石川 佐智子
教育の場で正しい道徳観を
親が子を殺す…恐ろしい世の中になったものである。小学4年の栗原心愛(みあ)ちゃん(10)が、自宅の浴室で、心肺停止の状態で見つかった、という事件が新聞・テレビで報道され、その詳細が知りたくて、私は週刊誌を買い、その記事…
足利学校で学ぶ思いやり
息子の案内で、栃木県足利市にある日本最古の学校と言われる史跡足利学校を訪ねたことがある。 その昔、漢文を学ぶ若者たちが集まり、それを基礎に日本文化を築こうと志した日本最古の学問所と言われている。 今から560年ほど…
非指示的心理療法の学び
松戸市の古書店で見つけた一冊の小さな本「置かれた場所で咲きなさい」というタイトルの小型本だが、何度か読み返して興味を持った。 著者はノートルダム聖心女子大学理事長・渡辺和子氏で、父親の錠太郎氏は昭和初期の陸軍教育総監…
生きる愛のパワーを
平成30年という一つの区切りを思わせる今年も、あと僅(わず)かで終わる。 今年を振り返り、本庶佑氏のノーベル賞受賞などの喜びの陰に、元東大教授の著名な論客、西部邁(すすむ)氏の“自殺”事件があった。 日本人の感覚で…
がん患者救う本庶氏の研究
先月初め、テレビ画面にノーベル賞受賞が決まった本庶佑京都大特別教授(76)の喜びの笑顔が出た。 がん免疫療法を一歩前進させたことによる医学生理学賞で、日本人としては2年ぶり、26人目のノーベル賞受賞者となった。 “…
損失大きいブラックアウト
9月6日早朝の震度7の大地震となった北海道胆振(いぶり)東部地震は、死者41人を出した。北海道全域で停電(ブラックアウト)となり、商店街はもちろん、新千歳空港の飛行機も飛ばず、JR各線もストップ、住民や旅行者を2日間、…
警報・避難勧告に従おう
7月6日から西日本を襲った豪雨による災害は、死者225人、行方不明者12人という異常に大きな被害をもたらした(7月30日現在)。 急激な豪雨に加わる堤防の決壊、さらに山肌を破壊し、流れ落ちる土砂と瓦礫(がれき)ととも…
恵まれて不満が多い異常
少し古い話になるが、戦後の経済界を牽引(けんいん)した松下幸之助氏の著書「崩れゆく日本をどう救うか」を再読した。 初版は昭和49年12月。 私が「日教組が崩れ去る日」を善本社にお願いして出していただいたのが、昭和6…
教育で防げた新幹線殺傷
東海道新幹線の中で、悲惨な殺傷事件が起きた。1人の男性をナタで殺害し、2人の女性を傷つける悲惨な事件で、何のいわれもない男女3人を殺傷し、車内は血まみれとなったが、犯人の小島一朗容疑者(22)には深い動機があったようだ…
中国に買収される北海道
北海道の自然を守るある会合で、隣席の女性から1冊の本、「爆買いされる日本の領土」(角川新書)と、昨年11月発行の「SAPIO」の記事「中国人富裕層“専用”ゴルフ場まで出現!北海道が『中国人自治区』となる日」のタイトルで…
“森友国会”いいかげんにせよ
最近、夕方帰宅してテレビニュースを見る。何と毎日のように“森友学園”が国会で取り上げられる。新設予定だった私立小学校の名誉校長に安倍首相夫人が就任していたこと(その後辞任)や、安値の国有地売却を問題とし、今の国会でも昨…
カムサハムニダ平昌五輪 平和の中で育つ人間の能力
北見で知るカーリング 美しいフィギュアスケート競技の羽生結弦選手らの姿を銀盤に残しながら「カムサハムニダ!」(ありがとう)の言葉をそえて、韓国・平昌五輪の17日間の冬季オリンピックの幕は閉じた。 世界の平和の中に続く…
