コラム
今時の若い者は…
「今時の若い者は…」というのは、年老いた人間が息子や孫の世代に対して一言、物申す時の決まり文句だ。これは昔も今も変わらない。 「現代青年の師弟関係は、全く乱れてしまって、美(うるわ)しい師弟の情誼(じょうぎ)に乏しい…
通常国会が閉幕 与野党のチエの出し合いを
永田町は一生懸命やっている。国民は永田町の刻苦精励を多とするに吝かではない。しかしそれでも何となく物足りない気持ちがする。それはやっぱり見当違いの方向を見ながら力を籠めているからだろう。 国民が永田町に望むのは国民の…
足りないのは数?質?
地球だより このところフィリピンでは、有名人が殺害される事件が相次ぎ、治安の悪さが際立つ結果となっている。 マニラ首都圏で、フィリピンを代表するレーシングドライバーの男性が、レーシングカーを運ぶトラックを運転してサー…
「河野談話」は実は妥協の産物だった
時事通信は20日、「日本政府が同日、従軍慰安婦問題への旧日本軍の関与を認めて謝罪した1993年の河野洋平官房長官談話の検証結果に関する報告書を公表し、(1)談話作成時に韓国側と文言調整していた(2)元慰安婦とされた女性…
「殖産興業の事業を興し、国民の一人といえ…
「殖産興業の事業を興し、国民の一人といえども怠惰であったり参加できなかったりということがないようにし、国民を豊かな生活にまで達するようにしたい」(「大久保利通文書」)。 1871(明治4)年からの欧米視察で列強の実情…
「子燕のさゞめき誰も聞き流し」(中村汀女)…
「子燕のさゞめき誰も聞き流し」(中村汀女)。先日、商店街を歩いていたら、目の前をツバメが飛び交っていた。 注意して見ていたら、ドラッグストアの軒下に泥を塗り固めたような巣があった。4~5羽の雛(ひな)が黄色いクチバシ…
海外に暫く滞在して日本に帰国したりすると、…
海外に暫く滞在して日本に帰国したりすると、街の電柱や電線が妙に目障りに感じる。美しい街並みが残る欧州などから帰ってくると特にそうだ。暫くすると、前と同じようにそれほどではなくなるけれど、初めて日本を訪れた外国人観光客の…
熱狂ムードには程遠く…
地球だより サッカー・ワールドカップ(W杯)は、米国でも注目を集めている。が、日本のように国民総出で自国の代表チームを応援する熱狂ムードには程遠い。愛国心の強い国民なのに、W杯にどこか冷ややかな態度を取るのは実に不思議…
普通に「虫」でいいのに「虫けら」と言う…
普通に「虫」でいいのに「虫けら」と言う場合がある。「虫けらのように扱われた」と言えば、いい扱いを受けた様子はない。逆に、ホタルのように昔から好まれている虫を虫けらとは呼ばない。 虫けらの「けら」は何を意味するのかよく…
海水浴場の飲酒禁止
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 ハワイのホノルル、ワイキキビーチの夜の風景は、ひっそりとしてもの寂しい。ほとんど人影がない。時たま1、2人が波と戯れながら砂浜を歩いている。あちこちで群れになってわいわい騒いでいる…
「井の頭公園の池のほとりに、老夫婦二人きり…
「井の頭公園の池のほとりに、老夫婦二人きりで営んでゐる小さい茶店が一軒ある。私は、私の三鷹の家に、ほんのたまに訪れて来る友人たちを、その茶店に案内する事にしてゐるのである」。 太宰治の「乞食学生」(昭和15年)に登場…
金正恩氏が潜水艦に乗艦した時
北朝鮮の朝鮮中央通信は16日、金正恩第1書記が朝鮮人民軍の潜水艦部隊第167軍部隊を視察し、潜水艦に乗艦したことを写真付きで報じた。金正恩氏が人民軍潜水艦部隊を視察したことについて、韓国国防部は「北の潜水艦戦力を誇示す…
サッカー向きの沖縄県民
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ) サッカーW杯ブラジル大会が13日(日本時間)から始まった。「なぜブラジルはサッカーが強いのか」を分析するテレビ番組によると、ブラジルの代名詞とも言える「サンバ」のリズムと「ジンガ」…
米国のオバマ政権は、アフガニスタンの反政府…
米国のオバマ政権は、アフガニスタンの反政府勢力タリバンが拘束していた米陸軍軍曹1人の解放と引き換えに、タリバン幹部5人を釈放するという行為に出た。 本紙・早川俊行ワシントン特派員はこれに対し「政権浮揚を図る思惑があっ…
世界で繰り返される報復劇
米コラムニスト チャールズ・クラウトハマー 歴史貫く恨みと復讐 文学、スポーツにも登場 【ワシントン】復讐(ふくしゅう)するは我にあり、と神は言われた。報復は時が来れば必ず行われるものだが、野球選手は気長に待てるよう…
英の学校教育の場で文化衝突
地球だより バーミンガムで公立校の認定を受けていた数校の小中学校が英教育省のガイドラインに従わず、イスラム教の教えと価値観を中心にした学校運営をしていたことが学校監査の結果、問題になり、公立校認定取り消しの事態にまでな…
なぜ、日本大使館内は写真禁止か
音楽の都ウィ—ンにある駐オーストリア日本大使館・文化センターは、欧州ドイツ語圏最古の総合大学ウィーン大学の近くにある。リング通りを渡った真正面にはウィーン市警察本部の建物がある。大使館から数分のところに石油輸出国機構(…
庶民の食卓を支える安価で栄養のある食品…
庶民の食卓を支える安価で栄養のある食品として卵は優等生だが、バナナもそれに並ぶと言っていい。スーパーのセール店頭価格(税込み)は1袋(4~5本入り)130円ぐらい。 果物売り場には季節を問わず並ぶが、最も消費が増える…
異文化観光客のおもてなし
日本を訪れる外国人旅行者が昨年、初めて1000万人を突破した。観光立国を目指す政府は将来、この数を3000万人に増やす計画で、観光ビジネスはおせおせムードだが、計画成功のカギとして強調されているのが“おもてなしの心”。…
集団的自衛権 自公、出口を塞いで真剣勝負
自民党と公明党は友党同士だ。ともに連立政権を作って政局運営に当たっている。しかし一心同体ではない。いろいろな点で両党の行き違いが目立ち、主張が噛み合わずスレ違う。 一見して永田町は平穏だ。与党第一党の自民党と連立相手…
ブラジルはちょうど地球の裏側だ。サッカー…
ブラジルはちょうど地球の裏側だ。サッカー・ワールドカップ(W杯)の日本-コートジボワール戦開始は14日午後10時で、日本時間では15日午前10時。日曜日の朝、多くの人が自宅のテレビ、あるいは全国各地の特設会場のスクリー…
タイの愛国映画の不気味な予言
地球だより タイ軍事政権は歴史大作映画「キング・ナレスワン5」を15日、無料公開する。タイ全土の映画館160スクリーンで上映される。外国人は除外され、タイ人限定のサービスで、ナショナリズムの高揚と軍政支持取り付けを狙う…
「正直に梅雨雷の一つかな」(一茶)。…
「正直に梅雨雷の一つかな」(一茶)。梅雨は長雨のイメージが強いが、梅雨入りしてから集中豪雨と夏日が重なるような天気が続いている。 もっとも、稲畑汀子編『ホトトギス新歳時記』(三省堂)には「南北の高気圧圏が交替する過渡…