韓国紙セゲイルボを読む
また起きた卵投げ事件
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 生卵を投げつけることは中世時代から本格的に文献に登場する。当時、囚人たちに刀をかぶせてから、目を開けられないほど多くの生卵を投げつけて侮辱を与える刑罰があった。生卵を投げつけること…
“衰退期”に入った韓国の日本研究
韓国紙セゲイルボ 関係改善に重要な知識人 日本国際交流基金ソウル文化センターが発行した研究報告書「2019韓国日本学の現況と課題」によれば、現在の韓国における日本研究は“停滞期”あるいは“衰退期”に入っている。政治、経…
“K注射器”の魔法
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 日本の厚生労働省は2月中旬、米ファイザー社のワクチン接種を控えて仰天した。当初、ファイザーと“ワクチン1瓶当たり6人接種”を基準として総計7200万人分の供給を受けることで契約し…
“親チャンス”問題に怒る社会の素顔、力持てば誰でも乱用の危険性
韓国紙セゲイルボ 大学卒業後、就職に成功するまで約2年の空白があった。数えきれない不合格通知、そのうち1カ所は地元の報道機関だったが、最終面接で苦杯をなめた。 面接の時、父の職業を聞かれたという話をすると、平凡な公務…
夫唱婦随
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 鉄鋼王アンドリュー・カーネギーは 1901年、生涯築き上げた鉄鋼会社を処分して受け取った3億2465万㌦を慈善と寄付に使った。米国の富豪たちの寄付の伝統は彼が蒔いた種の結実であるわ…
中国にこそ学ばせたい「飲水思源」、韓国の歴史・文化、絶えず否定
韓国紙セゲイルボ 昨年10月、防弾少年団(BTS)が韓国動乱70周年と関連し「韓国と米国の苦難の歴史」と発言すると、中国人は韓国動乱参戦は「抗米援朝」だったと言い掛かりをつけた。韓国を奇襲した北朝鮮の侵略戦争であること…
金正恩の違法な喫煙
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 北朝鮮の最高権力者、金正恩朝鮮労働党総書記はひどいヘビースモーカーだ。彼の喫煙は時と場所をわきまえない。地下鉄はもちろん、妊婦や幼児の前でもタバコの煙をぷくぷくふかす。2019年2…
李在明は有力な次期大統領候補なのか
韓国紙セゲイルボ 親文派に拒否感、第3候補も 李在明(イジェミョン)京畿道知事は最近、韓国の政治で最も論争的な人物だ。李知事の支持者たちは彼が率直な論理展開と推進力、議題を先取りする政治センスがあるとして“サイダー(の…
カカオ創業者の寄付
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 「あなたが詩人なら、紙の中に浮かぶ雲を見なさい」。ベトナムの禅僧、ティク・ナット・ハンの言葉だ。法語は続く。「雲がなければ雨が降らず、雨が降らなければ気も育たない。木がなければ紙を…
文政権に“安保DNA”はあるのか
韓国紙セゲイルボ 平和唱える大統領、国民は無関心 「神様、わが軍隊をお守り下さい」。ジョー・バイデン米大統領の就任の辞の最後の一節だ。いや、軍が国民を守るべきで、国民の代表である大統領が軍を守って下さいとは。大統領の姿…
「現代」第1世代の遺産
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 鄭相永(チョンサンヨン)KCC(金剛高麗化学)名誉会長が他界した。名前に同じ「永」の字を持つ故鄭周永(チョンジュヨン)現代グループ名誉会長の末弟だ。長兄の鄭周永会長より21歳年下で…
ソウル・釜山市長補選控え批判合戦
韓国紙セゲイルボ “北風”“親日”国内選挙に利用 ソウル・釜山両市の市長補欠選挙を控えて、政界に時ならぬ“北風・日風”が吹いている。保守陣営では北朝鮮問題と理念の物差しを突きつけて進歩陣営を圧迫し、与党では野党を「親日…
孟母三遷の教え
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 中国の聖賢、孟子の母は息子の教育のために共同墓地と市場の近所から、書堂(学官=学校)の近所へと3回も引っ越した。教育環境の重要性を強調した故事成語「孟母三遷之教」が出てきた背景だ。…
バイデン・スタイルと対北接近法、韓国政府は早期に交流強化を
韓国紙セゲイルボ 米国でバイデン新政権が発足した。バイデン大統領の視線は新型コロナウイルス感染症克服、経済回復、地球温暖化対応、移民法改革、テロ問題対応などに向かっている。民主党の上下両院での優位が2022年の中間選挙…
養子の“返品”
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 2年前、米国の映画女優アンジェリーナ・ジョリーが仁川空港でわんわん泣いた。彼女は息子のマドックスと別れる時「あまりにも泣いたので、息子は恥ずかしいだろうと思った」と当時を回想した。…
国民的話題は「国家針路の大転換」
韓国紙セゲイルボ 今年が選択の決定的機会に 昨年は脳裏から完全に消したい程ぞっとする年であった。新型コロナのためだけではない。4年近く三権分立を無視する超憲法的発想の国政運営が続き、民生の破綻と国家基盤の弱体化を招いた…
借金投資ブーム
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 投資と投機の違いは何か。私が行えば“投資”で、他人がすれば“投機”なのか。両方とも違う。ノーベル賞受賞者で近代経済学の父と呼ばれるポール・サミュエルソンは「まともな投資は、芝生が育…
「3年前の春」の日は、もうこない 対北朝鮮外交の再整備を
韓国紙セゲイルボ 北朝鮮は朝鮮労働党の第8回党大会で米国に一方的に前向きな対北政策を要求しながら、非核化には言及さえしなかった。今月20日に発足するジョー・バイデン米新政権が、どんな対応をとるかで韓半島情勢はもう一度揺…
人口デッドクロス
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 1年間に、生まれる新生児の数より死亡者の数が多くなる現象を、“人口デッドクロス(dead cross)”という。人口が自然減少するデッドクロスが発生すれば、その次に待っているのは人…
崖っぷちに立たされた文在寅政府
韓国紙セゲイルボ 民生中心の政策基調に転換を 文在寅政府が最大の危機を迎えている。ソウル行政裁判所の尹錫悅(ユンソンヨル)検察総長(検事総長)に対する懲戒停止決定で、同懲戒を裁可した文大統領も深い傷を負った。文大統領の…
ワクチン旅券
韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」 旅券は海外旅行客の国籍と身分を証明する国際身分証だ。旧約聖書には紀元前450年にペルシャの高官であるネヘミヤがユダヤに旅行したいと申し出ると、国王のアルタクセルクセス1世(アルタシ…
国民は偉大だが国家も偉大なのか
韓国紙セゲイルボ 検察改革に執着し泥仕合 2020年1月20日は国内初の新種コロナウイルス感染者が確認された日だ。その後、私たちの生活は一変し、大韓民国の2020年は暗鬱(あんうつ)だったが、しばらくはもっと暗鬱になる…
成果なき“北東アジア+責任共同体構想”
韓国紙セゲイルボ 政府の実質的推進意思が必要 “北東アジア+責任共同体構想”は文在寅政府の国政課題の98番目として、域内諸国との協力を通じて平和と繁栄の北東アジア秩序を実現しようとする韓国政府の取り組みだ。 同構想は…