いまだ戻らない首都の活気ー米国から


地球だより

ワシントン

 首都ワシントン市の中心部を歩くと、いまだに人通りはまばらで、車の通りも少ない。人手不足からか、臨時休業の飲食店もある。新型コロナウイルスのパンデミック前はスーツ姿のオフィスワーカーらが行き来し活気があったが、その頃と比べると閑散としている。

 変異株「オミクロン株」による感染拡大によって人出が減っている側面もあるが、それ以前から回復が遅れていた。むしろワシントン郊外であるバージニア州北部の商業施設などの方が客でにぎわっている。

 メディアによると、昨年9月の時点で、ワシントン市中心部にはパンデミック前と比べオフィスワーカーが4分の1も戻っていない。新型コロナをきっかけに、テレワークが普及したことでライフスタイルに変化が起きたようだ。

 まだオミクロン株が流行する前だったが、昨年12月上旬にニューヨークを訪れた時、繁華街は人でごった返し、新型コロナ前と変わらないにぎわいを見せていた。同じ都市でもワシントン市の雰囲気とは全く違う。

 ただオミクロン株の感染者数は、最近はかなり減ってきている。この調子でいけば、今在宅ワーク中の政府機関職員らも徐々に通勤するようになるだろう。今年春には、恒例の「桜祭り」が3年ぶりに本格開催される。その頃には、観光客らによって活気がもう少し戻ってくることを期待したい。

(Y)