3カ月ぶりの2回目ワクチンーブラジルから


地球だより

注射器に吸入されるアストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチン=19日、イタリア・トリノ(EPA時事)

 

 先日、2回目の新型コロナウイルスワクチン接種を受けた。1回目の接種を受けたのは5月末だったので、実に3カ月ぶりの接種となる。
 接種間隔が空いたのは、別にワクチンを拒否していたわけではない。ブラジル保健省や地方自治体の接種プログラムによるものだ。

 ブラジルでは、ワクチン接種率を上げるために、2回接種が必要なワクチンは可能な限り間隔を空けるようにしている。そうすることにより、接種人口を増やしているわけだ。

 記者が接種したアストラゼネカ製は、最大で3カ月の接種間隔を開けることが可能になっている。ただし、同社のワクチンは、2回接種で初めて十分な抗体が作られる仕組みだ。

 サンパウロ州にある人口14万人の都市で、ワクチン1回接種の効果について社会実験が行われた。1回接種だけでも十分な感染防止を期待できることが分かったため、「まずは全成人に1回目の接種を」という動きになった。

 2回目接種に際し、記者はあることを試してみた。上腕部ではなく、腰の少し下に接種してもらうというものだ。ブラジル南部の都市では、この方法により上腕部の痛みと副反応の軽減に成功しているという。1回目接種で39度を超える発熱に苦しんだ記者は、接種を担当した医師にお願いし、腰にワクチンを打ってもらった。発熱はあったものの、前回ほどの高熱ではなく、数週間続いた上腕部の痛みもなかった。

 ただ、担当医師からは「基本的に接種部位に限らずワクチンの効果や副反応は同じはずだ」と説明された。ワクチンも「気の持ちよう」ということだろうか。

(S)