上昇気流 rss

スポーツ競技の栄冠をめぐっては、よく勝者…

 スポーツ競技の栄冠をめぐっては、よく勝者を称(たた)えて<運も実力のうち>ということが言われる。僅差の勝ち負けだったり、天候が運不運を分けたりする場合などがあるが、この場合は掛け値なしの実力で頂点を極めたと言っていい。…

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一昨年の5月、福島県・浜通り地域の東京…

 一昨年の5月、福島県・浜通り地域の東京電力福島第2原発がある楢葉町で、他所からの企業を呼び込むための「ビジネス交流会」があり、取材で出向いた。  その時、国道6号を通って、同町の観光スポット「道の駅ならは」に立ち寄った…

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「空のほか何も映らず春の水」(高浜年尾)…

 「空のほか何も映らず春の水」(高浜年尾)。春と聞いても、なかなか実感が湧かない。梅の花も、まだ寒さが残っている感じがする。その意味で、春の暖かさを感じさせる花は桜かもしれない。  桜の開花は関東地方では今月下旬からのよ…

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かつて力道山やジャイアント馬場らと対戦し…

 かつて力道山やジャイアント馬場らと対戦し、日本にプロレスブームを巻き起こした覆面レスラー「ザ・デストロイヤー」本名リチャード・ベイヤーさんの訃報が米国から届いた。88歳だった。  デストロイヤーと言えば「足4の字固め」…

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かつては指をなめた手で本や書類のページを…

 かつては指をなめた手で本や書類のページをめくる光景をよく見掛けた。だが、そんな機会は最近少なくなった。  映画「砂の器」(1974年公開)の一場面。大阪市内の区役所を訪ねた丹波哲郎扮(ふん)する刑事が、ある男の戸籍を見…

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俳人の故石原八束が主宰する俳句雑誌「秋」…

 俳人の故石原八束が主宰する俳句雑誌「秋」を始めた時、恩師の詩人である三好達治を自宅に招いて文章の勉強会が行われるようになった。昭和35年のことだが、三好の発案によるもので「俳人も文章が書けなくては」との配慮。  小紙・…

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わが国近年の歴代ノーベル賞受賞者が、口を…

 わが国近年の歴代ノーベル賞受賞者が、口を揃(そろ)えて「基礎研究」充実の必要性を訴えている。来年度政府予算で科学技術予算の増額をぜひ実現させたい。  政府の支援の方向は二つあって、一つは日本の大学全体の研究力アップに資…

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昨日、一昨日とあいにくの雨続きの上に、風も…

 昨日、一昨日とあいにくの雨続きの上に、風もまだ冷たい。明日は「冬ごもりの虫が這(は)い出る」という二十四節気の啓蟄(けいちつ)で春も仲春を迎えるが、虫たちも地上に首を出すのは躊躇(ためら)うかもしれない。  啓蟄の語は…

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「草の戸も住替る代ぞ雛の家」(芭蕉)…

 「草の戸も住替る代ぞ雛の家」(芭蕉)。きょうは桃の節句、雛(ひな)祭りの日である。  桃の節句について、稲畑汀子編『ホトトギス新歳時記』には「五月五日の男の子の菖蒲の節句に対して、三月三日の女の子の節句をいう。雛に桃の…

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「親日残滓の清算も外交も未来志向で進む…

 「親日残滓の清算も外交も未来志向で進むべきだ」。韓国の文在寅大統領が「三・一独立運動」から100年を記念した式典で語った言葉である。予想より日本批判は抑えられた演説だった。  未来志向で進むべきだというのは大賛成だ。し…

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「歴史とは勝者の歴史」と言われる。勝った…

 「歴史とは勝者の歴史」と言われる。勝った者が歴史を記述する権利を持つという意味だ。が、勝者の誰もが歴史を記述できるわけではなく、業績は大きいものの謀反を起こされ自害した織田信長や、謀反を主導した明智光秀は、歴史を記述す…

