悔し過ぎるドロー、今こそ観戦すべきJリーグ!
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)
「悔し過ぎるドロー(号泣)。しかし沖縄の歴史に残る勝ち点1!」
7月29日、FC琉球のホームで開催されたJ2リーグのFC琉球-ジュビロ磐田戦の後、FC琉球の倉林啓士郎会長はツイッターでこうつぶやいた。
Jリーグのトップクラブの一つ、磐田との一戦は手に汗握る激戦となり、結果は2-2の引き分け。ボールは圧倒的に磐田に支配されたが、少ないチャンスをものにできたこともあって、会長も監督も手応えを感じていた。事実、この試合まで琉球は勝利がなかったが、翌節からの2試合は連勝した。
コロナ禍の中にあって、Jリーグは観客数を制限するだけでなく、声を上げての声援も禁止している。にぎやかに応援したいサポーターはストレスがたまるかもしれないが、じっくり試合を見たい人にとっては貴重なシーズンになりそうだ。
ピッチでは、監督が出す指示がよく聞こえる。「広がれ」「セカンドボールをケアしろ」などという、琉球の樋口靖洋監督の言葉がスタジアム全体に届く。
一方、スペイン人の磐田のフェルナンド・フベロ監督は、指笛を使ったり、特定の選手の名前を連呼して指示を出していた。
ゴールキーパーが出す指示から、ボールを蹴る音、選手同士がぶつかる音まで、観客席に届く。ピッチにいる選手の息遣いまでも聞こえてきそうな雰囲気だった。そして、サポーターはコーナーキックなどのチャンスには、手拍子をしたり、静かにタオルを回すなどして、選手にエールを送っていた。
12日、ホームのヴァンフォーレ甲府との試合は、沖縄で緊急事態宣言が出されている影響で完全な無観客試合となる。テレビのペイチャンネルかネット中継で観戦するしかないが、この時期ならではのレアな雰囲気を楽しみたいものだ。
(T)