社説
北弾道ミサイル、潜水艦発射型にも備え万全に
北朝鮮が東部の咸鏡南道新浦付近の日本海で潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)1発を発射した。SLBMは約500㌔飛行した後、日本の防空識別圏に落下した。 北朝鮮がこれまで発射してきたこの種の弾道ミサイルの飛行距離として…
シールズ解散、若い世代の共感広がらず
安全保障関連法や憲法改正阻止を訴えて国会前でデモを繰り広げ、参院選で野党共闘を呼び掛けた学生団体「SEALDs(シールズ)」が解散した。シールズは昨年の憲法記念日に結成されて以来、約1年3カ月にわたって活動したが、安保…
アフリカ会議、日本の強み生かした貢献を
日本政府主導の第6回アフリカ開発会議(TICAD)首脳会議が、きょうからケニアの首都ナイロビで行われる。今回は初のアフリカ開催である。 安倍晋三首相をはじめ日本とアフリカ諸国の首脳や経営者が集まり、アフリカ開発の課題…
日中韓外相会談、対韓関係重視し中国巻き込め
日中韓外相会談が5年ぶりに日本で開催された。中国、韓国との困難な時期を乗り越え、開催に至ったことをまずは歓迎したい。会談のあった24日、北朝鮮は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を日本海で発射した。特に脅威に直面してい…
捕鯨妨害禁止、安全確保の取り組み続けよ
南極海での調査捕鯨を行う日本鯨類研究所(東京)と共同船舶(同)は、米国の反捕鯨団体シー・シェパード(SS)との間で、米連邦地裁での調停により、日本の調査捕鯨船に対する妨害行為を永久に行わないことで合意した。 ただ、合…
リオ五輪閉幕、東京五輪も「安全」最優先で
史上最多205の国と地域から1万人を超えるアスリートが参加し、五輪旗と聖火の下で力と速さと技と美を競った南米大陸で初開催のリオデジャネイロ五輪は、世界中の人々を沸かせ大きな感動に包む中でその幕を閉じた。 今はどこで起…
米韓演習、北の挑発に十分な警戒を
米韓両軍は、韓半島有事を想定した定例の合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」を開始した。 両軍の連携能力向上とともに、北朝鮮の挑発行為への十分な警戒が必要だ。 駐英公使が韓国に亡命 演習には米軍約2…
タイ爆弾事件、国内対立を激化させるな
タイで今月中旬、中部の保養地や南部のリゾート地などで爆発が相次ぎ、4人が死亡、外国人を含む35人が負傷した。多くが即席爆発装置(IED)を携帯電話で遠隔起爆させるタイプだった。 王室の宮殿があるホアヒンで爆発が発生し…
米の核先制不使用、同盟国の信頼を大きく損なう
来年1月の任期満了を前に、米国のオバマ大統領がさまざまな核軍縮策を検討している。 抑止力維持の立場から共和党などが反発するのは必至だが、大統領令などで大胆な核軍縮・不拡散の方針を打ち出すことを模索しているという。核兵…
露の対日政策、人事で変化は見られるか
ロシアのプーチン大統領はこのほど大統領府長官セルゲイ・イワノフ氏(63)を更迭し、副長官アントン・ワイノ氏(44)を昇格させる人事を断行した。プーチン大統領と同じ旧ソ連の国家保安委員会(KGB)出身のイワノフ前長官は大…
国境離島、抑止効果高める振興策を
国境近くに位置して人が住んでいる離島への支援強化は、安全保障や権益確保の点で非常に重要だ。 中国の強引な海洋進出などを踏まえ、無人化を防ぎ、抑止効果を高めるための振興策が求められる。 通常国会で特措法制定 日本は…
経済対策の一日も早い実行を
内閣府が発表した2016年4~6月期の国内総生産(GDP)は実質で前期比0・04%増、年率換算では0・2%増だった。辛うじて2期連続プラス成長にはなったが、実質横ばい状態で景気は依然として足踏みを続けている。 個人消…
朴大統領演説、未来志向の日韓関係構築を
韓国の朴槿恵大統領は15日、日本の植民地支配からの解放記念日「光復節」の記念式典で演説し、日韓関係について「歴史を直視する中で、未来志向的な関係を新たに築いていかなければならない」と述べた。 昨年の演説まで目立ってい…
五輪テロ対策、情報機関と共謀罪を創設せよ
リオデジャネイロ五輪はテロや事件が発生せず、競技が無事に進行している。当局は軍や警察など8万人を動員して万全の警備体制を敷いており、今のところテロ対策は奏功している。 だが、油断は禁物だ。開会前にはフランス選手団への…
終戦の日、平和のリアリズムが重要だ
きょうは終戦の日。祖国に殉じ、戦火の犠牲となった300万同胞の御霊に、心からの鎮魂の祈りを捧(ささ)げたい。そして激動する世界の中で、日本が置かれている状況と今後について考える日としたい。 現実から遊離した憲法 先…
非難声明見送り、北擁護の本音が露呈した中国
北朝鮮が「ノドン」とみられる中距離弾道ミサイルを発射し、弾頭部分が秋田県沖に着弾した問題で、日米などは国連安全保障理事会で報道機関向け非難声明の採択を目指したが、中国が難色を示し見送られた。北朝鮮を擁護する中国の本音が…
伊方原発再稼働、「火力依存」脱却の加速を
四国電力は、伊方原発3号機(愛媛県)を再稼働させた。15日に発送電を開始し、来月上旬に営業運転に入る見通しだ。2011年4月に定期検査で停止してから約5年3カ月ぶりの運転再開となる。 新規制基準では5基目 新規制基…
中国船の侵入、国内外のスクラムで跳ね返せ
中国当局による沖縄県・尖閣諸島沖の領海侵犯が頻発している。5日以降、最大で海警局の公船十数隻、漁船約400隻が接続水域に現れ、公船数隻が毎日のように領海侵犯を繰り返している。 このような暴挙は断固として認めるわけには…
山の日、恩恵に感謝し次世代に継承を
きょうは山の日である。平成26年に制定され、今年から施行された国民の祝日。 日本の国土は7割が山地で、各地に名山名峰がある。古くから人々は山の恵みを受け、山を崇(あが)め、山とともに生きてきた。そのような歴史を踏まえ…
児童虐待、責任欠いた結婚観こそ元凶
児童相談所(児相)の虐待対応件数が昨年度、初めて10万件を超え、25年連続の過去最高となった。相談・支援体制の強化を進めながらも、虐待が増え続ける事実は、政府の対応を抜本的に見直す必要があることを示している。 早期発…
天皇陛下お言葉、御意向に沿う叡智集めよ
天皇陛下が「象徴としてのお務め」について、御自身のお気持ちをビデオメッセージで発表された。直接のお言葉はなかったものの、摂政を置くことにも否定的な御見解を述べられ、「生前退位」の御意向を強く滲ませられた。 陛下がビデ…
北ミサイル着弾、大惨事起こしかねぬ暴挙だ
北朝鮮が「ノドン」とみられる中距離弾道ミサイルを同国南西部の黄海南道殷栗郡付近から発射し、東に約1000㌔飛行した後、日本海に落下した。落下海域は日本の排他的経済水域(EEZ)内であり、一歩間違えば大惨事につながるとこ…
防衛白書、新たな事態への対応策説明を
今年の防衛白書が発表された。白書の指摘通り、「アジア太平洋地域における安全保障上の課題や不安定要因は、より深刻化」している。 この環境下で、日本の安全と国益をどのように守るかが政府・防衛当局の課題だが、これまで通り「…