ロシア
見知らぬ人に挨拶すると
地球だより 5月9日はロシアで最も重要な祝日の一つ、対ドイツ戦勝記念日だ。筆者は仕事柄移動が多い。この日も長距離バスでエストニアからロシアに向かい、国境に差し掛かった。 幾度となく同じ検問所を通るので、顔を覚えていた…
対独戦勝70周年記念式典 主要国首脳らが欠席
孤立するロシア ロシアの首都モスクワ「赤の広場」で9日、対独戦勝70周年記念軍事パレードが過去最大規模で開催されたが、ウクライナ問題を受け、式典を観閲した首脳らは、旧共産圏を中心とした20カ国余りにとどまった。このよう…
プーチン大統領は自ら招いた孤立を自覚せよ
ロシアの首都モスクワ「赤の広場」で、旧ソ連の対独戦勝70年記念軍事パレードが行われた。過去最大規模の軍事パレードで国威発揚に努めたが、これを観閲した首脳級は、旧ソ連圏を除けば旧共産圏など十数カ国だけだった。プーチン大統…
4人で決めたクリミア併合
ロシア研究家 乾 一宇 側近政治で動くロシア 首脳の人となり究明が必要 独裁国家では、首脳が公の席に現れなくなると騒ぎになることがある。 ロシアでは、大統領府が大統領の動静を毎日発表している。それにもかかわらず、伊・…
ロシア政府、愛国教育を強化
「親欧米革命」未然防止が狙い 学校のスポーツ教育に軍が関与 2020年までに入隊希望者10%増へ ロシアのプーチン政権は、国民に対する愛国教育の強化を進めている。教育科学省が作成した「ロシア市民愛国教育」に関する新たな…
民主派ネムツォフ氏の暗殺
日本対外文化協会理事 中澤 孝之 迷宮入り事件の可能性 夢見た露の「オレンジ革命」 ロシアの反プーチン政治家ボリス・ネムツォフ(55)が2月27日夜、クレムリン近くで何者かに暗殺されて1カ月が過ぎた。犯行そのものは「よ…
困り者のモスクワの警官
地球だより モスクワで暮らす我々にとって一番の脅威は、実は犯罪者ではなく警官だ。 彼らは外国人と目が合えばパスポートの提示を要求する。日本人だと分かると態度が親切になり、言葉遣いも丁寧になる。しかし、どちらにせよ住民…
ロシアの野党指導者暗殺でチェチェン現役軍人逮捕
プーチン大統領を批判してきた野党指導者、ボリス・ネムツォフ元第一副首相が先月27日、モスクワ中心街で暗殺された事件で、実行犯と黒幕をめぐり、さまざまな見方が飛び交っている。このような中で、チェチェン共和国カディロフ首長…
クリミア併合1年、撤回に向け対露圧力強化を
ロシアのプーチン大統領が、ウクライナ南部クリミア半島の併合を決定してから1年が経過した。 併合は「力を背景とした現状変更」であり、決して容認することはできない。国際社会はロシアへの圧力を強め、併合を撤回させる必要が…
戦争動員態勢強めるロシア
ロシア研究家 乾 一宇 ウクライナめぐり決意 軍事ドクトリンで記述増加 昨年末、ロシアはウクライナ情勢などを踏まえ、2020年までを想定した2010年2月制定の軍事ドクトリンを急遽(きゅうきょ)修正し、公表した(2月1…
野党指導者暗殺、露民主主義に深刻な懸念
ロシアのプーチン政権を批判してきた野党指導者ボリス・ネムツォフ元第1副首相が、モスクワ中心街で射殺された。国家統制色が強まるロシアで、野党指導者、反政権ジャーナリスト、人権活動家らの暗殺が相次いでいる。ロシアの民主主義…
モスクワ郊外は学校不足
