東大生入社ゼロの衝撃

 「国家安全保障会議(日本版NSC)発足」、「特定秘密保護法成立」、「集団的自衛権行使の憲法解釈見直し」、「武器輸出見直し」の4項目は、安倍晋三内閣が進めている日本が普通の国になるための安全保障政策の大きな変更だ。

 古館伊知郎がキャスターを務めるテレビ朝日の「報道ステーション」と、TBSの「関口宏のサンデーモーニング」では、安倍政権のこれらの動きに反対する報道を繰り返している。番組の中で、安倍首相のことを極悪人かのようなコメントで批判するゲスト(コメンテーター)もいる。

 一方、安倍内閣が高い支持率を維持している理由については、古館氏や関口氏はもとより、ゲストもコメントをしようとはしない。無責任極まりない態度そのものである。

 テレビ朝日は朝日新聞と同じグループであり、TBSは毎日新聞と同じグループであるが、この二つのグループは第1次安倍内閣発足の時から、一貫して安倍首相に対して批判的であった。

 どうやら安倍首相の歴史認識や憲法・安保観がお嫌いらしい。

 嫌いだからといって、反安倍のキャンペーンをはるかのような報道だけでは、朝日グループと毎日グループは、国民から見捨てられる時がくるに違いない。

 事実、朝日と毎日は軒並み発行部数が減少しているではないか。

 さらに言えば、朝日は常にマスコミ志望者の1番人気の会社であり、毎年、東京大学から多くの学生が入社していた。ところが今年4月、朝日に入社した東大生は一人もいなかった。朝日は東大生から見捨てられたのだ。朝日の経営陣は相当ショックを受けているようだが、この流れは止めることはできないだろう。

 第2次安倍内閣は5月9日で、政権発足500日が過ぎた。

 この間、閣僚は一人も交代していない。安倍内閣が続けば続くほど、朝日と毎日は発行部数を減らし続けると私は思う。

 安倍首相vs朝日・毎日の対決は、すでに安倍首相の勝利で決着済みなのだ。

(濱口和久)