TICAD7公式サイドイベント始まる 約300の展示やセミナー・シンポ


日本企業に投資呼び掛け ベナン共和国

ベナンでの経済プロジェクトなどが紹介されたシンポジウム!27日午前、パシフィコ横浜(石井孝秀撮影)

ベナンでの経済プロジェクトなどが紹介されたシンポジウム!27日午前、
パシフィコ横浜(石井孝秀撮影)

 第7回アフリカ開発会議(TICAD7)の開催を翌日に控えた27日、神奈川県横浜市の国際協力機構(JICA)横浜国際センターやパシフィコ横浜で始まった。会場では、アフリカで活動するボランティアのブース展示や、JICA、学術機関、企業・団体などが主催するセミナー、シンポジウムなどが開かれた。テーマごとに300近いイベントが30日まで行われる。

 駐日ベナン共和国大使館はシンポジウム「ベナン・西アフリカマーケットの入り口」を開催し、同国のタロン大統領が進める主要経済プロジェクトを紹介。同国内での経済活動が、西アフリカの人口3億人以上の市場開拓につながることを強調し、日本の企業などに再生可能エネルギーや農業への投資を呼び掛けた。

 同国では投資受け入れの土台づくりとして、会社設立から5年間の全ての経済活動を免税対象とするなどの取り組みを推進。出席したアベノンシ外相は「海外の民間投資を数多く受けられるよう、投資しやすい魅力のある国を目指している」と語り、日本との関係強化に意欲を示した。

 また、JICAなどが主催した「持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた産官学連携促進のあり方について」のセッションでは、東部・南部アフリカ貿易開発銀行(TDB)のアドマス・タデッセ会長兼総裁や、日立製作所研究開発グループの武田晴夫・技師長などが出席し、開発金融機関との連携による具体的な取り組みなどを話し合った。

 タデッセ氏は「日本の金融機関との連携が、再生可能エネルギーなど、アフリカの将来の市場をつくり出している」と説明。また武田氏は、アフリカには工科大学が極端に少ないことを例に挙げ「金融面だけでなく、エンジニアの分野でも日本とアフリカで連携をしていければSDGsの達成に繋(つな)がる」と主張した。

(TICAD7取材班)