宮城 能彦 2016/9/29 沖縄|Viewpoint [会員向け]
沖縄大学教授 宮城 能彦
昨年、来間泰男の『人頭税はなかった』(2015年・榕樹書林)という本が話題になった。
人頭税とは、近世沖縄八重山地方にあった税制であり、ひとり当たりいくらという過酷な税に八重山の民衆は苦しめられた。しかも、明治政府の琉球処分以降も放置され、そのために八重山地方の住民たちはその取り立てに苦しみ、反対運動の末にようやく廃止されたというのが通説である。
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