社説 rss

大規模停電、不測の事態への備え万全に

 東京都内の約58万6000戸に影響が出た大規模停電は、埼玉県新座市の東京電力施設内のケーブル火災が原因だった。ケーブルの経年劣化が火災につながったとみられている。 ケーブル劣化で漏電か  停電の影響で、都内では鉄道など…

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2次補正成立、低迷する景気に弾みつけよ

 2016年度第2次補正予算が成立した。決定している総事業規模約28兆円の経済対策の第1弾となるものである。  日本経済は最近の円高の影響もあり、内外需とも冴(さ)えず、牽引(けんいん)役不在の低迷状態にある。企業にも奮…

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衆院補欠選挙、政権選択の争点を占う前哨戦

 衆院東京10区と福岡6区の補欠選挙が告示され、23日の投開票に向けて選挙戦に入っている。7月参院選後に展開した動きである東京都知事選、内閣改造、民進党代表選を経てから初の国政選挙であり、次期衆院選の前哨戦としても注目さ…

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米大統領選、討論会の意義を再確認せよ

 米大統領選が来月8日の投票日まであと1カ月と迫る中、中西部ミズーリ州セントルイスのワシントン大で2回目のテレビ討論会が行われた。共和党候補ドナルド・トランプ氏の巻き返しが見られたが、CNNの調査によると、先月末に行われ…

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死刑廃止宣言、国民感情を踏みにじる日弁連

 日弁連が全国の弁護士を集めて福井市で開いた「人権擁護大会」で、初めて死刑廃止を求める宣言を採択した。何とも不可解な宣言だ。被害者の「人権擁護」の視点が欠落している。国民の8割が死刑制度を支持していることを忘れてはならな…

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北核実験10年、暴走許した轍踏まぬ覚悟を

 2006年10月9日、北朝鮮が北東部の咸鏡北道豊渓里で最初の核実験を実施してからちょうど10年が経過した。北朝鮮はこの間、同じ実験場で5回の核実験を強行する一方、運搬手段となる各種弾道ミサイルの発射を繰り返し、小型化・…

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性犯罪厳罰化、速やかな法改正が必要だ

 法制審議会(法相の諮問機関)は、性犯罪の罰則を強化する刑法改正要綱骨子を金田勝年法相に答申した。  要綱では強姦罪の法定刑について下限を懲役3年から5年、強姦致死傷罪も下限を懲役5年から6年に引き上げ、刑法の中で最も重…

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9月短観、一日も早い経済対策実行を

 企業の景況感は総じて横ばい。円高の影響は業種により異なりまだら模様で、先行きは円高が重しとなり慎重姿勢を崩せない――日銀発表の9月短観から見える状況である。  金融は極端に緩んでいるのに設備投資が冴(さ)えないのは、円…

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中国企業に制裁、対北包囲網強化を進めよ

 国連安全保障理事会が強く非難した9月の北朝鮮による5度目の核実験を受け、米財務省は中国企業と幹部4人に制裁を科した。司法省も同社と4人を刑事訴追した。  対北制裁の「抜け穴」を許さない米国の強い姿勢を見せたことが評価さ…

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パリ協定発効へ、日本は早期批准に努めよ

 2020年以降の地球温暖化対策の新たな国際枠組みである「パリ協定」が、11月にも発効することが確実となった。温室効果ガスの2大排出国である米中両国や、温暖化に伴う海面上昇の被害を受けやすい島嶼(とうしょ)国などの批准が…

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大隅氏ノーベル賞、生命の本質解明した偉業

 今年のノーベル医学生理学賞の受賞者に、細胞内のたんぱく質の合成や分解に関わる「オートファジー」と呼ばれる仕組みを解明した東京工業大栄誉教授の大隅良典氏(71)が選ばれた。  日本人のノーベル賞受賞は3年連続、米国籍を取…