地球だより 友人が住むモスクワの郊外の街ポドリスクを、エレクトリーチカ(近郊電車)で南に1時間ほど揺られて訪ねた。最近のモスクワ郊外は地方から若者層の流入が進んでいる。モスクワ市民権を持つ平均的な子持ちカップルは、モス…
ウクライナ停戦合意の行方不透明
東部への自治権付与に議会反発 ウクライナ東部での親ロシア派と政府軍の戦闘終結に向け、ロシア、ウクライナ、ドイツ、フランスの4カ国首脳会議がまとめた停戦合意「新ミンスク合意」が15日、発効した。しかし、停戦発効後も親露派…
ロシアの軍事ドクトリン修正
ロシア研究家 乾 一宇 ウクライナ問題に備え 「新たな脅威」説く安保会議 冷戦時代、ソ連には安全保障という概念はなく、国防分野における最高の文書として「軍事ドクトリン」があり、これからの戦争の目的と性格、国家・軍の戦争…
プーチン露大統領の歴史像
日本大学名誉教授 小林 宏晨 独ソ不可侵条約を評価 ウクライナ情勢重ねる認識 プーチン・ロシア大統領は欧州における侵略戦争を“復活”した。ロシアの歴史像は、この展開に適応し、1939年の独ソ不可侵条約を“復権”した。 …
ウクライナ政策 米国の陰謀説から決別を
2015 世界はどう動く 識者に聞く(18) ロシア科学アカデミー主任研究員 アレクサンドル・ツィプコ氏 (下) ――そうであるならば、ロシアは思想的に正しい道を進んでいるとの希望がある。 ロシアはウクライナ領土の一…
西欧の価値観 ロシア文明特別論が挑戦
2015 世界はどう動く 識者に聞く(17) ロシア科学アカデミー主任研究員 アレクサンドル・ツィプコ氏(上) ――ロシアの2014年をどのように評価するか。 新生ロシアはわずか23年。国家の基盤はまだしっかりしてお…
ロシアの今後に悲観的見方
ガイダル・フォーラムでリベラル派有識者 ナワリヌィ氏有罪判決は政権の警戒心の表れか ロシアの政治・経済分野の有力者・有識者らが集う会議「ガイダル・フォーラム」が1月14日から16日、モスクワで開催された。原油価格の急落…
ルーブル暴落後のロシアのクリスマス
地球だより 1年の中でも、ロシアの街が最も活気にあふれるのがこの時期だ。ロシアでは旧暦(ユリウス暦)に従って、新年を迎えた後の1月7日にロシア正教のクリスマスを祝うのだが、ソ連崩壊後は西欧のクリスマスもお祝いする人々が…
ロシア通貨ルーブル急落、プーチン大統領会見に厳しい目
危機打開の具体策示せず 旧ソ連「友邦」に離反の動きも ウクライナ危機をめぐる欧米の対露経済制裁や原油安を背景に、ロシアの通貨ルーブルの価値が急落し、15日には最安値を更新した。このような中で18日に開かれたプーチン大統…
ルーブル暴落、ウクライナ危機を打開せよ
通貨ルーブルの暴落によってロシアは1998~99年のルーブル危機以来のクライシスに直面し、プーチン政権を脅かしている。 原油価格下落の影響 「暗黒の月曜日」とも言われる師走の週明け15日にルーブルが急落、翌日には一時…
続・ドブルイニン回想録を読む
日本対外文化協会理事 中澤 孝之 SDIに激怒したゴルバチョフ 米ソ冷戦史のエピソード/レーダー工事遅れ大韓機撃墜 本紙11月24日付のビューポイント欄に「ドブルイニン回想録を読む」を寄稿したが、抄訳の紹介が紙幅の制限…
プーチン大統領の古典的な“弁明”
ロシアのプーチン大統領は4日、クレムリンで年次教書演説を行ったが、その中で欧米諸国の対ロシア制裁を「根拠に乏しいロシア抑止政策であり、ロシアへの明らかな敵対行為だ」と主張し、「不法な欧米諸国の敵対行為を絶対甘受しない」…