軍用機運用が本格化、南シナ海人工島で中国軍


中国軍の爆撃機「轟6」(上)と台湾軍の戦闘機F16=台湾上空、2月10日に台湾国防部が公表(AFP時事)

中国軍の爆撃機「轟6」(上)と台湾軍の戦闘機F16=台湾上空、2月10日に台湾国防部が公表(AFP時事)

 中国軍が5月以降、早期警戒機、哨戒機、ヘリコプターを南シナ海の人工島に設置した基地に展開させており、専門家は、中国軍がこれらの基地からの航空作戦を本格化させたことを示していると指摘した。

 ワシントン・タイムズが入手した衛星写真によると、5、6月に早期警戒管制機KJ500がスプラトリー(中国名・南沙)諸島のミスチーフ礁(中国名・美済)に、6月から今月にかけて輸送機Y9、ヘリコプターZ8がスービ(中国名・渚碧)礁に配備されている。

 2020年には、KQ200対潜哨戒機もファイアリクロス(中国名・永暑)礁に配備されていることが分かっている。

 ジョンズ・ホプキンス大応用物理学研究所(APL)の上級研究員マイケル・ダーム氏は、「21年の最も重大な変化は、特殊任務を担う機体、ヘリコプターがスービ、ミスチーフに出現したことだ。中国軍がこれらの飛行場から本格的な航空作戦を実施していることを示している」と指摘した。

中國

 

 中国軍は南シナ海を軍事化しないという約束を破って、18年にミスチーフ、スービにミサイルを配備した。これら3礁は2700㍍の滑走路を持ち、核搭載可能な爆撃機H6など、あらゆる軍用機の運用が可能。中国軍は南シナ海での軍事的支配確立のため、南沙諸島の七つの島、礁を軍事拠点化している。

 ダーム氏は「これらの礁(の基地)は、空母配備が完了するまでの南シナ海での偵察能力、航空戦力に関する中国軍の能力の隙間を埋める」ためのものとみている。「(戦闘機、偵察機、対艦・対地・対空ミサイルが)今後、中国海軍を守るために配備されるとみられ、これによって中国軍は、南シナ海から東南アジアの奥深くまで軍事力を投射することが可能になる」と警戒を呼び掛けている。

(ワシントン・タイムズ特約)