杉山 蕃
米韓軍事演習利用した北朝鮮
元統幕議長 杉山 蕃 ミサイル発射を正当化 国際的非難よそに実験強行 恒例の米韓軍事演習が8月21日開始され31日終了したがこれをめぐる米・韓・朝それぞれの対応が衆目を集めた。米国は太平洋軍司令官、戦略軍司令官が、日韓…
米新型空母就役に思う
元統幕議長 杉山 蕃 中国空母への対応怠るな 自衛隊ミサイルの射程延伸を 7月22日かねて艤装(ぎそう)作業中の米海軍空母ジェラルド・フォードが就役した旨報道された。これにより米海軍は空母打撃群11隻の体制となり、さら…
国の在り方、真剣に論議を
元統幕議長 杉山 蕃 憲法改正の動きを歓迎 縮小の感を拭えない「加憲」 待望の憲法改正の動きが進みつつあるようである。安倍首相は、自民党総裁として、秋の臨時国会で「憲法審査会に自民党の改正案を提出したい」旨発言し、これ…
米韓合同演習と北朝鮮の反応
元統幕議長 杉山 蕃 反撃能力殲滅可能な米軍 先制攻撃の理由与えられぬ北 今年の米韓軍事演習は例年通り行われたが、米国新大統領の強硬な発言、北朝鮮の数度にわたるミサイル発射、核実験準備と挑発的宣言が例年を超える緊張をも…
韓国はTHAAD配備是認を
元統幕議長 杉山 蕃 進路選択迫る大統領選 非難されるべき中国の干渉 韓国への高高度防衛ミサイル(THAAD)の搬入が進んでいるようである。インターネットでは、米軍輸送機による在韓米空軍基地へのTHAAD到着の模様が動…
新たな防衛の理念検討を
元統幕議長 杉山 蕃 米軍事力に過大に依存 予断許さぬ周辺情勢の変化 トランプ米大統領と安倍晋三首相の首脳会談が行われた。これは米英首脳会談に次ぐ早期の会談で世界中の注目を集めた。選挙戦を通じて各分野で過激な持論を展開…
進む中国の空母艦隊建設
元統幕議長 杉山 蕃 「遼寧」で経験・資料得る 日本は対艦ミサイルの強化を 昨年12月下旬から今年1月中旬にかけて、中国空母「遼寧」が随伴艦8隻を率い、宮古水道から外洋に出て台湾沖を南下、バシー海峡を通り南シナ海の海南…
トランプ旋風と日本の防衛
元統幕議長 杉山 蕃 米国民の「本音」知る必要 新たな時代の国防検討の好機 米国次期大統領選挙にドナルド・トランプ氏が勝利し、彼が選挙運動中展開した過激と言える主張に、世界中がその成り行きに注目している。環太平洋連携協…
有効な韓国THAAD配備
元統幕議長 杉山 蕃 複数の手段で弾道弾迎撃 中国の反対は韓米離反に狙い 北朝鮮が、米韓共同演習に際し、恒例の対抗処置として、ミサイルの打ち上げをテレビ公表していた。そして15日東部の亀城飛行場地区で「ムスダン」とみら…
ステルス機F35配備に期待
元統幕議長 杉山 蕃 国内生産体制の整備を 大出力エンジンの開発急務 先日、岩国基地への米海兵隊F35Bの配備予定が公表された。4カ月後の来年1月には10機が、引き続き6月に6機が加わるという。航空自衛隊のF35Aの導…
戦略原潜基地建設急ぐ中国
元統幕議長 杉山 蕃 仲裁裁の判決を無視 国際政治での孤立は不可避 南シナ海問題に対し、7月12日注目の仲裁裁判所の判決が下され、提訴国フィリピンの主張に沿った内容の結果となった。中国の一方的活動、主張は、客観的に目に…
カーター米国国防長官の「孤立の長城」発言に思う
元統幕議長 杉山 蕃 強硬に振る舞う中国軍 心配な先端部隊の軍紀・規律 今月初め、アジア安全保障会議において、カーター米国国防長官は「中国は南シナ海で自らの孤立を招く長城を築きかねない」と発言し、航行の自由、人工埋め立…
