コラム
「夏蝶の影や大地は水のごとし」(河内静魚)…
「夏蝶の影や大地は水のごとし」(河内静魚)。夏の虫としてはセミが代表的だが、そのほか蝶(ちょう)を挙げてもいい。その蝶は東京ではほとんど見掛けない。時々、空き地に咲いた野花にたわむれるように飛ぶのを見た時は嬉(うれ)し…
いろいろ迷った末に石川県の実家に帰省して…
いろいろ迷った末に石川県の実家に帰省している。両親とも数年前に他界し、家は誰も住んでいない。仏壇に線香をあげ墓参りするだけで友人とも会わなければ大丈夫と考えたのだが、寂しい話だ。 東京駅で北陸新幹線「かがやき525」…
マスク社会への移行ーフィンランドから
地球だより フィンランドでは、マスクを着用する人は今までほとんどいない。国内での新型コロナウイルス感染者数は、8日の時点で新規感染者数30人未満とそれほど深刻ではない。だが、国立健康福祉研究所(THL)は今月の初め、特…
数年前の夏、軽井沢へ行った。目的は堀辰雄…
数年前の夏、軽井沢へ行った。目的は堀辰雄関連の場所確認。軽井沢駅北側で地図を見ていると、隣の土産物店の主人らしい老人が「何かお探しですか?」と声を掛けてきた。 要件は簡単に済んでいたので、その旨を伝えると、やや唐突に…
ペット検事
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 今年1月8日夜、秋美愛法務長官は青瓦台(大統領府)の蔚山市長選挙介入疑惑と、柳在洙前釜山市副市長の検察もみ消し疑惑事件を捜査した尹錫悦検察総長(検事総長に相当)の核心側近を左遷する…
欧米観光客減りブルキニ解禁ーエジプトから
地球だより エジプトのビーチ事情が変わってきた。観光・地方発展省が先月末、国内のいかなるホテルも観光地も女性が全身を真っ黒な色の生地で覆う水着、ブルキニの着用を禁止する権利を持たない、との特別声明を発表したからだ。 …
NHKBSの番組「グレートトラバース3」を…
NHKBSの番組「グレートトラバース3」を楽しんで見ている一人である。出演するのはアドベンチャーレーサーの田中陽希さんで、日本の300名山を一筆書きに踏破するという壮大な挑戦。 足の運び方を最初に見た時、まるで走るよ…
悔し過ぎるドロー、今こそ観戦すべきJリーグ!
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ) 「悔し過ぎるドロー(号泣)。しかし沖縄の歴史に残る勝ち点1!」 7月29日、FC琉球のホームで開催されたJ2リーグのFC琉球-ジュビロ磐田戦の後、FC琉球の倉林啓士郎会長はツイッ…
テレビから聞こえてくる「カキーン」いうと…
テレビから聞こえてくる「カキーン」という音が、いつもの夏を運んでくれた。新型コロナウイルスの感染拡大で春夏の大会が中止となった高校球児のため、甲子園高校野球交流試合が一昨日から開催されている。 ボールが金属バットに当…
ビーチで楽しむ食のデリバリー ー韓国から
地球だより 新型コロナウイルスの感染防止に一定の成果を収め、世界的に見れば優等生と言える韓国でも「密」を避ける取り組みはまだ続いている。大雨の影響もあってこの時期、海水浴客が押し寄せる各地のビーチに例年のにぎわいはなく…
今こそ国と地方の新仕組み、「地方創生」が必要
新型コロナウイルス感染が再び拡大する中、先月22日から始まった「Gо Tо トラベル」キャンペーン。直前に東京が除外されたり、キャンセル料の方針が変わったりと混乱のうちに始まったが、その後もコロナ感染が全国的に広がり、…
記名記事。半カコミ記事の仕切りがごく…
記名記事。半カコミ記事の仕切りがごく普通の罫線で少し地味な印象だが、他紙では読めない痛烈な新聞批判が面白い。昨日の本紙2面、サブ見出し「防衛相への不思議な質問」の記事である。 4日の防衛相記者会見での記者とのやりとり…
日本には優れた地場産業があり、全国に…
日本には優れた地場産業があり、全国に知られるものも少なくない。例えば、鹿児島の黒酢や焼酎は現代人の味覚に合わせ工夫され、愛飲されてきた。地元企業や鹿児島大学では、酵母の研究が進んでいる。 青森県八戸市では工業港である…
「マスクして人の怒りのおもしろき」(上野…
「マスクして人の怒りのおもしろき」(上野さち子)。角川書店編『今はじめる人のための俳句歳時記』にある冬の一句。俳句ではマスクは冬の季語である。最近はどこへ行ってもマスクだらけだから、マスクをしていない人の方が珍しい。 …
熊本県南部を襲った記録的豪雨では国直轄の…
熊本県南部を襲った記録的豪雨では国直轄の1級河川だけでなく、県管理の中小河川でも415カ所で被害が発生し、周辺が浸水した。地方分権により管理が移行された河川だ。 それ以前でも1級河川は国、2級河川は都道府県、それ以外…
「オンリーワンを狙って珍しい子供の名前を…
「オンリーワンを狙って珍しい子供の名前を考えたのに、マネされて腹立たしい」と述べる親の話を新聞で読んだ。珍名への強いこだわりが伝わってくる。だがまた、オンリーワンは名前で決まるのかとの疑問も残る。珍名であることと、その…
身近な自然への気付きー米国から
新型コロナウイルス流行によって、外食や買い物の機会が減った一方で、以前より自然に触れるようになった。 幸い近場にも、新鮮な空気を吸いながら自然を満喫できる場所が多くある。特に、森の小道をハイキングすることはストレス解…
家の奴隷
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 大きな心をもって出掛けた海外旅行の楽しみも一瞬で終わる。疲れ果てた旅程の終わる頃になれば、間違いなく「家を出れば苦労」という言葉が頭をよぎる。学生時代に先生が家庭調査をした時、「自…
新型コロナウイルス対策のために、組織の…
新型コロナウイルス対策のために、組織の大小を問わず、新しい生活形態への転換が求められている。俳句結社の「沖」は、今年10月に創刊50周年記念大会を予定していたが、延期を決定した。 主宰の能村研三さんは「沖」6月号で、…
沖縄に刻まれた李登輝氏の揮毫「為国作見証」
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ) 「1945年2月、沖縄戦が始まる直前のこと。台湾の基隆などから900㌧もの台湾米が沖縄へ運び込まれ、県民へと配給された」 先月30日に逝去した台湾の李登輝元総統が最後に日本を訪れ…
新型コロナウイルスの感染拡大で3月から…
新型コロナウイルスの感染拡大で3月から公演を中止していた歌舞伎座が1日に再開した。東京での感染拡大で少しためらいもあったが、出掛けてみて、これならば大丈夫と安心して5カ月ぶりの舞台を楽しむことができた。 年配のファン…
ベートーべン「歓喜の歌」を
オーストリアから 今年はベートーべン生誕250周年。新型コロナウイルスの感染拡大がなかったならば、欧州各地で今ごろ、生誕250周年を記念するイベントやコンサートが開催されていただろう。 ベートーべンは1770年12月…
ステイホームで喜ばれぬ夫、高まる妻のストレス
コロナ感染がまだ「夜の街」中心だった頃、中学時代の同級生(女性、東京在住)から電話が入った。お盆の帰省シーズンに、気心の知れた同級生たちが集まるのが恒例になっているが、「今年はどうしたものか」との相談だった。感染拡大で…