前身「警察予備隊」が設置されたのは…
自衛隊の前身「警察予備隊」が設置されたのは65年前のきょう(1950年8月10日)。直接のきっかけは同年6月25日に勃発した韓国動乱だった。 日本に駐留していた4個師団の米軍が韓半島での戦いに動員され、力の空白を埋め…
「朝露によごれて涼し瓜の土」(芭蕉)。…
「朝露によごれて涼し瓜の土」(芭蕉)。知人が所用でしばらく家を留守にするので、家庭菜園の水やりを頼まれた。鉢植えで育てているのは、ウリのほか、スイカ、メロン、カボチャなど。だが、ツルが伸び、花も咲いているものの、どうも…
作家で文化勲章受章者の阿川弘之さんが亡く…
作家で文化勲章受章者の阿川弘之さんが亡くなった。94歳だった。昭和17年、海軍予備学生として海軍に入り、多くの戦友たちの死を見てきた体験が、後の作家活動と生涯を決定付けた。志賀直哉の衣鉢を継ぐ当代屈指の文章家でもあった…
有名学習帳の表紙に使われている昆虫の写真は…
有名学習帳の表紙に使われている昆虫の写真は気持ちが悪いとの声が寄せられ、製造メーカーが排除していたのが、最近になって復活したという報道があった。気持ちが悪いという感情は分かる。だからといってノートの表紙から抹殺するのは…
「俳句も文学。文学は人生の経験からしぼり…
「俳句も文学。文学は人生の経験からしぼりだした知恵によって書くものだろうから、その経験もない子供に多くを求めることは出来まい。ただその子供の胸の中に詩歌、俳句の種をまいておくことが大切なのである」。 俳人の故・石原八…
8月6日は広島、続いて9日は長崎に原爆が…
8月6日は広島、続いて9日は長崎に原爆が投下され、今年で70年。長崎医科大(現長崎大医学部)の放射線専門の医師だった永井隆は、長崎の爆心地から700㍍の距離にある同大診療室で被爆した。 重傷を負いながらも、自ら被災者…
夏休みは美術館めぐりのシーズンで…
夏休みは美術館めぐりのシーズンで、各館とも海外の名作や巨匠作品などをそろえた特別展などで鎬(しのぎ)を削っている。そんな中で東京・白金台の東京都庭園美術館は、直線と立体の知的構成で調和したアール・デコ建築の同美術館自体…
「医者は病気の話はするけれど、病気に…
「医者は病気の話はするけれど、病気にならない方法はあまり話してくれない。それはおかしい」――都内で開かれたNPO法人日本綜合医学会(渡邊昌会長)主催の講演会で、こんな意見が出た。 膨れ上がる国民の医療費(約39兆円)…
「わくら葉に取ついて蝉のもぬけかな」(蕪村)…
「わくら葉に取ついて蝉のもぬけかな」(蕪村)。ようやく空気を震わせるようなセミの鳴き声が、熱気の底から聞こえてくるようになった。東京では7月中旬から真夏日が続いていたが、季節感に添える自然の現象には何か欠けている気がし…
世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」…
世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」の一つ、韮山反射炉(静岡県伊豆の国市)を訪ねた。反射炉の建設者、江川太郎左衛門英龍の代官屋敷にも足を運んだ。反射炉建設に込めた先人の憂国の情に触れることができた。 3…
長野市で七夕飾りの中に安全保障関連法案…
長野市で七夕飾りの中に安全保障関連法案などに反対する垂れ幕を設置したものの、市民の批判が寄せられた市からの連絡を受け、設置者が撤去するという珍事が起こった。 七夕祭りでこうしたことをするのは異様な話で、祭り全体が特定…