経済
世界的な成長率低下の傾向
鈴木政経フォーラム・経済学博士 鈴木 淑夫 労働投入量鈍化が原因 増加する「人口オーナス」国 日本経済は、1980年代までは、先進国中最高の成長率を誇っていたが、バブルの崩壊とそれに続く金融危機で、97年以降2012年…
まだ若い東京株式市場相場
経済ジャーナリスト 尾関 通允 表面的には順調な回復 気になる円のレートの行方 東京株式市場が順調な相場展開の状況で推移している。これを代表的な指標である日経平均株価225種の動きでみると、日本経済を取り巻く内外環境条…
北海道観光の魅力 自然生かし「らしさ」演出
株式会社シィービーツアーズ代表取締役社長 戎谷侑男氏に聞く ここ数年、北海道を訪れる外国人観光客が増えている。とりわけ、台湾などアジアからの伸び率が顕著で、その傾向は将来的にも続くとみられている。その一方で、観光客の訪…
日本を見出す外国人観光客
NPO法人修学院院長・アジア太平洋交流学会会長 久保田 信之 生活文化に驚きや関心 観光事業支える日常の努力 政府は、アベノミクス「第3の矢」である「富の拡大」「経済成長」の大きな目玉に「観光産業」の発展を置いている。…
異次元金融緩和を巡る対決
鈴木政経フォーラム・経済学博士 鈴木 淑夫 野口氏、浜田氏が著書で 増えぬ銀行貸出の解釈で対立 最近、異次元金融緩和の効果を巡って正反対の評価を下す2冊の注目すべき本が出た。野口悠紀雄著「金融政策の死」(日本経済新聞社…
日本の景況は“まだら模様”
経済ジャーナリスト 尾関 通允 続く経済力格差の拡大 ゼロ金利政策に過度な依存 内外ともに変動要因が多発する時代だから、こと国民経済の先行きに関しても明確な予測はできかねるが、想定外の大波乱要因が突発することはないと前…
株価2万円、実体経済改善へ政策強化を
東京株式市場で日経平均株価が一時、ITバブル期の2000年4月以来15年ぶりに2万円台を付けた。一つの節目とは言えるが、昨年4月の消費税増税以降、景気回復の鍵を握る中間層などの個人消費の改善は遅れている。政府は実体経済…
内需振興策の充実で景気回復図れ
日銀が発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、景況感は大企業と中小企業の非製造業で改善したものの大企業製造業では横ばいと、製造業を中心に足踏み状態にある。3カ月後の先行きはいずれも悪化を予想した。 円…
中国主導のアジア投資銀には懸念が残る
中国主導で年内の設立を目指すアジアインフラ投資銀行(AIIB)に、英国をはじめ欧州の主要国が相次いで参加する意思を表明した。 AIIBはアジアの発展途上国のインフラ整備を支援する国際金融機関だ。だが、返済能力を適切に…
高額ベア回答、経済の好循環回復に繋げたい
高額のベースアップ(ベア)が相次いでいる。2015年春闘で労働組合の要求に一斉回答した自動車や電機などの大手企業。円安を追い風にした好調な企業業績を背景に、政府の賃上げ要請にも応えた形である。 日本経済は昨年4月の消…
北陸新幹線 観光立国、地方創生に弾みを
北陸新幹線がきょう開業する。長野―金沢間が延伸することで、東京―金沢が乗り換えなしで最短2時間28分、東京―富山が2時間8分で結ばれる。北陸の人々にとっては、長年の悲願の実現である。 訪日客の選択肢広がる 「和」の伝…
日米金融緩和政策の比較
鈴木政経フォーラム・経済学博士 鈴木 淑夫 公的資金の投入に差 デフレに陥らなかった米国 日本では、1997年の金融危機発生後、低成長とデフレが続き、「失われた15年」となったが、その間に日本銀行は世界に先駆けて「非伝…
債権規定見直し、時代に合わせて消費を促せ
法相の諮問機関である法制審議会が、企業と個人の契約のルールなどを定める民法の債権規定を120年ぶりに抜本的に見直す要綱を答申した。安倍内閣は今通常国会中の改正を目指す。民法を時代に合わせ、安心で円滑な消費活動の促進に寄…
プラス成長に転じた日本経済
鈴木政経フォーラム・経済学博士 鈴木 淑夫 持続的成長を目指せ 円安の輸出促進効果に期待 昨年4月の消費増税以降、2四半期連続してマイナス成長となっていた日本経済は、昨年10~12月期にようやくプラス成長に戻ったようだ…
トヨタ特許開放、水素活用拡大につなげたい
トヨタ自動車はこのほど、燃料電池車(FCV)の普及を目指し、単独で保有する燃料電池関連の全ての特許を開放すると発表した。 水素と空気中の酸素を化学反応させて発電しモーターで走るFCVは、走行中に二酸化炭素を出さない…
2%のインフレ目標に拘るな
鈴木政経フォーラム・経済学博士 鈴木 淑夫 1%台でも出口政策を 4月以降の持続的成長次第 2013年1月22日、日本銀行は政府と共同声明を発表し、その中で「物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で2%とする」と述べ…
経済再生へ「加速」できるか
昨年12月の衆院選で信任を得た形の安倍政権の経済政策「アベノミクス」。2年目の昨年は、影響を過小評価した消費税増税により景況悪化が長引き、実質GDP(国内総生産)は2期連続マイナス成長で、景気後退も懸念される。1年半延…
3年目迎えた「アベノミクス」
カギ握る春闘賃上げ 円安、成長戦略も動向左右 安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」が3年目を迎えた。昨年末の衆院解散、総選挙で国民から信任を受けた「アベノミクス」だが、日本経済はGDP(国内総生産)が2期連続のマイナ…
経済対策、アベノミクス「加速」の意志だ
政府は消費喚起と地域活性化の方策を柱とした3兆5000億円規模の経済対策を決定した。裏付けとなる2014年度補正予算案を年明け早々に閣議決定し通常国会に提出する。 安倍晋三首相は17年4月に10%への消費税再増税を実…
緊急を要す消費・円安対策
12月の日銀短観は、大企業製造業で業況判断が2四半期ぶりに悪化し、先行きは大企業、中小企業を問わず、製造業・非製造業とも軒並み悪化の見通しになった。 2期連続のマイナス成長が続く日本経済をいかに立て直し、経済の好循環…
黒田日銀の楽観見通し修正
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 追加緩和は窮余の一策 更に困難になった出口政策 10月31日、異次元金融緩和の第二弾が、人々の意表を突いて打ち出された。①マネタリーベースの年間増加額を、異次元金融緩和第…
この時期に追加金融緩和は適切だったのか
日銀が長期国債の年間買い入れ額を50兆円から80兆円に引き上げる追加の金融緩和に踏み切った。意外性や円安の進行から、株式市場は7年ぶりの高値を付けた。消費増税後、「デフレ脱却が大幅に遅れるリスクを未然に防ぐため」として…
日本型経営に大変革の波 企業リスク研究所代表 白木大五郎氏に聞く
性弱説こそリスク管理の王道 日立製作所や関連企業で労務、人事、リスク管理やコンプライアンス(法令遵守<じゅんしゅ>)の担当役員として辣腕(らつわん)を振るった「企業リスク研究所」代表の白木大五郎氏は若手経営者を育成する…