金欲主義的な葬儀代 ヒューマンな人の心を
カーネギーの本を購入 2年前の正月、群馬交響楽団恒例の音楽会に出掛けた。ラベルのボレロや、椿姫のソプラノなどで、ポピュラーな音楽の数々を高崎市の群馬音楽センターで2300人もの音楽愛好家の人々と共に楽しんだ。ちなみにチ…
業を雪いだ佐藤愛子氏 人間は苦悩で鍛えられる
息子から贈られた本 クリスマスを前に、息子(次男)が佐藤愛子のベストセラー「九十歳。何がめでたい」(小学館)をプレゼントしてくれた。 佐藤紅緑を父に、サトウハチローを兄に持つ彼女の名は知っていたが、多忙のあまり彼女の…
座間9遺体事件に思う なぜ救えなかった若い命
孤独な人に仏を装う鬼 講談社の「週刊現代」(11・18号)に恐ろしい記事が載っていた。「私を愛した殺人鬼」のタイトルで、取材を受けたのは南関東在住の女性介護士(21)だった。人々を驚愕させた座間市9人バラバラ殺人事件の…
共産主義知らぬ共産党員 北朝鮮亡命者の話を聞け
共産党名乗る老人と 千葉県柏市に3年ほど滞在したが、街の商店街で買い物をした後、休憩所で一息入れていたところ、向かいの椅子に座った年輩の帽子をかぶった男性が、笑顔で話し掛けてきた。 「僕は共産党ですよ」 私は驚いて…
教師による児童いじめ 政治化した教育界の異常
自殺問題と教育の荒廃 月刊誌「ビューポイント」8月号に、いじめ・自殺撲滅運動に関わる記事が載っていた。NPO法人「再チャレンジ東京」理事長・平林朋紀氏をインタビューした記事で、平林氏は、バブル経済崩壊当時に自殺する経営…
生徒自殺に賠償訴訟 義務を怠る教師・学校側
公教育が異常な世界に 世界日報の「オピニオン」記事(8月19日付「暴力教師と生徒の自殺」)を読んだとのことで、長崎県在住の医師で全国教育問題協議会(全教協)顧問の梶山茂氏から便りをいただいた。その中で、「“いじめ”は人…
暴力教師と生徒の自殺 子供を守るのが親の義務
組合恐れ担任に贈り物 月刊ビューポイント7月号に、弁護士の秋山昭八氏の「『いじめ』は犯罪行為である」という論文があった。 不登校の小中学生が3年連続の増加で12万6009人となり、児童生徒1000人あたりの割合は12…
大久保友記乃展の出会い 愛情が育んだ障害者の才能
カールの絵本が啓発 本紙の5月20日付にエリック・カール展の紹介記事があった。そこで同氏の作品に感化された一女性との出会いを思い出した。 4年前の夏、札幌・紀伊國屋書店の2階展示会場で、自閉症の若い女性の七宝焼きの個…
共産化目指した日教組 指令に黙従せず教師辞す
教育が社・共の道具に 以前にも一度、五木寛之氏の「自分という奇蹟」の文面に触れたことがあったが、キリスト教信仰を思わせる一文があった。 同書の小見出し“一粒のライ麦の根が、どれだけ長いか”の中で、米国のある大学で、デ…
歴史・伝統を歪めた戦後 日本の良さを伝えよう
外国で評価される日本 この春に、買って置いてあった3冊の本を読んだ。 最初の1冊は、竹田恒泰氏の「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」(PHP新書)で、次は同じPHP新書の「ハーバードでいちばん人気の国・日本」(…
親の言葉で傷付く子供 厳しい叱責も強い愛情
「親毒」の負の連鎖反応 一昨年の暮れのことだが、1冊の新刊書『親毒』(コスモトゥーワン)を編集者のY氏から頂いた。表紙に副題「なぜこんなに生きづらいのか」と書かれ、さらに「自分が何者かわからない!」と続く。 著者も“…