中国のWHO追放を、ポンペオ氏「再調査拒否なら」


 ポンペオ前米国務長官は、中国軍と武漢ウイルス研究所(中国湖北省)との関連を指摘した国務省の1月の報告について「信頼性が高い」と強調、中国政府が新型コロナウイルスの発生源をめぐる再調査を拒否するなら世界保健機関(WHO)から追放すべきだと訴えた。

 ポンペオ氏はワシントン・タイムズとのインタビューで、国務長官在職中の新型コロナをめぐる調査について、「あらゆる証拠が、武漢研究所から流出したことを示していた」と指摘、昨年春までに「流出の可能性が高いと結論付けていた」ことを明らかにした。その上で、1月の報告は「信頼性が高く」、確信がなければ公表しなかったと述べた。

 また、「WHOの一員(である中国)が、その規則を守れないのなら、代償を支払うべきだ」と強調。新型コロナの発生源について、徹底した、独立した調査を改めて実施すべきであり、受け入れないならWHOから追放すべきだと主張した。

 WHOは今年初めに実施した調査で、武漢研究所からの流出の可能性は「極めて低い」としたが、調査は不十分であり、再調査が必要との指摘が相次いだ。中国政府は5月、国内での追加調査を拒否、武漢研究所からの流出についても一貫して否定している。

 バイデン大統領が発生源について90日間の調査を命じたことについては、「奇妙だ」と指摘、中央情報局(CIA)長官としての経験をもとに、「情報収集は、『90日間でやってしまおう』というようなものではない」と非難した。

 武漢研究所について「今も稼働し、大流行前と同じ、いいかげんな安全基準で作業が行われている」とした上で、「世界への危険は依然としてあり」、国際社会は研究所の閉鎖を要求すべきだと訴えた。

(ワシントン・タイムズ特約)