佐藤 唯行
兵役免除に揺れるイスラエル
獨協大学教授 佐藤 唯行 違憲判決に戸惑う政権 宗教政党と世俗派の板挟み 9月12日、イスラエル最高裁はユダヤ教超正統派の信徒もイスラエル市民権を持つ他のユダヤ人同様に兵役に服さねばならぬとの判決を下した。超正統派の兵…
米政権、バノン氏解任の背景
獨協大学教授 佐藤 唯行 対中強硬論にユダヤ系反発 孤立主義で軍出身者とも対立 先月、トランプ米大統領の最側近、バノン首席戦略官兼上級顧問が解任された。解任をトランプに進言し、それに成功したのは国家経済会議(NEC)委…
急接近する印・イスラエル
獨協大学教授 佐藤 唯行 「共通の恐怖」対策で連携 先端兵器・技術の大型取引も イスラエル建国を間近に控えた1947年、ユダヤ系物理学者アルバート・アインシュタインは初代インド首相ネルーに対し、ユダヤ人国家建国の暁には…
トランプ政権のユダヤパワー
獨協大学教授 佐藤 唯行 財務長官ら2閣僚登用 中心は娘婿のクシュナー氏 多様な人種・民族集団がしのぎを削る米社会では各集団の政治力は閣僚人事の顔触れからも推察できる。例えばヒスパニック系は米総人口の17%を占める最大…
中東政策担うユダヤ4人衆
獨協大学教授 佐藤 唯行 司令塔のクシュナー氏 イスラエル大使は顧問弁護士 先月トランプ米大統領が行った初の外遊。その最初の訪問先に中東を選んだのもトランプが同地域の安定を最優先課題としている証しだ。トランプの中東政策…
反ユダヤ騒動の意外な顛末
獨協大学教授 佐藤 唯行 犯人は同胞、指導層困惑 白人極右は敵対から協力へ 欧米のユダヤ人集住地区にはユダヤ地域センターという施設が地元ユダヤ人により運営されている。保育所・幼稚園等を併設しユダヤ系住民の共同体生活に便…
米新政権支える若き黒幕
獨協大学教授 佐藤 唯行 主導権争い制した娘婿 大統領の懐刀クシュナー氏 先月、トランプ米大統領は娘婿ジャレッド・クシュナー(36)を大統領上級顧問に登用した。表向きは中東外交と通商交渉の担当だが、実質は幅広い守備範囲…
米新政権の親イスラエル派
獨協大学教授 佐藤 唯行 中道右派のクシュナー 極右派代弁するフリードマン 親イスラエル色を鮮明にしつつある米トランプ新政権。その舵(かじ)取り役はトランプから厚い信頼を寄せられている娘婿のジャレド・クシュナー(198…
トランプ当選とイスラエル右派
獨協大学教授 佐藤 唯行 入植拡大の好機と歓迎 米国の中東政策転換に期待 米大統領選でのトランプ勝利を思いがけぬ好機到来と喜ぶ勢力がいる。それはイスラエルの右派だ。彼らはトランプ勝利を入植地を拡大し、パレスチナ国家樹立…
米イスラエル軍事援助増の背景
獨協大学教授 佐藤 唯行 立役者はグラハム議員 「イラン核合意」と均衡取る 9月14日、米・イスラエルは新たな軍事援助協定に調印した。これにより米政府は向こう10年間にわたり、総額380億ドルもの軍事援助金をイスラエル…
トランプのユダヤ人脈
獨協大学教授 佐藤 唯行 策士の娘婿が最側近に カジノ王が巨額献金を約束 米大統領選が終盤を迎える中、当初中立的であったその立場を変え、親イスラエル色を鮮明にしつつあるのが共和党候補のトランプだ。「オバマがイランとの間…
若返り薬NMNの衝撃
