上昇気流 rss

ゴールデンウイークは、まさに若葉の季節…

 ゴールデンウイークは、まさに若葉の季節。山でも海でも、若々しく繁る若葉がまぶしいほど。その薄緑色の葉を見ていると、心も自然に弾んでくる。  俳句の歳時記でも、4月の下旬の項目には、「若葉」がついた季語が多く出て来る。「…

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平成11年に自死した文芸評論家・江藤淳は…

 平成11年に自死した文芸評論家・江藤淳は『諸君!』同6年1月号に「『戦後民主主義』の呪い」という一文を寄せた。その中に次のようなくだりがある。  「とにもかくにも昭和天皇が御健在であった昭和の間、日本人は一面では時流に…

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時々電車が遅れる。最近体験したケースでは…

 時々電車が遅れる。最近体験したケースでは、遅延理由の説明として「お客様対応」というのがあった。言い換えれば「乗客に対応したので遅れた」となる。  鉄道会社が乗客に対応するのは普通のことだから、遅延の理由の説明として「お…

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「青葉渡るあるかなきかの薫風に一ひら…

 「青葉渡るあるかなきかの薫風に一ひら一ひら白藤の花」(中根三枝子)。東京・中央区にある浜離宮恩賜庭園を散策していると、藤棚に藤の花が咲き始めていた。花房はそう長くはなかったが、新緑の中であでやか。  歌人の中根さんは万…

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小紙「ワシントン発 ビル・ガーツの眼」は…

 小紙「ワシントン発 ビル・ガーツの眼」は、中国のさまざまな軍事・外交的な動きについて最新情報を提供しているが、昨日付は深海の軍事利用推進を取り上げていた。中国が世界の覇権を狙うとすれば、当然そうするだろう。  ガーツ氏…

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長寿を祝う節目の年齢の一つに70歳の古希が…

 長寿を祝う節目の年齢の一つに70歳の古希がある。中国・唐の詩人、杜甫の詩<人生七十年古来稀なり>から来ているが、すでに古希は稀とは言えなくなっている。  平成29年の日本人の平均寿命は男性81・09歳、女性87・26歳…

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全国で2000棟(約7000世帯)を超える住宅で…

 全国で2000棟(約7000世帯)を超える住宅で施工の不備が発覚した大和ハウス工業の重役が記者会見を行った。  「設計担当者が建築基準法など制度への理解が不十分だった」「(コスト削減や工期短縮など)合理化目的で行ったも…

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「団欒(だんらん)の家に出初めし春蚊かな」…

 「団欒(だんらん)の家に出初めし春蚊かな」(三宅清三郎)。桜の花の盛りが終わるとともに、時ならぬ暑さに見舞われている。ここ数日、初夏のような天候で、脱いだ上着を抱えながら歩いている会社員を見掛けた。  この時期は暑くな…

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パリのノートルダム大聖堂の炎上は、世界中に…

 パリのノートルダム大聖堂の炎上は、世界中に大きな衝撃を与えた。フランスのマクロン大統領は「5年以内に再建する」と宣言したが、フランスの有名企業を筆頭に日本政府を含む海外からも支援が表明されている。  大聖堂はパリの代表…

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外務省が表記する外国の国名から「ヴ」を…

 外務省が表記する外国の国名から「ヴ」をなくすための法律が、国会で全会一致で可決、成立した。なじみの薄い「ヴ」の使用をやめるのが目的だった。  外務省の話だから、それ以外で「ヴ」を使うのは一向に構わないのだが、最近は「ヴ…

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「チューリップ親指姫を覗き見る」(神山…

 「チューリップ親指姫を覗き見る」(神山喜美代)。チューリップは春の季語で、子供たちがよく描く画題。可愛(かわい)らしいイメージが定着しているが、多様な園芸品種があり、花の姿は実にさまざま。  小社への通勤路に面した庭園…

