経済
ニホンウナギの資源回復へ一層の取り組みを
生息数が激減しているニホンウナギの保護と資源管理を強化するため、養殖量を制限することで日本、韓国、中国、台湾の4カ国・地域が合意した。 ウナギの国際的な資源管理の枠組みができるのは初めてだ。しかし規制には不十分な面も…
欠損金繰越期間を延長せよ
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 国際標準並みの20年に 制度縮小は成長戦略に逆行 医療、農業、都市開発、外国人労働などに関する規制は、規制緩和に対する抵抗力がとくに強いので、「岩盤規制」と呼ばれている。…
9月日銀短観、景気の回復力の弱さ確認
日銀が発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)は、景気の回復力が依然として弱く、4月の消費税増税の経済へのダメージが小さくないことを改めて示すものとなった。 調査時点より円安が進行しており、内需関連企業の景況感には…
景気下振れ、消費再増税に耐えられるか
4~6月期の国内総生産(GDP)が改定値で下方修正された。速報値後に公表された統計を加えた結果、設備投資や個人消費など多くの項目でマイナス幅が拡大した。 4月の消費税増税後の景気の悪さが改めて示された形で、その後の回…
消費再増税の是非占う指標
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 不安な経済成長下振れ 設備・輸出回復傾向が鍵に 「経済最優先」の安倍改造内閣が発足したが、当面の経済成長は、9月5日の記者会見で黒田日銀総裁が認めたように、「若干下振れ」…
北海道農業の活性化 一般社団法人北海道農業サポート協会代表理事 大沼康介氏に聞く
農家の自立と企業化を支援 TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉が大詰めを迎える中、日本の農業は大きな岐路に立たされている。とりわけ、他の都府県に比べ専業農家の割合が大きい北海道は、重要5項目の農産品目で自由化が進め…
GDP大幅減、来秋の消費再増税は慎重に
2014年4~6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)が、物価変動の影響を除いた実質で前期比1・7%減、年率換算では6・8%減と、大幅なマイナス成長になった。 安倍晋三首相は今後の経済状況をみて、来年10月予定の消…
現・前日銀総裁の金融緩和
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 一挙投入した黒田総裁 「出口」リスク今から点検を 黒田東彦(はるひこ)総裁が日本銀行に着任して、異次元金融緩和を始めてから、やがて1年半が経とうとしている。前任の白川方明…
原発再稼働で安価な電力を
北海道電力は家庭向け電気料金の平均17・03%の値上げを経済産業省に申請した。泊原発(泊村)の再稼働が見通せず、火力発電の燃料費が収益を圧迫するためだ。 東日本大震災以降、同社を含む電力7社が料金の本格的な引き上げを…
すでにスタグフレーション
日本金融財政研究所所長 菊池 英博 国土強靭化へ舵を切れ 物価上昇で実質賃金は下落 4月から消費税が8%に引き上げられた。全国紙や証券関係者などには、実体経済への影響は想定内でマイナスの影響は少ないと伝える情報が多い。…
楽観許さぬ本年度経済成長
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 厳しい家計消費の伸び 設備投資、輸出とも期待薄 消費税率が3%引き上げられ、8%となってから1四半期が経過した。予想通り、消費増税前の駆け込み需要の反動で、4月と5月の経…
景況感悪化、反動減「限定的」と楽観は禁物
日銀が発表した短観は、4月の消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減が響き、企業の景況感が6四半期(1年半)ぶりに悪化したことを示した。大方の予想通りである。 反動減は限定的とする向きも少なくないが、業種によりバラつきも…
流動性の罠と異次元金融緩和
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 日銀が成長戦略を強調 予想インフレ率上昇に不安か マクロ経済学を勉強したことのある人なら、J・M・ケインズの「流動性の罠(わな)」という言葉をご存知であろう。景気を回復す…
企業好決算に一段の経営改革と競争力の強化を説いた保守系の3紙
◆読売は新課題に警鐘 東京証券取引所一部上場企業の2014年3月期決算発表がピークを迎えた。安倍政権の経済政策「アベノミクス」による円安や景気回復、さらに消費増税前の駆け込み需要などにより、輸出企業を中心に総じて2ケタ…
21世紀をアジアの世紀に
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 日本のベスト・シナリオ 「紛争」「中所得国の罠」回避を かつて、「21世紀は日本の世紀」と言われたことがある。高度成長で70年代始めまでに欧米先進国の仲間入りを果たした日…
企業好決算、自律的成長へ積極投資を
緩やかな景気回復を背景に好決算の企業が相次いでいる。円安や消費増税前の駆け込み需要が追い風になったようだ。 今期も増益予想の企業が少なくないが、伸びは小幅にとどまる。為替要因がなくなり、反動減がマイナスに働くからだ。…
財界期待の法人税減税を促し自然増収に太鼓判を押すエコノミスト
◆ショッキングな断言 安倍晋三首相は、かねてより「法人税制のさらなる改革に着手する」ことを訴え、法人税の実効税率の引き下げを国の内外で吹聴している。事実、政府税制調査会では法人課税ディスカッショングループを設けて議論し…
増税から1ヵ月経過、反動減へ予断なき対応を
消費税率が5%から8%へ引き上げられてから1カ月が経過した。予想通り、駆け込み需要の反動減が幅広い品目で顕著に表れている。 政府内ばかりでなく企業経営者にも、反動減は「想定内」との見方があるが、不穏な海外情勢もあり、…
原発ゼロの夏を前に「乗り切れる」過信に警鐘をならした産経と日経
◆原発早期稼働を訴え 日中の気温が20度を超え、汗ばむ陽気が続くようになっってきた。冷房が恋しくなる季節が近づいている。 そこで気になるのが、夏場の電力需要である。昨年は関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の2基が稼…
貿易赤字最大、成長の核」育成に努めよ
2013年度の貿易収支が13・7兆円の赤字と、比較可能な1979年以降で最大の赤字額になった。前年度に比べて約7割増え、3年連続の赤字は初めてである。 赤字拡大は燃料輸入の増加や円安、消費増税前の駆け込み需要などが主…
TPP交渉 共同声明遅れ、困難さ浮き彫り
日米首脳会談 成果と課題(下) 安全保障面ではオバマ米大統領が、沖縄県の尖閣諸島について、日米安全保障条約第5条の適用対象であると明言するなど大きな成果を上げた一方で、環太平洋連携協定(TPP)の2国間交渉は大筋合意に…
配偶者控除見直しの弊害に目を向けよ
安倍政権は、専業主婦がいる世帯の所得税を軽減する「配偶者控除」の見直しについて検討している。 少子高齢化で就労人口が減少する中、経済成長を持続させるため女性の就労を促進するのが狙いだが、見直しによる弊害に目を向ける必…
消費増税と今後の日本経済
鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫 10兆円近い緊縮的効果 問われる第3の拡張的政策 日本銀行が「量的質的金融緩和(いわゆる異次元金融緩和)」を打ち出して1年たったこの4月に、政府は消費税率を5%から8%へ…