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学力テスト、切磋琢磨で一層の向上を

 小学6年と中学3年を対象に4月に行われた全国学力テストの結果が公表された。都道府県別では、下位層の成績が全国平均に近づく傾向が続き、地域間格差が一段と縮小した。喜ばしいことであり、一層の学力向上を目指したい。  地域間…

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豊洲市場問題、求められる都政の抜本改革

 東京都の豊洲市場(江東区)の建物下で土壌汚染対策の盛り土が行われなかった問題は、「いつ、誰が」盛り土をしない方針を決めたのか内部調査では特定できなかった。  小池百合子知事には事実の徹底解明とともに都政の抜本改革が求め…

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東京五輪、コスト意識の低さ改善を

 2020年東京五輪・パラリンピックの関連予算を検証している東京都の調査チームが、今のままでは大会開催費の総額が3兆円を超えるとの推計を明らかにした。  総額3兆円超と推計  開催費は招致段階で7340億円と見積もられて…

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米大統領選、世界をリードする構想見えぬ

 2016年米大統領選の最大のヤマ場となる民主党候補ヒラリー・クリントン氏と共和党候補ドナルド・トランプ氏の第1回テレビ討論会が、ニューヨーク州内の大学で開かれた。両候補の初めての直接対決である。  両候補が初の直接対決…

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各党代表質問、対案とチェックの質を高めよ

 臨時国会は各党代表質問に入り、衆院では民進、自民、公明、共産、維新の主要各党の質問が一巡し、夏の選挙後の参院では民進党の蓮舫代表が就任後初の質問に立った。新たな節目で、国会における与野党の論戦の質が高まることを期待した…

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敵基地攻撃能力、早急に保有の検討開始を

 中国や北朝鮮の軍事的脅威の高まりを受け、敵基地攻撃能力の保有を求める声が高まってきた。中国の南シナ海の島嶼(とうしょ)の占拠・軍事基地化、北朝鮮の核武装努力の進展に対して、国連は全く無力である。一方、「世界の警察官」だ…

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首相所信表明、気盛んなれど勇み足は禁物

 臨時国会が開幕し、安倍晋三首相が所信表明演説を行った。憲法改正に挑戦する意気込みや2020年以降を見据えた国造りなど「未来」への言及も数多く、「志定まれば、気盛んなり」(吉田松陰)の名言を想起させる内容だった。  しか…

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富山政活費不正、公金私物化の蔓延にあきれる

 富山市議会(定数40)での政務活動費(政活費)の不正取得問題では、議長を含む自民党会派7人、民進党系会派2人の計9人が辞職し、公職選挙法の規定により11月6日に補欠選挙が行われる事態となった。  議長ら市議9人が辞職 …

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日本キューバ、関係強化で北朝鮮を牽制せよ

 安倍晋三首相が日本の現職首相として初めて、社会主義国キューバを訪問した。首都ハバナでラウル・カストロ国家評議会議長と会談し、経済、北朝鮮問題などを協議した。 安倍首相が現職初訪問  首相はキューバの死因トップであるがん…

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首相国連演説、対北包囲網強化を主導せよ

 安倍晋三首相は国連総会の一般討論演説で「北朝鮮は今や、平和に対する公然たる脅威としてわれわれの正面に現れた。今まさに、国連の存在意義が問われている」と強調し、核実験や弾道ミサイル発射を強行する北朝鮮を痛烈に非難して国際…

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もんじゅ廃炉、核燃料サイクルを堅持せよ

 政府は高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、廃炉を含め抜本的な見直しを行うことを決めた。地元と協議しながら廃炉に向けて最終調整を進め、年内に結論を出す方針だという。もんじゅ開発の挫折は残念だが、わが国の原子力…

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集団的自衛権の行使禁止は憲法上許されない

 安全保障関連法が成立して1年が経過した。これで安保法制は完備したと見る向きがいる一方、民進党は蓮舫新体制下でも集団的自衛権の行使容認部分を憲法違反とし、安保法を廃止するよう主張している。  いずれの見方も、大きな間違い…

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