獨協大学教授 佐藤 唯行 シニアの生活様式一変 変わる世代間のカネの流れ 不老不死の願望は人類の歴史と共に古い。 日本最古の歴史書『古事記』の中にも垂仁天皇の勅を奉じて不老不死の秘薬を探すうちに常世(とこよ)の国に至…
ユダヤ出自のペルー大統領
獨協大学教授 佐藤 唯行 独からの亡命者の子孫 各界に傑出した人材を輩出 7月末にペルー共和国大統領に就任したペドロ・クチンスキー(1938~)。その父親は著名な病理学者で、ナチス・ドイツの迫害を逃れ、1936年にペル…
露に急接近するイスラエル
獨協大学教授 佐藤 唯行 背景に対米関係冷却化 「仇敵三人組」の脅威解消へ ロシアとイスラエルが急接近している。過去1年間、ネタニヤフは「最も重要な同盟国、アメリカ」のオバマとは1度しか会談していないのに、ロシア大統領…
英国労働党の反ユダヤ主義
獨協大学教授 佐藤 唯行 イスラム教議員抱える 左派にトロツキストの思想 歴史的に英国ユダヤ人は二大政党(労働党と保守党)への重要な献金者であったため、英政界で反ユダヤ事件が起きることは滅多になかった。労働党に話を限っ…
ユダヤ系米大統領誕生せず
獨協大学教授 佐藤 唯行 信心ないサンダース氏 ユダヤ票はクリントン氏に 長きにわたり在米ユダヤ人の母親たちは自分の子供らにこう言い聞かせてきた。「アメリカでは何にだって望む者になれるのよ。ただ、大統領を除いてね」。こ…
親イスラエルのトランプ候補
獨協大学教授 佐藤 唯行 ユダヤ富豪多数が同業者 ニューヨーク建設業界で頭角 駐留米軍への負担増を日、韓、独等に強く求めるトランプ。先月の記者会見では「イスラエルも負担した方が良い」とうっかり口をすべらせてしまった。こ…
米フォード政権の中東政策
獨協大学教授 佐藤 唯行 イスラエルに強硬措置 調停役送り和平交渉を継続 米・イスラエル関係はフォード大統領の時代(1974年8月―77年1月)、険悪化の度合いを強めていった。その度合いは最悪の時期だったアイゼンハウア…
ユダヤ系諜報活動の源流
獨協大学教授 佐藤 唯行 無敵艦隊迎撃にも貢献 英を拠点に貿易ネットワーク 多言語を駆使し、国際的な同族ネットワークを保持するユダヤ系はスパイとしては理想的な存在で、昔から諜報活動の分野で多くのスター・プレーヤーを輩出…
パラリンピック創始の哲学
獨協大学教授 佐藤 唯行 スポーツをリハビリに 亡命医師グットマンが発想 4年後のオリンピック東京大会を控え、同時開催されるパラリンピックへの関心も俄に高まっている。この国際的催しを創始した人物こそ、ナチスの圧制を逃れ…
宮廷ユダヤ人のロビー活動
獨協大学教授 佐藤 唯行 英蘭動かし追放令撤回 翻意したマリア・テレジア 18世紀、ボヘミア王国の都プラハには九つもの壮麗な会堂(シナゴーグ)を擁する欧州最大級のユダヤ社会が繁栄していた。けれど1744年12月、突然の…
社会主義者の米ユダヤ系議員
獨協大学教授 佐藤 唯行 サンダース氏は3人目 民主党大統領予備選で健闘 米民主党の大統領選予備選で首位に立つクリントンを一時、窮地に追い込む勢いを見せ、現在でも第2位を占めているのがバーニー・サンダース上院議員だ。サ…
米・イスラエル、最悪の時代
獨協大学教授 佐藤 唯行 恫喝に屈したシナイ返還 ユダヤ人脈ない軍出身大統領 イラン核合意をめぐり対立する米・イスラエル関係。けれど過去に遡れば、両国の関係には今日より遙かに危機的な局面が幾度も発生していたことが判るは…