地元紙の自衛隊無視
島根県松江市で10月26日、『名誉と命を懸けて国土と国民を守る自衛隊』と題し、松江地区防衛協会青年部設立12周年記念行事が開催された。
会場となった島根県民会館大ホールには約1000人の聴衆が集まった。山陰地方で防衛問題をテーマにした講演会が開催されることは少ないので、お隣の鳥取県から来た人も多数いたようだ。
設立当初は、私も青年部のメンバーの一人して活動をしてきた。松江を離れ東京に居を構えてからは、ほとんど防衛協会の活動には参加してこなかったが、今回、記念行事実行委員長の要請で、パネルディスカッションのコーディネーターを引き受け、約半年ぶりに空路、松江に入った。
第1部では演題「現代における自衛隊のサムライ精神」で元航空幕僚長の田母神俊雄氏、第2部では演題「私が高校野球を通じて伝えたかったのは武士道です」で教育評論家・元開星高校野球部監督の野々村直通氏がそれぞれ講演をおこなった。
第3部では、2人が講演の中で言い足りなかったことを、私がコーディネーター役として引き出しながら、パネルディスカッションを進行した。
自衛隊は東日本大震災では国民の誰もが認める活躍をした。東北の被災地の子供たちからは、派遣された自衛隊の部隊に感謝の手紙も送られている。自衛隊に大人になったら入隊したいと言っている子供たちもいるぐらいだ。
まさに今回のテーマに掲げている『国土と国民を守る自衛隊』に対して、すべての国民が期待し信頼を寄せているのである。
ところが、翌日の地元紙には、記念行事の記事は掲載されなかった。防衛協会は自衛隊を応援する民間の全国組織(会長・佃和夫三菱重工取締役会長)である。その支部の記念行事でありながら、地元紙は無視したのである。一方、左翼系市民団体が開催した少人数の行事は、写真付きで記事を掲載していた。
国民の認識とは違い、マスコミの自衛隊アレルギーは今も続いていると思うのは、私ひとりだけだろうか。
(濱口和久)