中国のために企業秘密盗む、コカ・コーラ元従業員を起訴 米司法省


 米司法省は、企業秘密を盗み、中国に持ち出そうとしたコカ・コーラ元従業員を起訴した。司法省は、被告が中国政府と中国共産党の利益のために活動していたと指摘、資金提供を受けていたことも明らかになっている。

 起訴されたのは米国籍のシャオロン・ユー被告。司法省が22日、発表した。同省によると、ユー被告は、2012~17年にコカ・コーラの主任技術者として働き、盗み出した企業秘密を基に中国で起業しようとしていた。

 この技術は、清涼飲料水の缶内側のコーティング技術に関するもので、訴状によると「大手化学・コーティング企業が所有し、開発に1億2000万㌦を要した」という。健康リスクを下げ、飲料の香りを損なわない効果があるとされている。

 司法省は、ユー氏と中国人ビジネスパートナーが、中国の人材誘致プロジェクト「千人計画」などを通じて中国政府から数百万㌦を受け取っていたと指摘している。連邦捜査局(FBI)によると、企業秘密の窃取、輸出管理法違反、補助金・税金詐欺に問われる可能性がある。

(ワシントン・タイムズ特約)