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福島県須賀川市に藤沼湖自然公園がある。…

 福島県須賀川市に藤沼湖自然公園がある。1949年に農業用に造られた人造湖で、周囲に温泉や神社があり、庭園としても整備されて、キャンプ場ともなっていた。  釣り人が集う湖でもあった。気流子も旅に出る時釣り竿を持参したので…

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「きょうは怖い話をありがとうございました」…

 「きょうは怖い話をありがとうございました」。小紙愛読者でつくる世日クラブで特定失踪者問題調査会代表の荒木和博氏が講演し、急増する北朝鮮からの漂着船がはらむ問題への危機意識の不足に警鐘を鳴らした。それに対する質問者の率直…

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半月ほど前、食卓に出た鰹節(かつおぶし)…

 半月ほど前、食卓に出た鰹節(かつおぶし)の佃煮(つくだに)のようなものを口にした。味噌(みそ)味だったので何なのか聞くと、蕗(ふき)の薹(とう)を刻んで合わせ味噌にしたという。言われてみて、わずかにほろ苦い味が分かるほ…

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英国のロックバンド「クイーン」のギタリスト…

 英国のロックバンド「クイーン」のギタリストで、天体物理学の博士号を持つブライアン・メイさん。探査機「はやぶさ2」の小惑星「りゅうぐう」への着陸成功に、ツイッターで「素晴らしい成功だ」と英語で称(たた)え、ローマ字でも「…

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日本の文学賞で代表的な芥川賞・直木賞は…

 日本の文学賞で代表的な芥川賞・直木賞は、よく知られているように、作家の芥川龍之介と直木三十五を記念したものである。今ではテレビのニュースで報道されるほど有名になったが、賞を創設した菊池寛は将来、日本を代表する文学賞にな…

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1994年の先進国首脳会議(サミット)の取材…

 1994年の先進国首脳会議(サミット)の取材でイタリアのナポリに滞在した。サミットについては村山富市首相がお腹(なか)を壊して何かの会合を欠席したことくらいしか思い出せない。一方でナポリ郊外の一般家庭に2日ほど泊めても…

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実業家の堀江貴文氏が「鮨屋(すしや)の…

 実業家の堀江貴文氏が「鮨屋(すしや)の修業はムダ」と発言したことをインターネットで知った。「鮨屋の厳しい修業は本当に意味があるのか?」という疑問を呈している。意味があるのか、単なるムダにすぎないのか。  その堀江氏が若…

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東京のJR三鷹駅南口で降りて、玉川上水…

 東京のJR三鷹駅南口で降りて、玉川上水沿いの「風の散歩道」から本町通りに入り、南に少し歩くと「太宰治文学サロン」がある。市民が協力して運営している施設で、小さな文学館だ。  この街には太宰ゆかりの場所がたくさんある。こ…

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東京電力福島第1原子力発電所の廃炉作業で…

 東京電力福島第1原子力発電所の廃炉作業で重要課題の一つが、事故があった2号機の原子炉格納容器内部に溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出し。それにはまず原子炉内部の状況やデブリの性状の把握が不可欠だ。  このほど、ロボット…

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匿名で登場する人物らがメディアについて…

 匿名で登場する人物らがメディアについて論じる座談会がある。大御所などを斬る本音の批判が結構受けるのだが、月刊誌「正論」に連載の「メディア裏通信簿」もその一つ。  3月号ではフォトジャーナリストの広河隆一氏らを槍玉(やり…

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「AIと日本人」をテーマにした月刊誌「文藝…

 「AIと日本人」をテーマにした月刊誌「文藝春秋」3月号の鼎談(ていだん)で、松尾豊・東京大特任准教授は「中国やロシアのような体制の国々とAIは、実は、異常に相性がいいんですよ」と話している。  また井上智洋・駒澤大准教…

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「冴返りつゝ雨降る日風吹く日」(星野立子)…

 「冴返りつゝ雨降る日風吹く日」(星野立子)。テレビでよく見るのがニュースと気象情報。特に朝は出掛けなければならないので、天気予報は欠かせない。雨が降るのか降らないのか、傘を用意した方がいいのかどうか判断するためだ。  …

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