コラム rss

「そうじゃのう、わしもそう思っとったんじゃ」…

 「そうじゃのう、わしもそう思っとったんじゃ」と、しばしば博士は言う。「博士語」と呼ばれる言葉遣いだ。テレビや映画のナレーション、漫画などで使われる。博士語は「役割語」の一種。役割語とは、大阪大学の金水敏(きんすいさとし…

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地球の裏側の盆踊り

地球だより  日本とは気候や時間帯、文化や人種構成も大きく違う、地球のほぼ裏側に位置するブラジル。日本と行き来しようとすれば、サンパウロなどの主要都市からでも30時間近い旅程を覚悟する必要があり、日本人にとってはなかなか…

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パワハラ教授

韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」  今年6月、延世大で私製の爆発物が爆発して教授が1人負傷した。犯人を捕らえてみると、教授の大学院生の弟子だった。教授から頻繁な叱責を受けて犯行に至ったという。学生たちの間では意外な反…

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「大鯉の深くあぎとふを見たりけり尾を曲げて…

 「大鯉の深くあぎとふを見たりけり尾を曲げてゐるその広桶に」。「鯉売」と題した松村英一の歌で、昭和2年の作。桶(おけ)にコイを入れて街にやって来る情景は戦後、昭和30年代まで見られた。  業者はその場でぶつ切りにしてくれ…

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夏休みの那覇空港で危機一髪

沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)  8月中旬、那覇空港で離陸を待つ機内で、アナウンスが流れた。  「離発着する航空機で混雑しているため、10分ほど待機いたします」  10分後、いよいよかと思った瞬間、次のアナウンスが…

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北朝鮮が日本上空を越える弾道ミサイルを発射…

 北朝鮮が日本上空を越える弾道ミサイルを発射し、菅義偉官房長官は「度を超した挑発行動」と非難した。だが、北朝鮮は着々と核搭載の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を進めている。「挑発行動」という表現は弱いのではないか。 …

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リゾート地での「差別文書」

地球だより  スイス日刊紙ターゲス・アンツアイガー(15日付)によると、同国のグラウビュンデン州のリゾート地、アローザ(人口約3200人)の旅行者用アパートメントハウスでユダヤ人客向けの注意書が反ユダヤ主義だとして激しい…

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国の守り歌う「蛍の光」

 今年の夏は、例年よりも先の大戦や、戦前の日本社会を自虐史観的にとらえた報道が少なかったような気がする。  一方、8月19日に開催された第37回全教協教育研究大会で、自民党の有村治子参議院議員が「教育は国民性を創る礎」と…

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子供たちに乏しい生死観

 核家族化が進み、出産も病院、最期を迎えるのも病院というご時世、子供たちが“生老病死”の場面に出合う機会が少なくなった。先日、「生命の大切さ」を考える講演会に参加したところ、小学生の生命に関する、驚きの調査を耳にした。 …

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明日から、関東大震災(大正12=1923年)が…

 明日から、関東大震災(大正12=1923年)が起きた9月1日の「防災の日」を中心に5日までは防災週間。各地の防災訓練では、特に首都直下地震や南海トラフ地震が想定される地域で、関係自治体間の広域的ネットワークを活用した実…

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大気中の二酸化炭素(CО2)濃度が上昇し…

 大気中の二酸化炭素(CО2)濃度が上昇し海洋の酸性化が進んでいる。海洋環境保全のための指標として、サンゴの生態の状況が、よく取り上げられるが、その悪化ぶりは、このところ見るに忍びないほどだ。  小笠原諸島・父島などの造…

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「重さうに持ちにくさうに西瓜提げ」(藤松遊子)…

 「重さうに持ちにくさうに西瓜提げ」(藤松遊子)。季節外れの長雨が続いたと思ったら、一転して蒸し暑さが復活。まさに残暑といった日々である。  そういえば、今夏はスイカをほとんど食べていない。かつて旬のものだった野菜や果物…

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お釣りがない国

地球だより  フィリピンに来て驚くことはいろいろあると思うが、日常生活で困ることといえば、お釣りがない場面が多いことだと思う。  特にストレスがたまるのがタクシーだろう。お釣りをチップとしてゲットするために、わざと「お釣…

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昨日は7回目のプレミアムフライデー。月末の…

 昨日は7回目のプレミアムフライデー。月末の金曜日はいつもより早く退社して、買い物や飲食、宿泊などを楽しもうという日だ。今年2月に鳴り物入りで始まったが、盛り上がりは見られない。  既に忘れられたような雰囲気もあり、中に…

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イージス艦衝突事故、外部要因の可能性も

 米海軍のイージス駆逐艦「ジョン・S・マケイン」とタンカーがシンガポール付近のマラッカ海峡で衝突した事故について、サイバー攻撃、電子戦によって引き起こされた可能性が指摘されている。 専門家、GPSの乗っ取りは可能  ジョ…

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道を歩くと、セミの死骸が転がっている。…

 道を歩くと、セミの死骸が転がっている。なぜかアブラゼミが多い。太い胴体を持つクマゼミの大きな鳴き声は、聞こえる機会は多いが死骸は少ない。  涼しげで好ましいミンミンゼミの声は、時にクマゼミの声によって遮られてしまう。そ…

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批判に晒されるムスリム同胞団

地球だより  エジプトの地中海沿岸の都市アレクサンドリア近郊で列車事故が発生し、43人が死亡、百数十人が負傷する痛ましい事故があったが、その真相が明らかにされるにつれ、国民の批判が、イスラム主義組織「ムスリム同胞団」に向…

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孝子洞住民の受難

韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」  ソウル市鍾路区の景福宮の西側にある孝子洞。2010年代になって清雲洞、社稷洞と共に“西村”として有名になった。孝子洞という名前は朝鮮王朝の宣祖王時代の文臣、趙瑗の子息、希信・希哲兄…

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愛媛県松山市は正岡子規が生まれた町で、…

 愛媛県松山市は正岡子規が生まれた町で、俳句が盛んだ。高浜虚子、中村草田男、石田波郷と続いて、子規山脈が形成された。平成26年8月には野志克仁市長が「俳都松山」を宣言。  これはこの年に、この町で開かれた「俳句甲子園」が…

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中韓の若者に見てほしい、靖国「遊就館」の花嫁人形

 8月のこの季節には、自分が訪れた戦没者や戦争犠牲者の墓地、追悼施設などの情景が目に浮かぶ。米ワシントンのベトナム戦争戦没者慰霊碑、同郊外のアーリントンや仏ノルマンディーの米軍墓地、ベトナム戦争時の南ベトナム政府軍墓地、…

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小学校道徳教科書採択で難癖

沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)  2018年度から小学校で使われる道徳の教科書について、那覇地区の教科書採択地区協議会が採択した教科書をめぐり、一部の市民団体や地元紙から批判が出ている。  那覇市、浦添市、久米島町…

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パレスチナ・ガザ地区出身の歌手、ムハンマド…

 パレスチナ・ガザ地区出身の歌手、ムハンマド・アッサーフさんの半生を描いた映画「歌声にのった少年」を、特定非営利活動法人中東平和フォーラム(阿部正寿会長)主催の映画鑑賞会で観(み)た(駐日パレスチナ常駐総代表部後援)。映…

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海兵隊の敵は日本?

地球だより  韓国の北西、黄海の南北軍事境界線に相当する北方限界線(NLL)に近い延坪島に取材に行った時、韓国海兵隊を間近で見る機会があった。海兵隊は通常軍より訓練が厳しく、韓国動乱やベトナム戦争などでの戦功を誇る。11…

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