開通前の道路で1回限りのレース
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)
沖縄県浦添市西洲から宜野湾市宇地泊を結ぶ西海岸関連道路が3月18日に開通するが、それを前に、浦添市は同11日、開通記念イベント「夢のかけはしリレーマラソン&ウォーク―西海岸関連道路開通マジか!!!」を開催する。
コースは開通前の同道路で、「カーミージー」(空寿崎)と呼ばれるイノー(礁湖)の自然と米軍牧港補給庫(キャンプ・キンザー)を同時に見渡せる景色だ。「マジか」とは、「間近」と「本当か?」という言葉を掛けたもの。
リレーマラソンとウォーキングがある。前者は、5人1チームの計20㌔コース。後者は4㌔と7㌔の2コースから選べる。
大会実行委員長の松本哲治市長はこのほど、市役所で会見し「(コースのうち)自動車専用道路の区間は、道路開通前に渡れる最初で最後のチャンス」と参加を呼び掛けた。
また、この日は東日本大震災の7年目に当たることから、震災の発生時刻に合わせて黙祷を捧(ささ)げる。松本市長は「防災意識を高めることで、命を失った人々の思いを受け止めたい」と話した。大会会場では災害対策用の車両や設備などを展示することで、防災意識の向上を図る狙いもある。
西海岸関連道路は、南側の臨港道路浦添線と北側の浦添北道路を合わせた総称。この道路の開通によって、県内で最も交通量が多い国道58号の慢性的な渋滞の解消が期待される。
北側は自動車専用道路で、歩行者が通れるのは道路開通前の今回のイベント限りとしている。
また、道路の北端で浦添市と宜野湾市とがつながる。人口規模も経済力も同程度で、良い意味でライバル関係にある両市の絆がさらに高まることが期待される。
(T)