サッカー向きの沖縄県民
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)
サッカーW杯ブラジル大会が13日(日本時間)から始まった。「なぜブラジルはサッカーが強いのか」を分析するテレビ番組によると、ブラジルの代名詞とも言える「サンバ」のリズムと「ジンガ」がブラジルサッカーの強さの秘訣(ひけつ)という。
ジンガとは、文字通りには「よろよろ歩く」という意味だが、スポーツにおいては「カポエラ」という護身術にあるような敵を幻惑するための足、腰、身体の動きのことを指す。重心の低さ、上半身の動き、相手の逆をとる動きなど、サッカーに必要な要素が非常に多いという。
一方、沖縄にはエイサーとカチャーシーがある。全身を躍動させながら小太鼓を打つエイサーと、上半身の柔らかさが求められるカチャーシーの踊りはサッカーに向いているのではなかろうか。FC琉球の前運営会社だった沖縄ドリームファクトリー代表の榊原信行氏はかつて、弊紙のインタビューで「沖縄県民独特のリズム感はサッカーに向いている」と語ったことがあった。
同氏はまた、「沖縄の女性のサッカー人口の多さは特筆すべきだ」と指摘した。しかし、日本有数の女子サッカー人口を誇る沖縄にもかかわらず、県内には有力な女子チームがない。女性クラブがないため、優秀な選手は県外に活躍の場を求めるしかない。
こうした状況を変えるために、沖縄ドリームファクトリーはこのほど、「沖縄で本格的な女子サッカークラブの設立を計画しており、将来的にはなでしこリーグ参戦を目指し、県内で女子チームを結成する」と発表した。チーム名が間もなく決定され、トライアウトは7月中に開催される見通しだ。(T)