ロシア系移民、新年は西暦ーイスラエルから


地球だより

シャバット Wikipediaより

 西暦1月1日は、イスラエルでは平日だが、今年はユダヤ教の安息日「シャバット」と重なったので、静かな元旦を迎えることができた。ユダヤ暦にのっとっているイスラエルの新年は9月か10月になるが、ロシア系ユダヤ人のコミュニティーでは独自にクリスマスや西暦の新年を祝っている。

 娘たちの通っていた小中学校はロシア系ユダヤ人が多かったので、毎年、元日には数人の生徒しか教室に来なかった。日本人として元日は、やはり家族で穏やかに過ごしたい。最初は真面目に登校していた娘たちもロシア系ユダヤ人に便乗して、元日には学校を休むようになった。しかし、さすがに高校になると、先生はあえてその日にテストを予定し、生徒が休まないように策を講じていたので、娘たちはしぶしぶ登校していた。

 ロシア系ユダヤ人の友人家族は、イスラエルの新年は単なる休みとして過ごし、西暦で新年を祝うという。ご飯をおなかに詰めたチキンの丸焼き、牛肉の入ったサラダ、ポテトエッグサラダなど、ボリューム満点の料理を食べるそうだ。

 面白いことに、イスラエルTVのロシア語チャンネルでは大晦日(おおみそか)24時、つまり元日0時からロシア版の紅白歌合戦のような番組があるという。毎年、出場者の顔触はほとんど同じで歌う曲もあまり変わらないが、年配の人たちはそれを楽しみに見ているという。

 100万人以上いるロシア系移民。イスラエルに来てもロシアの文化や生活習慣を保っている。

(M)

(サムネイル画像:Wikipediaより)