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史上初のブラックホール撮影に尽力した…

 史上初のブラックホール撮影に尽力した国立天文台の本間希樹教授が、フジテレビ系「ワイドナショー」で出演者の質問に答えていた。  その中で「ホワイトホールは存在するか」との問いに「存在するという学者もいるが、実証されていな…

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ゲーム即「悪」だとは言わないが、問題は…

 ゲーム即「悪」だとは言わないが、問題は深刻だ。スマホゲームなどオンラインゲームをやり過ぎ、1日の大半がゲーム漬けとなり引きこもってしまう疾患が近年、若年層を中心に広がっている。  ついには日常生活にも深刻な支障を来す人…

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「雨聞いてより春眠の深かりし」(小島延介)…

 「雨聞いてより春眠の深かりし」(小島延介)。春になると眠気を催すことが多い。電車に乗ると、スマホで指を忙しく動かしている人や眠っている人ばかり見掛ける。ウトウトして目的の駅を乗り過ごすことも。  春はそれほどなぜか眠く…

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桜が咲いてそろそろ見頃という時に雪が降った…

 桜が咲いてそろそろ見頃という時に雪が降ったり、不順な天候が続いている。「花冷え」という乙な言葉があるが、それも度を超すと、いったい地球はどうなっているのかと思う。  そう思うのは人間だけではないはずだ。野生動物は気温の…

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失言による大臣や副大臣の辞任が珍しいこと…

 失言による大臣や副大臣の辞任が珍しいことではなくなってしまっている。最近は政治家の発言に対するチェックが厳しい。失言者への追及は厳しいが、密告者が言及された話は聞かない。その理由は分からない。  告発者は、初めから失言…

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縄文文化に興味を持つ人は多い。歌人で世日…

 縄文文化に興味を持つ人は多い。歌人で世日歌壇選者・水城春房さんもその一人。昨年7月、東京国立博物館で縄文展が開催された際、奥さんと見に行ったが長い行列を見て、諦めて帰宅。  2度目に行った時は一人で、入場できたのはいい…

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2024年から紙幣(日本銀行券)が一新され…

 2024年から紙幣(日本銀行券)が一新され、表の図柄は1万円札が渋沢栄一、5千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎になる。紙幣の刷新で平成から令和への改元機運を盛り上げたい。  渋沢は「日本資本主義の父」とも言われる実業…

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統一地方選の前半戦、焦点の大阪府知事・市長…

 統一地方選の前半戦、焦点の大阪府知事・市長のダブル選は、大阪維新の会が制した。府知事の松井一郎氏、市長の吉村洋文氏が辞任し、前知事と前市長が入れ替わって立候補するという奇策だった。それが、自民から共産まで含めた維新包囲…

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地球から小惑星「りゅうぐう」までの距離は…

 地球から小惑星「りゅうぐう」までの距離は2億8000万㌔以上。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、探査機「はやぶさ2」によるりゅうぐうへの衝突実験を成功させた。  難事業だったが、探査機本体から分離された衝突装置が金属…

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「一片の落花の影も濃き日かな」(山口青邨)…

 「一片の落花の影も濃き日かな」(山口青邨)。東京地方では、桜の見ごろは過ぎかけているといったところ。花の咲くのを待つ間のどきどきとした気持ちもいいが、散るのを心から惜しむ情緒も悪くはない。  ふと来年のNHK大河ドラマ…

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新元号「令和」が、現存する日本最古の歌集…

 新元号「令和」が、現存する日本最古の歌集「万葉集」を典拠としたことで、万葉集ブームが起きつつある。初めて国書から採ったのは画期的な出来事だが、それで日本が国粋的なムードになることはないだろう。  典拠となった巻五「梅花…

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新元号が決まった。この国がこの国であり…

 新元号が決まった。この国がこの国であり続けることが、元号という形で確認された。この日本という国には、幾つかの特徴がある。一つが「敵(国内)に対する寛容」だ。  「敗者が国家公認の詩集(『万葉集』)のなかで、英雄的人物と…

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