台湾新政権を巡る軍事情勢
元統幕議長 杉山 蕃 中国優位を米と埋めよ 「二国論」が南シナ海の鍵に 5月20日、台湾総統に民進党党首蔡英文氏が就任し、新しい情勢へと移行した。中台関係は、1949年蒋介石国民党政府の遷台以来、極めて複雑な経緯を経て…
世界の軍事技術移転の潮流
元統幕議長 杉山 蕃 コピーで改造は困難に 「共同」「ライセンス」が堅実 今年の米韓共同軍事演習は、例年になく激しいやり取りがあったが間もなく終了する。米韓側は、新たな共同作戦計画5015に基づき、一旦発動されたら北朝…
異常な北朝鮮の戦略核開発
元統幕議長 杉山 蕃 緊張高まる韓半島情勢 国際的制裁の強化で圧力を 毎年この時期、米韓共同軍事演習をめぐり情勢が緊迫し、北朝鮮が挑発的行動に及ぶのが常態化している。今年は北朝鮮が弾道弾発射実験を強行したこともあり、米…
国力に見合う防衛力整備を
元統幕議長 杉山 蕃 他国依存の発想変えよ 流動化する世界情勢に対応 北朝鮮による弾道弾発射、シリア内の紛争、IS(過激派組織「イスラム国」)のテロ活動の活発化など世界の軍事情勢は相変わらず、不安定な情勢が続いている。…
原油安で流れる露軍事技術
元統幕議長 杉山 蕃 中国軍質的向上の恐れ 最新装備のコピーも黙認か 新春は、中国経済への不安感から全世界的な株安でスタートした。そのような中、世界的には原油安という大きな流れが並行し、この影響は極めて大きい。一般に経…
ISと中国に明け暮れた1年
元統幕議長 杉山 蕃 テロと南シナ海問題 新指針で日米防衛協力前進 1年を振り返って防衛の抱える問題について所見を披露したい。 軍事治安関連で最も世界の耳目を集めているのは、「イスラム国」(IS)と自ら称するトルコ・…
中国の南シナ海領有の野望
元統幕議長 杉山 蕃 巧妙に進める実効支配 国際協議による解決が重要 APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議、ASEAN(東南アジア諸国連合)関連首脳会議が行われ、懸案の南シナ海における中国の一方的な領有権主張、…
戦後70年の特攻戦没者慰霊
元統幕議長 杉山 蕃 追悼伝承は国民的課題 若き7000余名の出撃者 安保法制にかかる国会騒動も終わり、10月は各種の戦没者慰霊行事が行われる時期である。皇室の御出席を賜る千鳥ヶ淵墓苑秋季慰霊祭、靖国神社秋季例大祭をは…
急速な中国海軍膨張に思う
元統幕議長 杉山 蕃 「一帯一路」の経路拡張 作戦能力の完結度を高めよ 懸案の安保関連法も決着がつき、誠に結構と考えている。今回は米中首脳会談の次なる課題の日中韓首脳会談の実現等を睨み、中国海軍の急速な膨張について紹介…
終戦70年に建設的な視点を
元統幕議長 杉山 蕃 将来に国家目標を示せ 政治と報道の矮小性は問題 8月は慰霊の月である。終戦記念日、今年の靖国神社は、若人・外国人を含め多数の参拝者で賑わった。例によって、参拝する閣僚・国会議員をターゲットにマスコ…
那覇空港管制トラブルに思う
元統幕議長 杉山 蕃 安全確実なシステムに 電子機器導入で近代化図れ 先日、那覇空港において離発着する航空機の管制上のトラブルが発生した。目前の滑走路をまたぐ格好で離陸していく自衛隊ヘリを視認した離陸操作中の民間機が、…